小説『ラグナロクゼロ(シーズン1〜2)』
作者:デニス()

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真堂家(自宅)。客間。

「遅い!」

二人が着いたそうそうに智美は、帰ってきた二人にそのまま正座させ、後にテーブルを叩きつけてさっそく一番の疑問を怒鳴り付けた。

「はいっ!×2」

「なんで夕方の6時に出かけてから夜の9時に帰って来るわけ!」

「そうなんだけど……」

真堂はたった数時間前の出来事をどう説明すればいいのか分からずに、いくつかフォローを入れながら、ただ姉の説教を聞いていた。

「名無しさんがいながら、どうしてこうなったの!」

「あの……」

 智美が怒りを込みあげる中、意義を申し立てるように正座の状態で手を上げる名無し。

「なに?」

「おれ記憶ちょっと取り戻したんですけど―――」

「んなのどうだっていいわよ! 遅れた理由を話なさい!」

(え〜、どうでもいいんだ。っていうか一番食いつくところだろ!)

名無しがしかられるなか、必死に考えた言い訳を真堂は次のように答える。

「それで、遅れた理由はなに?」

「実は……」

真堂は数時間前に起きた事をまとめて話した。内容はただ同じクラスの生徒が襲われていたから、とりあえず助けてあげたという事にした。

「だから遅くなった訳?」

ようやく納得した智美。

「わかったは、大体理解したからとりあえず早くご飯作って」

「はーい」

「あっ、真堂さん。俺も手伝いますよ」

智美に正座を解かれた二人は食事を準備整えようとした。ちなみに今日の晩ご飯は『ピラフ』である。

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