第五話
部屋でのんびりしていたら、拉致された。
勿論クラスメイトに。
「何故私が、ないつち君のクラス代表就任パーティーの手伝いをしなければいけないのですか?正直ダリィです」
「まあまあ、そんなこと言わずに」
「そうそう、みーちゃんの料理美味しいって、噂になってるし」
「また食べた〜い」
まったく、のほほんさんはまったく。
フルコースを準備してやります。
材料はあるんです。
妥協する気はありません。
「なんか、包丁持った瞬間……母親に見えた」
「……私も」
「かっこい〜」
折角ですし、赤飯でも炊きます?
◇◇◇◇◇
「無駄に、疲れ、ました」
机に突っ伏しながら呟く。
机には、どこぞのパーティー会場の様に、多種多様の料理が置かれている。
これが、私の実力です!
適当に量だけ作ればよかったですね〜
「うま!?」
「ヤバイ!ヤバイよコレ!!もうよく分かんないけどヤバイよ!!」
「はむはむ」
この三人、何時も一緒ですよね〜
私、のほほんさんといられれば満足かも。
可愛いわ〜
「なんだ、これ?」
「……凄まじいな」
「何人のシェフを御雇いになったんですの?」
お〜主役登場ですね〜
私の腕は限界で〜す。
あと〜脱力中で〜す。
「みーちゃんが一人で作ったんだよ〜」
「……マジか」
ねむねむ。
おやすみ〜
◇◇◇◇◇
ハッ!
寝てしまったようです。
おや?誰かいます。
「お?そこな少女が、高学年噂の微妙に転校生かな?」
「多分そうです」
なんで噂に?
大したことしてませんよ?
「あ〜その顔は、自覚無しか〜まあいいや!インタビューするね!ズバリ!唯一の男子、織斑一夏君のことをどう思っているか!!」
どう思っているか?
……どうでもいい?
いや、少し違いますね……あ、良いのがありました。
「まだどうでもいいです」
「まだ?と言う事は、これから次第?」
「さぁ?」
「むぅ、適当に捏造したいけど……君の事を下手に書くと、大変な事になるからな〜残念」
大変な事とは、父ですかね?
まあ、母がいれば何も出来ないと思いますよ。
お互い、踏み潰す側と踏み潰される側で、成り立ってますから。
「とりあえず、写真だけでもいただこうかな!織斑君と並んで〜」
「はぁ、別にいいですけど……さっき、撮ってませんでした?」
「アレはクラス写真として!コレはツーショットで!」
何故?
よくわかりません。
とりあえず、いるかさんの隣に並ぶ。
「じゃあ撮るよ〜1+20+300+4000-5000-600-70-8+9000は?」
「問題が変わってる!?えっと、4321と……」
「7643」
「魅神ちゃん、せいか〜い」
パシャ!
あの程度の計算なら、一瞬です。
いってんは、まだ計算しているようです。
「……おぉ!ホントだ!ユラスゲー!」
「うむ、お腹空きました」
何か食べる事にしましょう!
◇◇◇◇◇
うま〜
「どんだけ食ってんだ?」
「……太らないのか?」
「あの小柄な体の何処に……」
作った料理の半分ちょっとを食べた。
大体、ご飯八十杯ぐらい。
まだいけますが、満腹にはしない主義です。
「帰っていいですかね?」
「あ〜そろそろ時間もあれだし、解散するか?」
とりあえず、顔を洗いましょう。
ベタベタします。
◇◇◇◇◇
「う〜む……スラスターとブースターを増やしてもらいましょうか」
現在私は、これから送る自身のISの追加装甲及び、武装を考え中。
まあ、大した意味は無いんですけど。
「あ、ビットいいかも……造ってもらお」
フッフッフッ……これで、私のISが強化されます!
……強化して、どうするんですか?
まあ、いいですね。
「あ……もう、三時ではないですか……寝ましょう」
明日は日曜日だから、朝に送って、猫でも探しますかね。
◇◇◇◇◇
「……まだ、三時ですか」
眠った気がしません。
もう一眠り―――
「ユラ!生きてるか!?」
「ふぁい!?なんですか!?」
「よ、よかった……昼過ぎても出てこないから、心配したぞ」
え?昼過ぎ?
……じゃあ、十二時間寝てたんですかね?
むぅ、納得がいきません。
まだ眠いです。
「とりあえず、ほら、バナナ食べろ」
「あむ、はむ」
「……」(なんか、エロイ)
顔を赤くして、どうしたんですか?
風邪ですか?
とりあえず、散歩しましょう。
◇◇◇◇◇
ねこじゃらしを振り回しながら、外を歩く。
「ねこ〜ね〜こ〜ど〜こ〜だ〜」
「……動物、好きなんだな」
その通り!
ところで、なんで一緒に歩いてるんですか?
私、男苦手なんです!
大体父ぐらい。
そんな事を考えながら歩いていると、白猫と黒猫が重なり合うように日向ぼっこしている。
「猫だぁ!!」
ネコ猫ねこ猫ねこ猫ネコねこネコねこ猫ネコ猫ネコねこ!!!!!
か〜わ〜い〜い〜♪
「カワユス♪」
「……」(ここで、ユラの笑顔の方が可愛いって言ったら、どうなるんだ?)
うん!今日は良い日になりそうです♪
そして、日が暮れ、部屋に戻ろうとした所で、ISを送っていない事に気付いた。
まあ、気にしてもしょうがないので、晩御飯を食べて送った。
AIは、どんなの付くのかな?
そこ、気になります!
それと、なんか、いーなつ君が、隣にいたがるんですが。
正直、気持ちわ……いえ、お菓子をくれるのでいいです。
うまうま。