閑話 SAL事件1
万丈目がアカデミアを出た翌日、俺はいつまで経っても教室に姿を現さない遊城達を探すため、授業を抜け出し、森の中を歩いていた。
その途中、サルの群れが海岸の方に向かっているのを見かけた俺はサルの群れを追い海岸の方に向かった。
そこにはカグヤ達と黒づくめの男数人と白衣を着た爺さん、そして何故かデュエルディスクを付けたサルとデュエルをしている遊城の姿があった。
デュエルの状況はどうやら遊城がサルにとどめを刺し、勝利したところらしい。
十代「さあ約束通り、ジュンコは返してもらうぜ!」
SAL『ウ、ウキ・・・』
どうやらあのサルが天上院の取り巻きの一人を人質に取っていたが、遊城がデュエルに勝利したら開放する約束をしていたらしい。
「今だ!SALを捕まえろ!」
爺さんの言葉に黒づくめの連中が従い、デュエルをしていたサルを捕獲しようとするが、
十代「ちょぉっと待ったあ!俺はデュエルに勝ったらジュンコを開放するように言ったけど、このサルを捕まえるなんて言ってないぜ!」
遊城が黒づくめ達の前に立ち、言った。
「フンッ、そんな事は我々には関係ない!あのSALは我々の研究の成果だ!お前達学生にはわからんだろうがな!」
そう言って、遊城を押しのけ、SALと呼ばれたサルを捕まえようとする。
SALは群れと一緒に逃げようとするが、
「この際だ。群れの仲間と一緒に捕獲しろ!そうすればそのSALも寂しくはないだろうからな!」
黒づくめの一人が何処から取り出したのか、網を使ってサルの群れを捕獲しようとする。
さすがにこれ以上は黙ってみてるわけにはいかねぇな・・・
天魔「リイン、バトルモードセットアップだ」
リイン『イエス、マスター。バトルモード、セットアップ!』
リインが光だし、俺の体を包み込む。
俺は光が収まらないうちに飛び出し、リインが呼び出した剣を使い、網を切り裂く。
天魔「どういう状況かは後で確認するとして」
光が収まると、俺の格好はデュエルモードの時の白を基調とした服装とは違い、黒を基調とした服装を身に纏っていた。
俺は剣を黒づくめの連中に向け言った。
天魔「お前等、懺悔の用意はできているか?」