「殺す気かあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
数分後、ものすごい爆発音を立てて破壊された保健室の壁の残骸から這い上がるように出てくる少年がほこりまみれになりながら絶叫した。
だが、そう言った所でこの部屋を爆破したと思われるあの小悪魔的な金髪ツインテールの少女の姿はどこのも見当たらない。
少年は唯一無事だったドアの前に座り込む。
「って、ツッコミがすでにツッコミじゃねぇ!!」
周りを見るとばらばらに爆破された壁の遮蔽物がいくつも重なり合い周辺に大きなオブジェが出来上がってしまっている有様だ。
「ていうか、なにがこれだけで許してあげます、だよッ!!死ぬほど痛いのに死ねないなんて…最悪だ!!」
その時、とある少女の言っていた言葉が記憶としてよみがえる。
『ここはあなたが元いた世界とは全く違う別世界、なのもしなければ殺されるわよ。』
「そ、そうだ!殺されればいいんだ!そうすればこの世界からおさらば出来る!!」
少年は立ち上がると横滑りにドアを開けて勢いよく走りだした。
「でもっ、どうすりぁいいんだ!!」
廊下に足音が響いて遠くの方まで反響する。
彼は走りながら思い出した。
『わたしはあなたの味方よ?銃を向けるなと言うのなら向けないわ。私を信用しなさい!』
「どこかに信用できそうな奴はいねぇのか!?」
少年は学園のいたるところを回ることにした。
まずはもう使われていなさそうなぼろぼろの校舎に移動。
当然誰もいない。
「あ、そうだ!大人を探そう!!」
それからさらに数か所にわたって走り回ったが大人らしき人影はどこにも見当たらなかった。
「っていうか大人はどこだよ!先生は!?」
ついに力尽きて近くにあった旧校舎に入った少年はそこでしばらく休むことにした。
階段を上り、木製の床をとぼとぼ歩いたが、人らしき影はない。
そこで少年はもう使われていないであろう旧校長室の看板が掲げられた部屋を見つけた。
彼は苦笑し冗談交じりに呟いく。
「…校長にでも聞いてみるか。」
少年はそう言って旧校長室の扉の取っ手に手を掛けたその時。
バン!
「へっ?」
直後、顔面に強い衝撃が走り少年の視界がブラックアウトした。
De-tao-ba-araibu8 end