俺が学校について授業中の話、あかいろに俺は廊下に出ていろと命じたのだが「何かあっては」と譲らなかった。なので俺の机の隣にこいつはいるのだ。
「これは名所もありますが、勉強の神様な菅原道実について」
資料の内容を読んでいた歴史の先生があかいろに気づく。
「えーと……」
あかいろの扱いについて困惑する先生、そうなって当然ですよね。
「あ、どうぞお気になさらずに。お邪魔はいたしませんので」
いや、無理だろと俺は思った。俺はあかいろが余計なことをしないようにと注視する。
「ところで先生殿、ここの問いはどうなるのでしょうか?」
あかいろの問いに、歴史の先生は疑問への回答をしようとする。聞かれたことに応えようとするのは先生のサガなのかもな?
「え? どれどれ」
主に近くの女生徒が気にし出す。
「しっかり邪魔してるだろーが!!」
授業が止まってしまったのでクラスの大半の生徒が集まってきた。
四時間目は英語の時間、俺にはこの学校の英語は難しくない。
「この問い3を……直江! 前に出て解いてもらえるか」
「はい」
俺は英語の先生の期待に答えるべく黒板に向かう。そして問題を解き始める。個人的に簡単な英語の文法を書き込みつつも俺はあかいろの行動に注意を払っていた。案の定カンペをこちらに向けてきたが何でだか数学の計算式の答えだった。
「……今、英語だよ、先生にも見えてるし」
英語の先生もあかいろに悪気はないのだろうと判断して黙認している。あかいろが間違いに気づく。
「もっ、申し訳ないですっ!! 私としたことが!! 死んでおわびを」
あかいろが懐から小刀を出して切腹の所作を始めた。当然教室内は騒然となる。
「やめんか」
そんな行動をするとは思っていなかった俺は制止するだけで精一杯だった。