小説『遮蔽』
作者:たまちゃん(たまちゃんの日常サタン事)

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トントン 
  
保健室のドアがノックされた。

千秋「はい。どうぞお入りください」

イタチ「先生。。。」 

千秋「あら、愛子(イタチの本名)ちゃん、どうしたの?」

イタチ「胸が苦しいんです。。。」

千秋「あら、走りすぎたの?」

イタチ「そうですね…走りすぎました。。。妄想に。。。」

千秋「温泉でも行って、休養しなさいな。。。」





妄想イタチ『それじゃ…先生!サンバタタヤマに行ってくるので2〜3日休みます!』



妄想千秋『何です…と…?どこに行くって?』



妄想イタチ『いや、だからぁ【サンバタタヤマ】ですよ♪』



妄想千秋『………君、それを言うなら【丹波篠山】やろっ?』



妄想イタチ『何を言ってるんですか?【丹波篠山】は、(たんばささやま)じゃないですか!』



妄想千秋『………』



妄想イタチ『私が行くのは【サンバ多々山】ですよ!』



妄想千秋『どこやねん!【サンバ多々山】って?ブラジルかっ?』



妄想イタチ『ブラジルなわけ、ないじゃないですかwww』



妄想千秋『ま、まぁええわ…そのサンバの名物は、何やねん?』



妄想イタチ『イノイボシシ鍋を食いに行ってきます♪』



妄想千秋『君は…あれか?滑舌が悪いんか?【いぼいのしし】やろがっ?』



妄想イタチ『いや…【いぼいのしし】は、『いのしし』じゃないですかwww』



妄想千秋『………』



妄想イタチ『私が言ってるのは『いぼしし』ですよ♪』



妄想千秋『何やねん?『いぼしし』って?イボがある獅子のことか?』



妄想イタチ『ちょwwwそれは【イボライオン】じゃないですかwww』



妄想千秋『何やねん【イボライオン】ってっ!ちょっと待て!まず【いぼしし】は何やっ?』



妄想イタチ『まぁ【イボイボシシ】の仲間ですね♪野生のイボ…』



妄想千秋『待て待て!【イボイボシシ】って?イボだらけやないかっ?』



妄想イタチ『そうですよ!イボのある【イボシシ】です♪』



妄想千秋『いや。。。【イボシシ】にイボがあるんちゃうんかっ?』



妄想イタチ『www【イボシシ】に、イボがあるわけないじゃないですかwww』



妄想千秋『…分からん!【イノイボシシ】と【イボイボシシ】は、違うんか?』



妄想イタチ『www【亀とスッポン】ぐらい違いますよ!』



妄想千秋『月じゃっ!【亀】なら、あんまり区別が付かんがなっ!イボシシ…どんな味やねん?』



妄想イタチ『まぁ【ささみみ】っぽい味です!もっと淡白ですが…』



妄想千秋『ちょwww【ささみみ】って何やね〜〜〜〜〜ん?鳥の胸肉かっ?』



妄想イタチ『ササミじゃないんですからwwwだいたい鳥の味するわけないですよwww』



妄想千秋『…何でや?』



妄想イタチ『だって【イノイボシシ】って、魚ですもん♪』



妄想千秋『もうええわ!いいかげんにしろっ!』







イタチ「どうですか先生?」

千秋「重症ね…しばらく、妄想を控えなさい!」

イタチ「あっ、やっぱり?あーはっはっは!」

千秋「おーほっほっほっほっほ!」




ゲラゲラ笑うイタチと、千秋であった。

こんな風に、イタチは
妄想に飽きて、暇をもてあますと
必ず保健室にやってくる生徒なのである。




暮れゆく秋の空では…

ヒグラシが鳴いていた。。。


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