小説『IS インフィニット・ストラトス 〜闇“とか”を操りし者〜』
作者:黒翼()

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第一話『とりあえず説明回と思ってくれればいいんじゃない?』



Side〜転生者〜

どうも、転生者です……って、誰に言っているんだ?
まあいいや。

まず、俺の自己紹介をしよう。
俺は闇影刹那(五歳)という。
美人な神様に間違えて殺されて、ISっていう世界に転生した人間です。
三歳の誕生日に全てでは無いが思い出しました。
いやー、あの時はマジ焦った。
急に激しい頭痛が起こるものだから、倒れこんじまって、そのまま病院へ連れ込まれたんだ。
結果は何も異常はなかったが(あったら困る)、あの頭痛は無しにして欲しかった。
植え付けられた記憶の大半が一気に思い出された所為で起こったのだと、俺は勝手に推測しているのだが、あれは冗談抜きに痛かった。

……まあ、頭痛の激痛については置いておいて、神様に貰った能力はとにかくチートだった。
今わかっている能力(これ重要)を箇条書きにすると、
・『闇を操る能力』
・『騎士は徒手にて死せず(ナイト・オブ・オーナー)
・『己が栄光のためでなく(フォー・サムワンズ・グロウリー)
・『騎乗A』
・『黄金律A』
の五つだ。
その内四つの共通点はFateに出てくるということであった。
あの神、Fate好きだね。
いや、俺も好きなんだけどね。
これだけでも十分凄いのだが、まだわかっていない能力がある。
記憶に靄が掛かっているように、そこだけ思い出せないのだ。
まあ、時が進めば思い出すだろう。
根拠とすれば、『騎士は徒手にて死せず(ナイト・オブ・オーナー)』と『己が栄光のためでなく(フォー・サムワンズ・グロウリー)』が四歳で思い出したことだな。



これらの能力の使い方とかは記憶に植え込まれていたからすぐに使えたが、練習はしている。
『闇を操る能力』は万能だった。
その名の通り、闇(『闇』は自分の影とかも含まれるので、『闇』というのは結構、凄く、意外に曖昧な存在)を操作して物体を構築したり、ブラックホールのように呑み込んで消滅させたり、とにかく凄かった。
イメージとしては『ONE PIECE』の黒ひげの悪魔の実の能力『ヤミヤミの実』と、『デュラララ!!』のセルティ・ストゥルルソンの影を操る力を足したような感じだ。
厳密には違うが、この例えは強ち間違いじゃないし、ほぼ正解……だと思いたい。



騎士は徒手にて死せず(ナイト・オブ・オーナー)』と『己が栄光のためでなく(フォー・サムワンズ・グロウリー)』は『Fate/Zero』のバーサーカーの宝具。
結構気に入ってたから、はっきり言って嬉しかった。



騎士は徒手にて死せず(ナイト・オブ・オーナー)』はランクA++の対人宝具で、持った物全てを自分の宝具として扱い、自分の手足のように扱えるようになるとんでも宝具だ。
敵の武器も、自分の武器にして自由自在って、結構チートじゃね?



己が栄光のためでなく(フォー・サムワンズ・グロウリー)』はランクBの対人宝具で、相手に成り代わることができる。
『Fate/Zero』のバーサーカーは『狂化』のおかげでステータスを隠蔽する程度であったが、俺にはそれが無いので完全に成り代わることが出来る。
ためしに、転生前の姿やアニメのキャラになってみた。
性別身長体格全てを無視して成り代われるため、年齢詐称してバイトをすることも出来る。
何故だかこれにも靄が掛かっているのだが、まあ別に気にしなくても良いと思う。



『騎乗A』は『Fate/Zero』に出てきたスキルで、幻獣・神獣ランクを除く全ての獣、乗り物を自在に操れる便利なスキルだ。
それがたとえ乗ったことの無い獣、乗り物でもだ。
無免許運転も余裕です。
やらないけど。



『黄金律A』も『騎乗A』と同様に『Fate/Zero』に出てきたスキルで、常に自分にお金がついて回り、絶対にお金がなくなることが無いという、とてもありがたーいスキルである。
ランクもかの金ぴか王で慢心王ことギルガメッシュと同等ランクなので、これがある限りお金に困ることが無いし、特技が『お金持ち』とすることが出来る、金欠と無縁になれる素晴らしいスキルなのだ。



これだけでも十分役に立つしありがたいが、これ以外にもあるのなら嬉しい。
というより、ある。
絶対ある。
……たまに自分が人間を止めていると軽く落ち込むが、そこはまあ、その便利性に現実逃避で何とか逃げている。

「刹那ー、ご飯だぞー!」

「はーい!」

そういえば俺の容姿や親について説明していなかったな(だから誰に言ってるんだ?)。
俺の容姿は赤い髪に赤い目と、どこか『ヴァンガード』の雀ヶ森レンを彷彿とさせる容姿である。
で、父親の名前は闇影幻夜といい、黒髪黒眼のイケメンである。
母親は闇影夢乃といい、茶髪で深い藍色の瞳を持つ美女。
どちらも日本人なのだが、なぜそんな親から赤髪赤眼の俺が生まれたのかが不思議だ。
まあ、二人とも俺を息子として愛してくれているから何の問題も無い。
だが、この二人は両方重度の親バカで未だにラブラブである。
元・高校生としたら、そのラブラブっぷりに暴れたくなるほどにラブラブである。
そのおかげか、それとも前世の味覚の名残か、ブラックコーヒーを良く飲んでいる。
ブラックコーヒーは嫌いじゃないが、ブラックコーヒーを飲む五歳児ってどうなのよ?
いや、美味いからいいんだけどね?
まあいいや。
とりあえず、晩飯じゃー!


Side〜刹那〜out



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