小説『Zwischen』
作者:銀虎()

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(狂・恋壊慣壊日常)
楓と天が、喫茶店「Visione e di riposo」ここは珈琲マニアの楓が見つけた。おいしいコーヒーの店。そこで、大人しいジャズを聴きながら楓と天は軽食を取っていた。
すると、楓の携帯が呻き蠢く。楓はゆっくりとディスプレイを開けると、そこには利家の文字。楓は、通話ボタンを押す。時間は一六時半、遊びの連絡には遅い時間である。
「おい、お前ら。無事か?!」
それは、利家から聞いたことのない恐怖と怒りと焦りが混沌とした泣きそうな声だった。
「どうした。」
楓はなにか大変な出来事が会ったことだけを察知して質問した。
「せちゅめいは後だ。居場所を教えてくれ。天と一緒だろ。」
泣きそうな声は途切れない
「天となら一緒だ。前行った、カラオケの近くの喫茶店。」
楓が疑問詞を挙げながら問いに答える。
「喫茶店の名前は。」
苦しそうな声は途切れない。
「長い英語体。読み方はわからない。「バラっド。」って服屋の隣。」
「手下を向かわせるから来てくれ。マルタ十字のマークが入った上着来てるから。」
吐き出すように言った。
そじて、瀬梅井もなく電話が切られて、十数分後ドールベルマンのような眼光を持つ男達に囲まれて店を出た。大型ワゴンに乗って着いたのは、廃ビルの一角。そこにいたのは、命と黒の特攻服を着た眼光鋭く拳の拳頭から血を滲ませる利家。
「どうした。」
天が怒りと悲しみに染まった。利家に質問する。
「壱さんが、病院に送られました。」
命が言った
「なんで。」
天は、そう質問を続ける。
「百足衆の火の子がかかったのか。」
楓は、利家に鋭い口調で聞いた。利家は手下に天と命を見はらせて別室に楓を呼び出した。
「金羊毛{ゴールデンフリークス}最近東海で案を挙げ始めたカラーギャングの一派。」
「そこが、か。」
楓が利家を冷たい目睨みつけて、利家が滲み出すような声で答える。
「何故、暦だけがここにいない。」
楓の突き放すような声
「拉致を受けた。」
絞り出したその声が狭い室内に響く。
「拉致の正しいいい方は、拉致されただ。」
楓がつまらないことに注意を入れた。
「奴さんの方々はなんて言ってんだ。」
楓の冷たい口調はとまらない。
「俺一人で町はずれ海賊公園。」
「行くよな。そして、何故俺たちを呼んだ。だた、ここに隠れていろって訳でもないだろう。」
楓の言葉に反応するように、利家は立ち上がる。
「今ここから、俺が離れた瞬間ここの指揮権を雨策 楓にまかせる。」
その言葉にも動じず、楓はゆっくりと頷いた。
「ありがとう。」
利家は、静かに言った。
「長が腕に頭を垂れてどうする。シャッキとチャチャッと殺してこい。」
楓は、パチンと軽く利家の頬を拳に当てる。
「いってくる。」
「おう。」
楓は、利家が出て行くのを見送り入れ替わりに入ってきた男衆に短い言葉で指示をした。

市立総合病院・整形外科待合
「薄雲さ〜ん。」
カウンターからおばさんの声で、名前が呼ばれる。それに応じて、壱は歩みを進める。
「5600円ですね・これ痛み止めと化膿止めです。」
「はい」
「食後に一日3回で」
「わかりました。」
そのまま、病院を後にする。日は落ちていた。壱の左手には、包帯。顔には大きな絆創膏消毒の痕は体中。
「やれやれ、大怪我じゃの。」
壱はそう愚痴ると携帯を取り出し電話をかける。
「出んの・・出てしまったか。」
コールが終わらない一回目の電話を切ると壱は。違う電話番号にかける。
「ん、わっちじゃ、いまどこかの。ん、わかった。なら、大丈夫じゃの」
今度はつながったのだろう。会話を交わして電話を切った。そして、また電話をかける
「わっちじゃ、用件はわかってるな。そうじゃ、一節まわせ。わかった。市立病院じゃ、静かにの。」
そう言って電話を切ると近くの自販機で、ホットコーヒーを買った。プルタブを開けると軽く口に踏んだ。そして、そう言って電話を切ると近くの自販機で、ホットコーヒーを買った。プルタブを開けると軽く口に踏んだ。そして、嚥下する。
「さてさて、こっちの連中がまだ残っていたわ、わっ知も相当面倒な友を持ってしまったものじゃの。」
のこっていた、珈琲を一気飲み下し空き缶籠に投げ入れる。大きな音がして、電線にたむろしていた烏が飛び立つ。
「ぬしらよ、隠れとらんで出てこい。わっ知が目当てなんじゃろ。」
いちは、公園で振り返り大きくもないがしっかり響く声で言った。
そうすると、ゾロゾロと治安の悪そうな格好の男が集まってきた。
「1.2.3.4.四人とは、ぬしらも卑怯者じゃの。違うか、知恵が足らんのか。7人がかりで女を守るわっちを倒せんかったからの。」
包帯を取って、ガーゼを外す。壱の鋭い冷眼光。
眼の前に並ぶ4人の男。そのうちの二人の手には鉄パイプ
「こっちに人員を割けぬほどに利家を警戒しとるのか。」
壱は、返ってこない問いかけを続ける。
「まぁ、それもいと思うぞ。あいつはそれほど危険じゃからの。」
すると、四人のうち一人が走りこんでくる。下半身へと狙いをつけタックルを試みてくる男。他の人は3このタックルが成功した瞬間一斉に攻めてくるのか身構えるだけだ。
「ぬしは、ラグビーをやっているのかや。動きが違うの。」
そういって道は男をほめた。そして、ギリギリの間合いの所で、両手で男の頭を掴み、鼻頭へ向け軽く勢いをつけて膝を叩きいれる。
自分の勢い+自分の体重で攻撃力が殺人的なものになった膝蹴りを受け大量の血を流しのた打ち回る男
「ま、わっちの力なぞこんなものじゃ。ぬしらの長は正しい判断をした。」
朱に染まるGパンの膝、壱はゆっくり言った。
「しかし、ぬしらはまだかかってこないのか。わっちから行くぞ。」
壱は、邪色に顔を歪ませ嗤った。そして、疾風のように間合いが詰まる。
「やぁ、」
三人の中心、大きな体の金髪の顔前2センチ壱の歪んだ挨拶。金髪の息が詰まる。
シュッュ
よこの二人の鉄パイプが焦る様に鉄パイプを壱の後頭部へ振りかざす
ギャチウ
壱はしゃがみ込みそれをよける。2本の無常の鉄パイプは金髪の顔面へ
「GHYAAAAAA」
そして、後ろに倒れこみ後頭部を強打する
金髪の悲鳴にひるむ鉄パイプの二人の襟首をつかみ、下に引き下ろす。
ギャッチ
2人の顔面が強くぶつかる。鉄パイプが手から落ちる。それを壱は受け止め一本を遠くに投げる。
「ぬし達、ひどいのぉ。」
壱は、嗤いながら言う。
「そんなに自分たちの恋秘め事をそこに輩に見られたくないようじゃな」
鉄パイプで仲間を殴り倒し、顔面同士を強打し接吻しているように見える2人組に壱は幼い子に注意をする様な口調で言った。
「まだやるかや。」
冷たい声が響く。右手には鉄パイプ
シャッコ
2人は、懐から折り畳み式の特殊警棒を取り出す。
「やれやれ、懲りん連中じゃ。」
壱は、鉄パイプを右肩に乗っける。
シャッッ
2人が左右から間合いを詰めてくる。
ブォゥン
壱は、右から迫る方に対してパイプを投げつける。
ゴォン
顔面クリーンヒット。左からの攻撃を半歩下がって避けると足払いで転がす。バランスを崩し左手が受け身のためパイプから離れる。その手を壱素早くつかむと、相手の腕を一直線にするようにして、両手で相手の手首を極め、力点とする。そして、自分の脇のあたりを支点として体重をかける。
ブギィ
不気味な音を立てて骨が折れる。
「それでは、さようなら。」
壱は誰かを呼んだ。市立病院も戻り向かう。

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