閑話 SAL事件3
黒づくめの連中が俺に襲い掛かってきたが、ガンダールヴの能力で身体能力を強化している俺からしたら、遅すぎる。
俺はまず近くにいた男を剣の柄で叩き伏せ、それを見て驚いている他の連中に蹴りを入れる。それを繰り返すと残るはリーダー格と思われる男と爺さんだけだった。
「き、貴様!一体何者だ!?」
おいおい、今さらそれを聞くかよ
天魔「俺はパラディウス社総帥、星神天魔だ」
「パラディウス社だと!?」
それを聞いた黒づくめの男が驚いた。
「表では世界的大企業、しかし裏では違法研究などの表では裁けない者達を粛清する裏世界の法の番人、その総帥だというのか!?」
「「「「「「え!?」」」」」」
男の頼んでもいない説明を聞いて、一斉に俺の方を向く遊城やカグヤ達
つーかなにそれ?俺も初耳なんですけど!?
天魔「・・・まァ、そんなとこだ。大人しくこの島を去ればこれ以上の被害は抑えよう。だが、まだ抵抗するならば俺は貴様等を粛清しなければならなくなるんでな」
俺が殺気交じりにそう告げると、
「分かった、我々はこの島からすぐに出ていく。そのサル達にも危害は加えない」
そう言って、黒づくめの男達はその場を去って行った。
天魔「さて」
俺はサル達に向き直り、SALと呼ばれていたサルに近づく。
天魔「これでお前達は自由だ。森の中で達者に暮らせよ」
ヴィンダールヴを発動しながらそう言うと、
SAL『ウキ!』
SALはそう返事をして仲間達と共に森の中へ消えて行った。
その後、遊城達が万丈目を探しているのを知った俺は昨日の出来事を(一部を隠蔽して)遊城達に伝え、すぐに教室に向かった。
余談だが、
この日からしばらく、俺の部屋の前にバナナが置かれる事が続いた。