小説『君が死んだ日【完】1000hit達成!!』
作者:ハル()

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―――君が死んだなんて知りたくなかったよ…

朝、担任に告げられて君が死んだことがようやく信じられた。

昨日、咲は自宅のマンションの屋上から飛び降り自殺をし、意識をなくして死んだ。
咲が残した遺書には「生きていることに疲れたので死にます」と一行記されていたという。

担任から話を聞いて一気に後悔がつのる。
後悔がジェンガノようにつみあがり、バランスを崩してあたしに後悔の雨が打ちつけられる。
あの日あの時、君を、咲を助け出していたら、力を貸してあげていたら、咲が死ぬことはなかったんじゃないだろうか。
だって咲が自殺してしまったのはあたしたち、クラス全員のせいだ。
みんな咲を責めていた。
みんな咲に優しい言葉を投げかける事もなく、助ける事もなく、見てみぬ振りをした。
あたしもその一人だった。

あたしは無力だった。


少しでも触れていたら、言葉をかけていたら咲は死ななかったかもしれないのに…


後悔の雨がどんどん増えてゆく。
もう、後悔以外の感情は出そうにない。

あたし、どうにかなりそうだ。

甘言だ。
甘えだ。

咲のほうが追い詰められてどうにかなってしまったのに。

あたしら、クラスみんな、最低だ。

みんな、最低な人間だった。
いや、人じゃない。
悪魔だ。
鬼だ。
卑怯者だ。

ごめん、咲。
あたし最低だったでしょ。

ごめん、ごめん、ごめんな…さい……

-5-
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