……は?
今、声が聞こえたんだけど…?
背後に人の存在を感じた。
「…水玉か」
なっ!?
急いで片足を下げる。
間違いなく誰かいる。
しかもあたしのはいてるパンツの柄言ったよね!!?
いつの間に入ってきたんだろう…
入ってきた気配は感じられなかったのに。
恐る恐る後ろを振り向く。
…そこにいたのは高校生ぐらいの惚れ惚れするようなイケメンだった。
こんな綺麗な人見た事ない。カッコイイ…
吸い込まれる。
でもあたしがその人と視線を交らわせた次の瞬間
「どうせなら色気のある下着はきなよ」
…セクハラ発言が飛んできた。
絶句した。
会った早々こんなイケメンにこんなこと言われるなんて思いもしなかった。
なんだ、この人…
「あの」
「ん?」
「ちょっと一人にさせてくれませんか?」
あたしはこれから自殺するんだ。せめて一人にさせてよ。一人になりたいんだよ…
「…なんで?」
「! っあたしこれから死ぬんです。だから、一人にさせてください…」
「フーン。それって今はやりの飛び降り自殺? そういえば知ってる? 最近ここらのマンションの屋上から飛び降り自殺した女子高生がいるんだって。確か名前はねぇ… なーんだっけ確か寺田…」
「言わないでっ」
「あー 友達だった?」
おもしろげにあたしの目を覗き込み次々と話しかけてくるこの人…この男…
苦手だ、こういう人。