小説『Zwischen』
作者:銀虎()

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(恋・壊慣壊日常)
僕と天は、幼稚園からの古馴染で家が向こう隣り同士ということと母親が従妹同士ということでもあってお互いに人見知りという感情が芽生え支配するより前に共にあることが多くなっていた。小中高ともに同じ所でるし同じクラスになることも少なくはなかった。中学からの付き合いである壱も、入り込むのは到底、無理なくらい深く結び付いている。恋愛関係じゃない友情だ。・・・・多分、別に長い付き合いの中で、恋愛感情が湧かなかったわけじゃない。それに、ファーストキスだって俺は天だし、でも、それは小学校一年の頃の恥とか、外面とかない頃だしマセガキだった。天につきあわされてだし、プロポーズも小2のおままごと的なことだったし、壱や利家が思うような仲じゃないし、っていうか利家だって本来は壱の友人で、僕との友人じゃないわけで、あんな怖いやつといると天も怯えてかわいそうだから、僕はあいつがすごく優しいいい奴であることが分かっているからいいけど、四人でなきゃ行動しないだけだし。暦って馴れ馴れしいやつがやってきたし、なおさら古馴染として一緒にいてやらなきゃいけなくなった。
カラオケの日の夜に、とても綺麗な満月が出たので部屋の灯りを消してイスに深く持たれて楓は、最近の心情を整理した。
一方、そのころ天は
俺と楓は、幼稚園からの古馴染で家が向こう隣り同士ということと母親が従妹同士ということでもあってお互いに人見知りという感情が芽生え支配するより前に共にあることが多くなっていた。小中高ともに同じ所でるし同じクラスになることも少なくはなかった。中学からの付き合いである壱も、入り込むのは到底無理なくらい深く結び付いている。恋愛関係じゃない友情だ。・・・・多分、別に長い付き合いの中で、恋愛感情が湧かなかったわけじゃない。それに、ファーストキスだって俺は楓だし、でも、それは小学校一年の頃の恥とか、外面とかない頃だしマセガキだった。楓につきあわされてだし、プロポーズも小2のおままごと的なことだったし、壱や利家が思うような仲じゃないし、っていうか利家だって本来は壱の友人で、俺との友人じゃないわけで、あんな怖いやつといると楓も怯えてかわいそうだから、俺は利家がすごいいい奴だって知っているし怖くもないからいいけど、四人でなきゃ行動しないだけだし。最近は、あいつの親友である壱が命に取られてクラスで一人でいるのをよく見るし。だからこそ、俺もみたいな、古馴染が支えてやらなきゃならないんだ。
天は、湯船につかりのんびりと深刻のそう悩んでいた。

二人をよく知り、そしてなにも知らないという男・壱は言う。奴らはびっくりするくらい似てるんだ。鏡に写した様に、俺も利家もあいつらが喧嘩しているところを見たことないよ。でも考えてみればそうだよな、人間は鏡に映った自分と喧嘩できるほど器用じゃないからな。まぁ、奴らの関係は今年で12年目を迎えるほどのやつらからすれれば、俺なんて不純物もいいところだろうな。まぁ、茶化すけど、助けてやろうとは思うよ。今度の日曜日は、奴らだけの時間にしてやらなきゃな
二人を、友人の友人として長い時間見てきた男・利家はこう語る。一つ断言できるのは、二人とも俺をかなり怖がっているところだ。若干、天のほうがひどいかな。そして、2人とも、二人共を庇おうとしてるんだよな。守ろうと、見ていてとても、いじらしいよ。俺は元々、親の仕事の関係でひどくヤンチャする前から壱とは、ダチやっててその関係であいつらとつるんでいる。いわば、不純物みたいなやつだからさ、茶化しはするけど邪魔はしないように助けていくつもりだよ。あと、今度の休みくらい二人きりにさせてあげないとな。

その休日は、すぐにやってきた。その日の午後、僕は3年愛用していたコートに大穴があいたため、天と冬服を買いに行く約束をしていた。あいつが部活もあるので、行くのは3時くらいになるだろう。あいつの食事や着替えを把握することができないので。あちらが僕の家まで、準備ができてから向かってくれるそうだ。1時半が過ぎたころ、食事も済ませて着替えも終わり何もすることがなかった僕は、自宅玄関前に飼っている。黒柴のリクと遊ぶことになった。去年の暮れに父親が知り合いに貰い受けてきた。仔犬だった、家に来たばかりはよちよち歩きのかわいい奴だったが、今は成犬と引けを取らない程度に体が大きくなったが、まだまだ甘え癖が抜けない犬だった。
「よしよし。」
額を撫でてやると、リクは気持ちよさそうに目を閉じて撫で終わると、舌で僕舐めてくる。こんな懐っこい犬だけど、何故は人の好き嫌いは激しい。ちなみに、リクのお気入り人物は、うちの家族と壱と天。嫌いなのは利家で、利家が来ると小屋に引き籠ってしまうやはりあいつは根本的に、動物に嫌われることが多い。壱にはなぜか、腹を見せては出てもらい散歩の最中見かけると、母親の手からリードを引きちぎって飛び付きに行ってしまうほど、天は、大の犬嫌いなのに、撫でてもらおうと襲いかかるほど好きになっている。しかし、幼稚園の頃に園で飼っていたシベリアンハスキー(成犬、超が付くくらいデカかった。)に、楓(そのころは犬好きだった。)が、園長にわがままを言い、園内だけという制約付きで散歩させたときにこれでもかと言うくらい園のグラウンドを、引き摺り回され体中を、擦り傷だらけにしてから食べられてるんではなかろうかって位舐めまわされてその時を境に、トラウマのようで犬がこわいそうだ。なので、リクが来てから家のチャイムを押すのにも天は、半ベソをかく。その足元には、『撫でて、遊んで、』と綺麗な目をしたリクが前足で天の足をホールドし、ブンブンブンとしっぽを右往左往させている。天が嫌がるほどに、遊んでいると勘違いして懐きレベルが上がっていくので、僕はここで天が泣きべそをかかないように天を待っているのだ。すると、3mほど後ろから声がした。
「カエデ〜〜。」
そこには、天がいた。リクがこわいのか。かなり遠巻きだ。
バヴゥワァン
リクが、愛くるしいを強い声で天に吠えた。
「ヴゥ」
天は、片目に涙を浮かばせ反応した。リクは意外と天の犬嫌いに拍車をかけ続けている。
「いこうか。」
「うん。」
俺が声をかけると天は僕に走り寄り、僕を盾にするように僕の腕をつかむ。
「盾か。」
「盾だ。」
天に聞くと即答だった。
この前のカラオケの日に、本当は買ってしまうハズだったが、ついて少し経ってカラオケに呼び出されたのでほとんど、見れていなかった。なので、今日もあのカラオケの隣のショッピングモールに行く予定。アウトレットモールに安くていいのがいっぱいあるから、
「どんなの買う予定?」
天が僕にそう聞いて聞いた。
「似合う奴変えればいいよ。」
こう僕は、答えた。
バスに乗って少し経つと、目指していた建物が見えてきた。最寄りのバス停手降りて、アウトレットモールゾーンを目指す、さほどの時間もかからずに着いた。そして、何店舗か店を巡る。
楓は体が細身だから、トレンチでも似合うかもしれない。天はそう思うと、イギリス調の黒のトレンチを手に取った。
「楓〜〜。チョイ来て。」
そして、呼び寄せる。
ダッブルコートを見ていた楓は、別段急ぐ様子もなくこっちに来た。楓の体にそうように当ててみた。
「なんか・・・オヤジ臭い。派遣切りされた文学生」
俺の率直な感想に楓は、
「お前が選んどいて、ずいぶん言い草だな。それに俺は理系だ。」
なんか、見当はずれな突っ込みにハニカミながら、俺はまた選び出す。少し経つと楓が何か見つけたらしい。近寄ってみてみる。鋲の撃ち付けが激しいレザージャケット、楓より利家よりのものだ。楓は、一応体に合わしてみる
「似合わないし、違和感すら醸しでてる。」
 「だな。」
 楓も似合わないことを再確認してそれを戻す。
 そのまま、二人でこうでもああでもない論争の上に価格と相談し続けた。時間の進みが早く買い物は楽しい、あっという間に時間が進む。
 「フライトジャケットはどうかな。」
 楓は、そう言って体に当ててみる
 「壱なら、似合うだろうね。」
俺はそういって斬り捨てた。
 「こんなのどう。」
 俺は、ファーのついたスマートな革ジャンを進める。
 「いいね。」
似合っていた。けど、
「高いなぁ…予算オーヴァー。」
楓は残念そうに言った。」
まことに残念だ。
「これは。」
楓は、赤のスタジャンを出した。
「小学生みたい。」
おもわず、スタジャンをはおった。楓を見て吹き出してしまった。
「うるせぇ」
そのまま探し続ける。
「これは、」
俺は、シンプルなデザインで濃紺のデザインのコートを勧める。価格的にはちょうどいい。
「ん。」
楓は返事を返すと、それをハンガーから外し、軽く羽織る。
「いいじゃん」
すごく似合っていた。モノトーンでシックな雰囲気に拍車かかりとてもすっきりしている。
「これにするか。」
楓はそういうと、レジに向かった。
レジ作業が終わると、腹が減ったので二人で、軽く何か食べることにした。楓は言うには近くに丁度いい喫茶店があるらしいのだ。

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