小説『IS〜ただ一発の魔弾として〜』
作者:ディアズ・R()

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第十四話





「ウォォォォォ!!」
「なめるなぁぁぁ!!」
「行かせないよ!」
「チッ邪魔だ!」

白熱したISの戦闘。
ぶつかり合う度に火花が散る。
戦闘スタイルが違うが、全員回避能力が異常に高い。
しかも、攻撃が当たっても止まらない。
それも当然と言える。
箒も含めた専用機持ちは、ユラの弾幕を経験しているからだ。
避けなければISが壊れる。
攻撃が当たったからといって、止まったら砲撃の嵐。
攻めなければ、永遠に弾幕地獄。
回避能力が上がるのは必然。

「当たってたまるかぁぁぁ!!」
「それはこっちのセリフだぁぁぁ!!」
「あははははは!!」
「ヤられるかぁぁぁ!!」

攻撃が当たるイコール死ぬほど痛いが全員の共通認識。
なので、全員必死である。
ちなみに、ユラはのほほんさんに膝枕されていた。
涎を垂らしながら、幸せそうに寝ている。


◇◇◇◇◇


トーナメント終了後。
ユラは普通に寝ていた。

「しょんなにたべられましゃんよ〜えへへ〜のほほんさんは、べ・つ・ば・ら♪……ハッ!むぅ、夢ですか」

最高に良い夢を見たいたのですが……もう少し遅く起きれば、のほほんさんにあんなことやこんなことを!
おっと、愛が溢れました。
ティッシュティッシュ。

「ユラ〜起きてるか〜」

ノック無しで入ってきた乙斑君。
そして、今の私はパンツのみ。
隠すほど恥ずかしくないので、そのまま活動する。
おりむ〜は真っ赤になって停止している。

「何時までそこで固まってる気ですか?」
「え、あ、その、俺、あの、えっと、だから……すまん!!」

なんで来たんでしょう?
そういえば、トーナメント一年優勝は織夏君&シャングリラさんでした。
一斑君の回避能力は、私の弾幕を一分耐えられるレベルですからね。
めっさ避けてました。
まあ、素人の銃撃なんて簡単に避けられますからね。
他に良かったのは、キャシャーンさんのラピット・スイッチの速さ、侍っぽい掃除さんの接近戦のスピード、パンダさんのアクロバティックな機動、せっちゃんの射撃の精密さ、ラッパさんの自分の限界を理解した戦い方ぐらいですかね。
そして、織斑先生との逢瀬………うふふ♪
アリーナが使えなくなりましたが、最高でした♪
途中教師やら専用機持ちの邪魔が入って、引き分けになりましたがね。
ちょっと寒くなってきたので、そろそろ制服を着ましょう。

「今日も一日、面倒です」

そう言えば、昨日は男子が大風呂の方を使ったらしいですね。
まさか、異近君とジャバオックさんが一緒に入ったなんて事ありませんよね。
入ってたら変態だし、責任とらなきゃだと思うんですよね。
まあ、どうでもいいことですね。
ちゃっちゃと行きましょう。


◇◇◇◇◇


「えっと、転校生と言いますか、なんといいますか……とりあえず入ってきてくださ〜い」

山田先生の言葉の後に入ってきたのは、女子の制服を着たシャクシャインさん。
男装は飽きたんですかね?

「シャルロット・デュノアです。よろしくお願いします♪」
「と言う訳で、デュノア君はデュノアさんでした……書類が……はぁ」

山田先生は、大変そうですね。
応援してます。

「やはり女だったか」
「まあ、予測通りですわね」

私の両腕に抱き付くようにしているせつないさんとラッセルさんが、そんなことを言った。
ナツ君が質問する。

「気付いてたのか?」
「フン、何やら怪しい動きをしていたからな、調べて、教官の邪魔をしたら消すつもりだった」
「やはり動きですわね。動きに違和感がありましたわ。場合によっては、社会的に消すつもりでしたわ」
「……シャル、セーフだったな」

和気藹々というやつですね。
私は関係無いです。

「そういえば、昨日の夜におりむーとシャマシュさんが大浴場を使ったらしいですけど、まさか一緒に入ったなんてありえませんよね〜」
「流石にそれはありえませよ師匠。そんな事をしたらいくら学生でもアウトです」
「そうですわ。混浴なんていうものもあるらしいですが、年頃の男女が裸の付き合いをするなど不潔ですわ」
「そうだぞ。いくら一夏でも、それぐらいの常識は持っている」
「……そ、そうだな」
「……あ、あはは」

先生はすでにいない。
朝のHRはもう終わったということだ。
教室のドアが開き、リンファさんが一刀君に迫る。

「アンタ!昨日の夜シャルルと大浴場から出てきたわよね!どういうことよ!?男同士だから普通だと思ってたけど、シャルル女じゃない!!」
「一線でも越えましたか?」
「師匠、こんな種馬と話してると子供が出来てしまいます」
「一夏さん、不潔ですわ」
「一瞬で終わらせてやる。そこにナオレ」
「私が捻り潰してあげるわ!!」
「一夏頑張って〜」
「超理不尽!!」

イザナギ君が叫びながら逃げていく。
今日も平和ですね〜

「そうだね〜」

ぽわぽわとしたのほほんさんが、私の隣の席に座る。
その際、スカートが少し捲れて白い太股が……

「のほほんさんの太股……堪らんです!!」

やっぱりクラスメイトに止められた。
ちょっとぐらい、良いじゃないですか。


◇◇◇◇◇


「ユラ〜次の休み、一緒に買い物行こうぜ〜」
「ふぁい?」
「あ、おりむーだ〜」
「……何をしてらっしゃる?」

私の部屋で、のほほんさんとツイスターをやっていた。
私の腕がのほほんさんの胸に、足がのほほんさんの足と足の間にある状態。
つまり、ヘブン状態。
私の呼吸は荒くありません。
ホントです。

「ぁ……みーちゃん、そこ、は……ふわぁ!?」
「ククク、倒れましたね。さぁ、罰ゲームの時間です!まずは、服を脱がす!!」
「やめい!」
「ストップ!」
「生殺しです!こんな最高の展開で止めないでください!私はのほほんさんを美味しく頂くんです!!」

全力で止められました。
クスン……
と言う訳で、休日に買い物に行くことになりました。
了承した覚えは無いのに、何故?
てか、何しに行くんですかね?

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