小説『僕の観察日記』
作者:NY()

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ーー第12章 キスは好きな人にするものです

彰「キス以外に方法はなかったのか?」
葉月「あるが・・・それは絶対駄目じゃ」
彰「キスより危ないのか・・・何だ?」
葉月「簡単に言えば・・・子作りじゃ」
 僕は飲んでいたジュースを吹いた
彰「・・・キスでありがとう」
葉月「どういたしまして」
彰「でも抵抗は無かったのか?」
葉月「・・・無かったと言ったら?」
彰「・・・。」
葉月「・・・。」
 く、空気が重い・・・
葉月「お兄ちゃん・・・」
 急に僕の膝の上に乗り、顔を近づけてきた
彰(これって・・・)
 僕は目を瞑った・・・
葉月「・・・。」
 それから・・・葉月が唇を・・・通り過ぎて耳元にきて何か言った
葉月「・・・。」
彰「は?」
 葉月は膝から降りて元の位置に戻った
葉月「今のは『真名』じゃ」
彰「まな?」
葉月「さっき言ったのが真名、その名前を知っている限りわしはお前の言うことを聞くのじゃ」
彰「いいのかよ?」
葉月「いいんじゃ、勝手に接吻した謝罪の気持ちじゃ」
彰「そうか・・・お座り」
 葉月は犬みたいにお座りをした
葉月「バカにしているのか・・・?」
彰「本当に言うこと聞いたな・・・ごめんごめん」

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