小説『ラグナロクゼロ(シーズン1〜2)』
作者:デニス()

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現在より3ヶ月前。2004年3月14日。アメリカ・首都ワシントンDC。アルスターカンパニー本社。

 ここ『総合民間軍需産業・アルスターカンパニー本社』では、6つの国(ドイツ、フランス、ロシア、インド、日本、中国)の支社を指揮している社長達が集い、社長を入れたある会議が行われようとしていた。

「これより、アルスターカンパニー本社による、『総合同会議』を始める」

薄暗い会議室に先に座ったまま穏やかな声により、起立した支社長の前で会議の号令を出したのは、アルスターカンパニー本社長・ローレン・ギア=アルスター2世またの名をロギアであった。

「それでは全員は着席してください」

座る許可を出したロギアの隣に立っている、ユダヤ系の男性の名はトレース=エイドマン。本社の社長秘書と内部調査係調査長の二つの仕事を取り指揮っしているロギアの右腕である。

「皆に集まってもらったのはほかでもない。今日はある『一大プロジェクト』についての発表だ」

大きなデスクには中央にロギア。その右にいる三人の人物は、『ヨーロッパ戦務部門』を担当している支社長達。そして左にいる残りの三人の人物は、『アジア兵站部門』を担当している支社長達。

 右から最初の席に礼儀慎ましく座っている金髪のオカッパの女性は、フランス支社長・ミラ・ル・ド=コレル。顔は鼻筋が綺麗に通っており、とても執念深そうな表情をしている。科学部門を中心に活動している。

 二番目の席に腕を組んで座っている金髪のショートカットで、長身、青い目、高い鼻によるゲルマン系独特の特徴を持った男性は、ドイツ支社長・オーベルト=シュタイン。顔はゴツいが少しだけ知的な面持ちをしている。調兵部門を中心に活動する。

最後の席に楽そうに座っている暗褐色の髪のオールバック、灰色がかかった瞳というスラヴ系の男性は、ロシア支社長・レゴニール=グラスチノコフ。顔はほっそりしていて冷淡な表情をしている。兵器部門を中心に活動している。

そして左から最初の席に誠実に座っている黒髪の七三分けの男性は、日本支社長・神崎正志。顔は額にまでたっするシワに、真面目そうな表情をしている。医療部門を中心に活動する。

二番目の席に他の5人と違ってごく普通に座っているさっぱりとした髪型の男性は、中国支社長・ケビン=リー。顔は少し老けた好青年のような顔をしている。食品部門を中心に活動している。

最後の席に両手を後頭部に回して、かなり砕けた態度で座っているドレッドヘアーの黒人男性は、インド支社長・アムナ=グンディーニ。顔と鼻は大きめで爽快な笑顔が似合う面持ちをしている。システム部門を中心に活動する。

以上この7人が、ロギアの言う一大プロジェクトの発表の会議に出席していた。ちなみにロギアと比べてみな少し年上である。

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