閑話3 カードは拾った
カグヤ「さあ、天魔君!今日こそは教えてもらうよ!」
・・・どうも、星神天魔だ。
俺や遊城、丸藤の退学を賭けた制裁デュエルから数日が経ち、俺達は今まで通りの学生生活を続けている。
しかし、あの制裁デュエルで俺の事がいろいろとバレてしまい、今ではアカデミア中の生徒や教師達にデッキのアドバイスやデュエルなどを求められるようになった。
といっても、俺は武藤遊戯(デュエル王)にすら勝利しているため、デュエルを挑んでくるのは俺に勝って名を上げようというバカか、強者に挑もうとする奴、純粋にデュエルしたいという奴(主に遊城)くらいだ。
しかし、俺の正体を知ったブルーの連中やクロノス教諭の反応は面白かった。
ブルー共は今まで下に見ていた人物が立場的にも実力的にも上である事を知り、俺が近くを通るとすぐに逃げ出すようになったし、クロノス教諭は今まで裏で俺や遊城を退学に追い込もうとしているので、その事がバレたら確実にクビだし、社会的にも生きてはいけないだろう
今度この事で脅迫してみるか?
と考えているのは秘密だ。
さて、冒頭のカグヤのセリフだが、俺が一体何処で銀河眼の光子竜をはじめとした、この時代にはまだ存在しないカードを手に入れたのか、という質問に俺が毎回、カードは拾った、と以前リインに教わった事を言うだけで、真実を告げていない事に堪忍袋の緒が切れたらしい。
おかしいな?リインが言うにはこれで大抵の奴は納得するらしいが・・・、なにがいけなかったのだろう?
銀河眼『いやいや、そんな事言って納得する奴はいねぇよ、主』
ふむ、リインの言う事に間違いはないと思っていたが、どうやらリインも誤った情報を仕入れる事があるようだ。
さてと、前振りはこのぐらいにして、いい加減カグヤの質問に答えるとしよう
決して、笑顔の(目は笑ってない)カグヤの後ろに見える般若に恐れを感じた訳ではない
天魔「俺の本来のデッキであるフォトンは、俺がこの世界に来た際、俺の近くにあったらしい」
俺も詳しくは知らないが、ラフェール達が俺の近くに散らばっていたカードを集めて、ダーツさんが俺に渡してくれたモノだ。
ダーツさんはバリアン世界の技術により生まれしカード達と言っていたが、一体どういう意味だ?
天魔「それで俺はこのデッキを使い、大勢のデュエリストとデュエルをしてきた」
カグヤ「それって・・・」
そう、まさに『カードは拾った』という事だ。
俺はちゃんと答えていたというのに何故こんな理不尽な目に遭わなければならないのか
その後、カグヤは俺に謝罪をし、後日、ドローパンを奢ってもらう事になった