「遅いぞ〜神崎」
「それどころじゃないっスよ先生!」
「どした?」
「校舎裏で崇妻くんが、見た目不良っぽい―――いや崇妻くんもそうだけど―――じゃなくて! とにかくその二人が『タイマン』始めそうなんスよ!」
「なにぃ!」
(獅郎が!)
神崎が案内として、杉山はHRを後に慌て教室を出て行ったと同時に、真堂も一緒に出て行った。
(ダメだ! 獅郎にタイマンなんてさせたら―――)
廊下を走り抜け、なにか獅郎に拳を振らしてはいけない理由がある面持ちで、真堂は校舎裏に向かうのであった。