小説『飛ばない寄生虫』
作者:厨房娘()

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私には世間離れした生き方をする、という未来があるが、恋愛することの我慢をして生きていくことができない瀬戸には、もう未来がないといってもいいだろう。


というのも、職場において、男は女がそれをエネルギーにしながら、本音を漏らさないように、男の言うことを聞くようにコントロールしているのだから。男には女を心の底から愛する余裕はほとんどないし、精神の状態がなかなかそこに辿り着けない様になっているとこの私でさえ思う。
社内恋愛がありえないわけではないし、すべての女性がそうとは限らないが、大半はそうだろう。

だけど、断末魔が恐ろしいのか死ねずにいる。自分の行動を決して省みようとはしない。


それで、私の幸せを分けてほしいってわけだ。まぁ、私は恵まれている方だし、人よりも安穏と生きているから、分け前を用意する代わりに、私も彼女を利用しているってわけだ。

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