小説『遮蔽』
作者:たまちゃん(たまちゃんの日常サタン事)

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千秋の過去。。。

それは・・・今から30年ほど前の出来事である。。。

ひとりの美女と
鬼のような顔をしたひとりの心優しき少年。。。

たま彦。。。
そう!たま男の父である。。。

二人もまた幼なじみであった。。。

「大きくなったら結婚しよう!」
と約束するほどの仲良し。。。

・・・あの事件さえなかったら。。。




あれは、暑い暑い夏の日のこと・・・


たま彦「暑いなぁ〜」

ちょろ美「うん、暑いわ…」


そのとき久志グルテンメタボン(久志の父)
が、背後から声をかけた。


グルテンメタボン「ひゅーひゅー!お二人さんの方が熱いよ!」


二人はその声にギョッとして振り向いた。
そして聞こえないように小声で話す。


千秋(誰?あの暑苦しいデブ)

たま彦(ああ、ドイツ人と日本人のハーフらしくて、

久志グルテンメタボンっていう名前なんだ)

千秋(変な名前…追っ払って!)

たま彦(了解!)





たま彦「なぁ、グルテンメタボンくん。。。」

グルテンメタボン「なんだい?」

たま彦「悪いけどアイス…二つ買ってきてくれないかな?」

グルテンメタボン「かしこまりぃ!」


久志グルテンメタボンは
勢いよく隣町のスーパーへ走って行った。



たま彦「やっと…ふたりっきりになれたね。」

千秋「うん…」



丁度その様子を遠くから眺めてた人物がいた。




???「ふんっ、今のうちにせいぜい…

楽しんでおくこったな!グルテンメタボン!」


【ペ 四淳】(ぺ しじゅん)

カミアの父親である。

韓国とミャンマーのハーフである。


ペ「本当のパシリは、この ペ 様ムニダ!」


プロのパシリになる為に、
パシティエ専門校に
間違えて入学した程の男だ。


ペ「こんな事もあろうかと、
自前のクーラーボックスを、
常に持ち歩いていて正解だったな!」


ペ は、ゆっくりと二人に近づいていった。


たま彦「よ〜し、千秋!あの虹に向かって競争だ!」

千秋「おほほ〜捕まえて御覧なさ〜い!」

たま彦「待て待て〜!」

千秋「おほほ〜!」



  ∧_∧  ∂/ハ)ヽヽ  / ̄ ̄ ̄ ̄
 (`∀´) ハ´∀`ノ< あはは
≡( つ つ c(   つ \___
  人 Y   人  Y
 し(_)  し(_)


たま彦「待…て…

ハァハァ…

なかなか、速いじゃないか!?

ぜぇぜぇ…」

千秋「ふふふ…
女だと思って、甘く見たわね?

私はこう見えて…

全日本マラソン協会理事長の友達の娘なのよ!」

たま彦「待…て…

ハァハァ…

ぜぇぜぇ…

む、胸が…苦し…い…」

千秋「すっすーはーはー!すっすーはーはー!」




ペ「なんて奴らだ。。。

ついていけねぇ。。。

ぜひょーぜひょー。。。」





全力で疾走するふたり、後を追う ペ




夕暮れが3人の影を飲み込んでいった。。。








久志グルテンメタボン「へい、アイスおまたせ〜!

…ん?二人とも…ドコいったの?あれ〜?」


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