小説『ゼロの使い魔 世界を渡る転生者【R−18】』
作者:上平 英(小説家になろう)

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『第28話 砂漠の新居と副長に踊らされる銃士隊隊長のアニエスさん 』





 引越しが終わった次の日の早朝。ルシファーと三人の妻達は後宮に作られた夫婦専用の大浴場で体中に付着し固まった体液を洗い落としていた。

 ルシファーは湯船に背を預け、脇にマチルダを抱いたまま、体を洗い合っているキュルケ達を眺めた。

「やっぱり大きいわね〜」

「うん。大きい」

「あわわわぁぁ〜、そんなに弄らないでくださいよぉ〜」

 キュルケとタバサはティファニアの爆乳を触り、ティファニアは顔を赤くして耳をピクピクさせていた。

 すっかり打ち解けた三人の様子をマチルダと嬉しそうに眺めていた。

 まるで父親と母親のように眺めていたが、お湯の中では、マチルダはルシファーのペニスを擦り、ルシファーはマチルダのアナルを弄っていた。











 風呂をあがった五人は、子共を起こしに行く係り(マチルダ、キュルケ、タバサ)と朝食を作る係り(ルシファー、ティファニア)の二グループに別れた。

「やっぱりすごいですね」

 手際よくパンを焼いたりスープやサラダを作るルシファーにティファニアが感心する。

「まあな。昔から趣味でやっていたし、大人数の料理を作るのは慣れてるからな」

 楽しく会話をしながら料理を作り終え、大食堂のテーブルに料理を並べていると子共達を連れてマチルダ達がやって来た。

「美味しそうだねぇ〜」

 マチルダたちは嬉しそうに呟くと、全員を席に座らせ、食材に感謝の意を込めて「いただきます」と言ってから食事を開始した。

 そう。この国ではブリミルを信仰していない。というか、信仰する気がないのだ。

 ハルケギニアの国、特にロマリアにばれると厄介な事は分かってはいるが、この子達には本物の神でもないブリミルを信仰させて、私利私欲を貪るロマリエの神官のようになって欲しくないのと、ブリミルに祈りを捧げる理由が分からないからだ。

 皆で朝食を食べ終わると、食器を自分で洗わせ城の外、庭の散策を始めた。

 道案内兼警備用のゴーレムはいるが、きちんと自分で家への帰り道を覚えておいた方がいいし、自分たちの家に何があるのか把握しておいた方がいいからだ。

 150アルパン(50km四方)と広大な土地なので数日賭けて馬車で回る事にした。

 二つの荷馬車をそれぞれ二頭の馬で引かせ、ルシファーとマチルダがそれぞれ御者を勤めて家を周った。

 ティファニアや子共達だけではなく、マチルダやタバサまで瞳を輝かせ色々な施設や湖などを周った。要所要所で子共達に授業を行い果物の収穫方などや生活に役立つ知識を与えた。

 五日ほど荷馬車で庭を周り終えた後は、子共達にパン作りやフルーツを使ったお菓子作り、算数や国語などの読み書きを教えたりした。

 昼間は子共達や四人の妻と清いデートを行っていたが、夜の間は乱交パーティを連日開いていた。

 連日の乱交もあってかティファニは遠慮したり、恥ずかしがる事が少なくなり、積極的に性行為を楽しむようになり、世間知らずだったティファニアの姉貴分としてマチルダとキュルケが男に対する危機感などの知識などを叩き込み、男に対する警戒心を強めた。

 六日目はタバサの希望でアナルセックスに挑戦する事になり、そこにほぼ初心者のティファニアが加わり、アナル大好きのマチルダとアナル好きのキュルケが手伝い。ルシファーが二人のアナルを犯し、その間ずっとマチルダとキュルケが性感を刺激させ、アナルで快感を感じるように手ほどきした。

 七日目。魔法学院に帰らなければいけない三人は、マチルダたちにしばしの別れを継げた後。魔法学院に向けて転移したわけだったが、魔法学院のキュルケの部屋と砂漠の新居は転移の『ゲート』が繋いでいるので、出入りを許可されているティファニアとマチルダは魔法学院に自由にくることができるし、さらにこちらからも移動できる。しかも、転移の『ゲート』は完成した魔法でよほど大きな『ゲート』を作らない限り次元に及ぼす影響はない。

 と、言う事で現在は二日に一回は新居で五人そろって夜を過ごしていたのだった。











 ルイズが実家から飛び出してきて一ヶ月が経った。年末はウィンの月の第一週、マンの曜日。アルビオンがもっともハルケギニア大陸へと近づく今日。トリスタニアとゲルマニア連合軍六万を乗せた大艦隊が、アルビオン侵攻のため、ラ・ロシェールから出航した。

 トリステイン、ゲルマニア大小あわせて、参加隻数は五百を数えた。そのうちの六十が戦列艦であり、残りは兵や補給物資を運ぶガレオン船である。

 ルイズと才人もゼロ戦を用いて戦列に参加するために学院から飛び立った。

 ルイズと才人が王軍に指定された軍艦にゼロ戦で着陸し、侵攻作戦を行っている頃。学院では教師の大半が戦争に参加したため授業も少なくなったので、ルシファーとキュルケ、タバサの三人は授業が終わるとすぐに新居へと行き、果物の加工などや工芸品の作り方、さらに魔法の訓練から護身術の習得などをルシファーから教わっていた。

 ティファニアは虚無系統の魔法使いだったので、事前にルイズの持っている始祖の祈祷書の完全複製本を元に教え、孤児院の男の子や女の子は将来なりたいモノの知識をルシファーから教わっていた。











 魔法学院でいつものようにコルベールの『火』についての授業を聞いていた頃。近くで授業を受けていたモンモランシーがすっと手を上げた。

「ミス・モンモランシ。質問かね?」

 モンモランシーは立ち上がると、

「今は国を挙げての戦の真っ最中です。こんな……、のん気に授業をしてていいんですか?」

「のん気もなにもここは学び舎で……、君達は生徒で、わたしは教師だ」

 コルベールは落ち着いた、抑揚の変わらぬ調子で答えた。

「でも……、クラスメイトが何人も……、先生だって何人も、戦に向かっているんですよ」

「だから、どうだっていうんだね? 戦争だからこそ、我々は学ばねばならぬ。学んで戦の愚かさを、『火』を破壊に使う愚をさとらねばならぬ。さあ勉強しよう。そして戦から帰ってきた男子たちにそれを伝ええやろうではないか」

 コルベールはそう言って教室を見回した。

 キュルケは小声で隣のルシファーに尋ねる。

「コルベール先生って『火』にトラウマでもあるのかしら?」

「そうだな。あそこまで戦嫌いで『火』は戦いに使うだけじゃないって熱弁するぐらいだ。おそらく自分の『火』で人を大勢殺して現在は罪悪感に苦しめられてる……、っていうところじゃないか?」

「そうね……」

 キュルケは顎に手を当てて考えていると、ずかずかと、銃士の一団が教室に入ってきた。アニエスたちである。

 鎖帷子に腰にさした長剣に拳銃。そんな物々しい出で立ちの女達が入ってきたので、女子生徒たちは軽くざわめいた。

「きき、きみたちは、な、なんだね」

 コルベールが尋ねると、アニエスはコルベールを無視して、生徒たちに命令した。

「女王陛下の銃士隊だ。陛下のなにおいて諸君らに命令する。これより授業を中止して軍事教練を行う。正装して中庭に整列」

「なんだって? 授業を中止する? ふざけるな」

 コルベールとアニエスがいい争いをしていた時。ルシファーとキュルケ、タバサはと言うと、三人で小さな円陣を組んで小声で話し合っていた。

「ダーリンの言ったとおりになったわね」

「ああ。軍に仕官しなくても結局のところ戦争に関わるようになったな」

「うん」

「女王さまや軍人のお偉いさんは戦況が悪くなったり、兵士が少なくなったら平民の女、子共まで強制徴兵するだろうな。現に銃士隊が来て魔法学院の仕官していない俺達に軍事教練すると言ってるんだからな」

「可能性は大」

「戦争ってほんとに嫌よね〜」

 円陣を組んで話し合っていると、がたがたという音が聞こえた。女生徒たちが席を立って退出を始めていた。

 コルベールとアニエスはというと、アニエスは長剣をコルベールの首に突きつけていて、コルベールは腰を抜かして震えていた。











「突け! はらえ! 突け! はらえ!」

 アニエスの号令の下、棒を持たされた女子生徒が棒を突いたりするモーションを繰り返し行っていた。

 その様子を、広場のベンチでつまらなそうに眺める三人組がいた。ルシファーたちであった。

「なによ。軍事訓練って言うわりには教えていることは棒での遊び方じゃない」

 キュルケはぼやく。

「そうだよな。ただ棒を振っているようにしか見えないな」

「うん。ルシファーの訓練の方がためになる」

 ルシファー達がベンチで女生徒たちの訓練を眺めていると、額に青筋を浮かべた銃士隊の隊長アニエスがやってきた。

「おい、お前達! 何故参加しない!」

「何故ってそりぁあ……」

 ルシファーがキュルケとタバサの代わりに口を開いた。

「キュルケはゲルマニアの貴族の留学生で親から仕官を禁止されていてトリステインの命令を聞く必要はないし、タバサはガリアからの留学生でそれこそトリステインとゲルマニア連合軍に関係がないどころか、逆に他国の戦争に参加すれば問題になる。俺はというと、キュルケの使い魔で俺の使命は主人を守る事だから、軍事教練になんか参加しないさ。それに一週間もすればキュルケの実家のゲルマニアに帰るしな」

「ちっ!」

 アニエスは舌打ちした。

 その態度にルシファーは少しムカついて挑発するように言った。

「それにお前らは教え方が悪い。ただ棒を振って遊んでいるようにしか見えないし、魔法学院の生徒たちは杖を振るうことばかりを学んできたんだぞ? 棒で遊ぶよりも先に体力を付けさせろよ。さらに言うとお前ら自身使えない棒術を『教えている』という事からおかしいだろ?」

「ううっ!」

 アニエスは眉間にこれでもかとシワを寄せた。正論だけに何もいえないらしい。

「そこまで言うなら。わたしに勝利してみせろ! わたしに勝ったら二度とお前達には軍事教練を強要しない!!」

 アニエスはしばらく唸っていると、何か考え付いたようで、シャキっと剣を抜いてルシファーに突きつけて叫んだ。

 ルシファーに勝てると思っているらしいが、ルシファーの強さと規格外さを知っているタバサは失笑し、キュルケは必死に笑いを抑えていた。

「ま、いいだろう」

 ルシファーは頷くと立ち上がり広場の中央までやって来た。

「隊長ーーー! 頑張ってください!!」

 アニエスを慕う銃士隊の銃士たちが、アニエスに激を送り、ルシファーには野次を飛ばした。

 ルシファーは涼しい顔で、アニエスに渡された木剣を持つ。構えはしない。

 構えをとらないルシファーにさらに怒ったアニエスは、審判役の銃士の掛け声と同時に飛び出した。

 木剣を振るい上げ、ルシファーの脳天目掛けて剣を振るう。

 当たった! そう思ったアニエスだったが振り下ろした剣はいつの間にか掲げられたルシファーの持つ木剣に止められていた。

「なに!?」

 アニエスが驚きの声を上げる。

 ルシファーはアニエスがぎりぎりで避けられる速度を予測し、木剣を横に薙ぐ。

 アニエスは大きく身を翻し、転げるように後に移動した。

 早い! いつ木剣を頭まで持っていったんだ!?

 アニエスはルシファーの評価を見直す。コルベールのような臆病者で戦争が怖くて参加していないんだと思っていたが、それは間違いだった。アニエスはルシファーの目を見る。吸い込まれそうで深い瞳。さらに恐怖の色はなく、落ち着いている。ルシファーが歴戦の勇者だという事を理解した。

 わたしに勝つ事ができるのか? そういう考えが頭をよぎる。しかし、銃士隊の隊長である自分が負けることは許されない。さらに、自分よりも強い戦士が居る事に歓喜し、打ち合いたいと心から思った。

「いくぞぉぉぉぉおおおおお!!!!」

 アニエスは叫びながらルシファーに近づき木剣を左に薙いだ。ルシファーは軌道を完全に見切り上体をほんの少しだけずらし、紙一重で避ける。

 アニエスは驚いたが、のん気に驚いている暇はない。一歩踏み込み右から木剣を薙ぐ。ルシファーは今度も避ける。アニエスは様々な角度から全力で木剣を振るったり、時折、拳や足で奇襲を仕掛けたが全て避けられた。

 さらに驚く事にルシファーは木剣を使った防御は最初の一撃のみにしか使っておらず、攻撃を避けるたびに首やわき腹、水月などに当てるまではしないものの木剣を突きつけた。

 銃士隊の面々はルシファーの姿に目を奪われていた。尊敬する銃士隊の隊長を軽くあしらう姿に武人として見惚れていた。

 ルシファーとアニエスの試合はアニエスが力尽き、地面に倒れるまで続いた。

 ルシファーは倒れたアニエスを肩に担ぐと、銃士隊の隊員にアニエスの部屋を聞き、アニエスに与えられた学院の火の塔にある部屋まで運んだ。











「ん、う……んん…………、こ、ここは……?」

 アニエスが目覚めて起き上がって周りを見ると、周りは薄暗く月明かりが窓から差し込んでいた。そこはオスマン学院長に与えられた部屋だった。

 気だるい頭で何故ベッドの上に居るのかを思い出す。

「ああ……、わたしは負けたのか……」

 ルシファーの試合を思い出す。

 まさかこのわたしが遊ばれるとな……。自虐的に嘲笑する。メイジよりも強い銃士になり、国一番の戦士になったと思っていたが、それは間違いだという事に痛いほど気づかされた。

「強かったな……」

 なんども剣を振るってもかすらせる事さえも出来なかったし、実戦だったら何度殺されていたかもわからない。

 さらに気絶するときに見た男は息一つ乱しておらず、汗もかいていなかった。

 コンコンっと、部屋の扉が叩かれた。

「アニエス様。わたしです」

 副官のミシェルだった。

「入れ」

 入室を許可するとドアがガチャと開き、見慣れた女性にしては背が高く、青いショートカットの女が入ってきた。

「大丈夫ですか? 隊長」

 ミシェルがアニエスに尋ねる。アニエスは無言で頷き、大きなため息を漏らした。

「強く……、なったと思ったんだがな……。わたしはまだまだだったようだ」

「隊長……」

 ミシェルは落ち込んでいる隊長を元気付けようとして近づき、気づいた。

 隊長の現在の格好に。

「た、隊長……?」

「どうしたミシェル?」

 アニエスが硬い表情のミシェルに尋ねる。ミシェルは震える指でアニエスの体を指差した。

「ん? どうしたというの……だ」

 アニエスは視線を下に向けて自分の格好に気づいた。

「なっ!? 何故わたしは裸なんだ!!?」

 叫び声を上げてシーツを深く被って、ミシェルを見る。

「し、知りませんよ! ここに運んだのはあの男ですし……!」

「な、なんだと!?」

 アニエスはあの男がルシファーという事に気づき、今度は被っていたシーツをがばっと脱ぐと、ミシェルの持っていたランプを取ってシーツを照らして確認する。

 一応、下着は穿いていたが、安心できない。

「ないか……」

 シーツが白い事を確認すると、機動性と実用性を備えた白く両側をヒモで縛る厚めのパンツに何もない事を確認してからやっと、アニエスは安堵のため息をついた。

「隊長まさか……」

 その必死な様子にミシェルは察した。

「まさか、隊長はまだ処女……」

「なっ、なにを言うんだ!?」

 ミシェルの呟きに真っ赤になって否定するアニエス。

「そうですか……」

 その初心な隊長にミシェルは萌えたが、同時に心配になった。隊長も二十三歳。結婚的年齢を少し過ぎているのにも関わらずにガチガチの処女で、先ほどの焦りぐあいからも、気が強い隊長は結婚以前に男と付き合えるのかと真剣に考えた。

 実際に死に近い銃士隊の隊員たちは、好きな男などが居る時は死んで後悔などしないように愛し合っているので処女はいない。隊長を除いては……。











 ミシェルはアニエスにこれからの学院の警備メンバーなどを相談し終えた後、自分に与えられた部屋へと戻り、隊長と警備担当以外の銃士を全員集合させた。

「なにかあったかミシェル?」

 隊員の一人がミシェルに尋ねた。

 ミシェルは重々しく口を開いた。

「前から疑ってはいたが、確定した」

 その言葉で隊員はミシェルが全員を集めた理由の大体の予想がついたようだ。

 ミシェルは言葉を続けた。

「隊長は……、やはり処女だった」

「やっぱり、隊長って処女だったのね……」

「そう言えば、わたし達が恋人との話をしている時って顔がいつも赤かったわよね」

「あれってワインのせいじゃなかったんだな」

「隊長って女が好きなのか?」

「いやいや、それはないって、前に好きな男の事を尋ねたら、隊長は強い剣士とかとか言ってたし、顔だけいい軟弱な男は嫌いだっていってたよ」

「あと、他の隊の女に告白されたとき、『わたしはそんな趣向はない』って断言してた」

「復讐したい男が居るって言ってて、人生のすべてをかけているって言っても、ねえ……」

「そうだな。復讐だけの人生なんて寂しいだろう。しかも二十三歳にもなって処女だし」

「女の悦びも知らないのうちに死ぬのは可哀想だな……」

「中出しされたときの快感を知らないなんてねぇ」

「わたしたちは女に生まれたんだし、言葉で捨てるって言っても、女は一生捨てられないだろ」

 そこでミシェルがドンッとテーブルに手をついて立ち上がる。拳を突き出し、真剣な表情で言い放つ。

「そうだ! このまま死ぬまで処女なんて隊長が可哀想だ。しかも、私たちはいつ死ぬかもしれない銃士隊。迅速に事を進めようと思うんだ」

「なにか、いい考えでもあるのかミシェル?」

 隊員の言葉に大きく頷くミシェル。

「今日隊長を完璧に負かした男。ルシファーという名前らしい。あの男に隊長の処女を貰ってもらう」

 その言葉に隊員たちは驚きの声を上げた。

「だ、大丈夫なんですか?」

「そうですよ。アニエス隊長をコテンパンに叩きのめした男ですよ」

 隊員の数名がミシェルに尋ねるが、ミシェルは手を翳して黙らせると、自信たっぷりに言う。

「アニエス隊長を圧倒的な強さで負かした男だぞ? これ以上の相手はいないさ。それに隊長の好みも凄腕の剣士だ」

 その言葉に他の隊員が大きく頷く。

「あんな性格の隊長をただの『女』に戻せるのは、隊長を軽くあしらったあの男ぐらいだ」

「うむ。やつは貴族ではないらしいし、軟弱じゃない格好のいい男だしな」

 ミシェルが腰に手を当て胸突き出して力強く言う。

「わたしに完璧な作戦がある。ルシファーは一週間後に居なくなるらしいが、その一週間で隊長を処女から卒業させ『女』にする計画がな!」

 銃士隊員がそんな相談を行っている時、アニエスは言うと……。

「ほ、ほんとに大丈夫だよな……、初めてを覚えてないなんてことは……」

 念には念をと、手鏡を使い処女膜がきちんとあるかを確認していた。











 ルシファーがアニエスを完璧に負かした日の翌日。

 まだ日も昇り始めて間もない頃。キュルケとルシファーの部屋の扉がノックされた。

「うーん……、こんな朝早くに誰だ?」

 ルシファーが部屋の扉を開けると、短めの茶色い髪をショートポニーにした銃士隊の隊員が立っていた。

 今日は虚無の曜日で軍事教練もないはずだが、どうしたのだろうと頭をかいた。

「先日は失礼した。ルシファー殿に相談があってきたのだが……」

 先日とうってかわって潮らしく礼儀正しい銃士隊の隊員。隊長をコテンパンに負かした仕返しに来たと警戒していたルシファーだったが警戒を解いた。

「相談? まあいいが、着替えるから少し待ってくれ」

「分りました」

 ルシファーはベッドで寝ているキュルケに銃士隊に呼ばれた事を話して、下着を穿いて白いワイシャツと黒いズボンに着替えた。

「じゃあ、行くか」

「は、はい……」

 銃士隊の隊員は顔を若干赤らめていた。隊員は扉の隙間からルシファーの体を観察していたからだ。

 なによあの体! すごい筋肉って、言うかいくらなんでも大きすぎるでしょっ!? 長いし、太いし、何よあの雁の深さは!

 す、すごく気持ちよさそう……、じゃなかった! アニエス隊長は処女なんでしょ、初めてで巨根はきついだろうな〜。ていうか、わたしも大丈夫かしら? こ、壊れないわよね?











 一方、アニエスの部屋では、ルシファーを呼びに言った銃士以外の面々が集まっており、ミシェルを中心にアニエスに進言していた。

「ですからあの男、ルシファーを一週間だけわたしたちに訓練をしてもらうんですよ!」

「そうです! あんな使い手滅多にいませんし、なによりもわたしたちよりも人に教えるのが上手そうです」

 ミシェルを中心とした『ルシファーがいなくなる一週間。銃士隊と魔法学院の生徒の軍事訓練を変わってもらおう』という話に、アニエスは頭を抱えていた。

 アンリエッタ女王陛下の銃士隊が貴族の使い魔ごときに教えを請う。

 プライドが邪魔をしてなかなか頷けなかったが、ミシェルの言葉を聞いたとたん考えが変わった。

「アニエス隊長も彼の強さは知ったはずです。彼に教わる事ができれば私たちはもっと強くなれるんじゃないですか? 自分よりも強い相手との戦いはわたしたちを強くすると思うのです」

 『強くなれる』その言葉でアニエスは心を決めた。しかし、先日こちらから喧嘩をふっかけた手前、アニエスは手のひらを返したようにルシファーに教えを請う事などできるはずがなかった。

「だが、どうすればいいんだ? わたしは昨日……」

「それは大丈夫ですよ! 隊長は今日一日ゆっくりと休んで、ルシファーの事はわたしたちにお任せください! 明日までにはわたしたちで説得して軍事教練に連れて来ますから!」

 ミシェルが大声で言う。

「そ、そうか……」

 ミシェルの言葉に少し不安になるアニエスだった。











 ルシファーが銃士隊に連れられたやってきたのは、魔法学院の火の塔だった。

 部屋の入るように促された。中に入ると普通よりも大きめの部屋でベッドが四つ置いてある使用人の部屋だった。

 だがその部屋には不自然な点があった。

 四つのベッドがくっ付いているのだ。

「ここは……」

 そうルシファーが呟いた瞬間。後から押し倒された。

 押し倒されたといっても、空気の動きで事前に察知していたルシファーは振り返り、背中からベッドに倒れ、銃士を胸で抱きとめている形だが。

「わたしはアンリエッタ女王陛下直属の銃士隊のエルメダです。今日はあなたを試させてもらいます」

 そこまで言うとショートポニーを解き、髪をばさぁと広げると、鎧を脱ぎ捨て、服に手を捲り上げ、さらに鎖帷子を脱ぐと下着をぽいっとベッドの端に投げた。

「おい……っ!」

 ルシファーが起き上がろうとすると両手で頬を掴まれ唇をぐいぐい押し付けた。

「なにをするんだ?」

 エルメダの肩を突き放し尋ねる。

「あなたを試すのよ!」

 ルシファーの問いに答えたのは新に部屋に入ってきた銃士たちだった。中央に立った青い髪の銃士隊副長のミシェルだった。

「なんのために?」

 ルシファーがミシェルに尋ねるが、ミシェルはにやりと笑う。

「それはまだ言うわけにはいかない。そうだな……、わたしたちを全員満足させれば教えてやってもいいぞ」

 その言葉に後ろに居たショートカットの茶髪の女と長い紫色の髪を生え際からひとつに縛った女が驚く。

「ちょっ!? 副長! わたし彼氏がいるんですけど!!?」

「わ、わたしもトリスタニアに……」

 ミシェルに詰め寄るが、予想していたようで懐から紫色の香水ビンを取り出した。

「これは、水の秘薬でいくら中に出されたとしても子共は出来ないんだ」

 その言葉に驚いていた二人は黙る。

「まあ、高価な秘薬なんだが、以前捉えた商人の財産を差し押さえたときに手に入れたんだ。全員分きちんとあるから妊娠は心配せずに、励め」

 ミシェルがそう言うと、部屋の銃士たちの雰囲気が一変した。

 全員がルシファーに獲物を狙う獣のような視線を送る。

「それなら大丈夫ですね」

 最初に彼氏がいると言った女は、銃士隊の設立とアルビオンとの戦争が忙しく半年ほどセックスをしていなかった。

「そうですな!」

 二人目は彼氏とマンネリ化してそろそろ別れようかと思っていた頃だった。

 ルシファーに抱き着いているエルメダは一年以上男がいなかったので久しぶりにセックス出来ると言うのと、死ぬ前に処女を卒業して欲しいという老婆心で、ルシファーを誘惑してセックスが上手いかどうかを調べ、下手だった場合はセックスのやり方を教えるという役割だった。

「ははははっ! みんな覚悟は決まったようだな。とりあえず自己紹介をしよう。わたしは銃士隊副長のミシェルだ」

 それから、茶髪でショートカットの彼氏持ちがアイーシャ。二人目の彼氏持ちで髪を縛った女はカテドラと名乗った。

 さらに色素の薄い金髪セミロングヘアのクレーヌと、短い髪を両側で縛りツインテールで縛ったロヴェンナや薄い茶色のショートカットで銃士の中で一番の巨乳のクレスタなど次々と名乗った。

 そして、全員の名乗りが終わるとミシェルに促されルシファーも名乗ると、ルシファーを押し倒し裸になっていたエルメダを始め、銃士隊の面々がルシファーの体に群がった。

 全員が鎧を剥ぎ取り、全裸になるとルシファーの服を脱がせた。

「うわぁ……、すごい体」

「何よコレ!? おっきい!!」

「わたしの彼氏の二倍はあるな」

「うむ。さすが隊長を倒した男だ! ここまで立派だとは思わなかったな!」

 銃士たちがルシファーの体中を撫で回す。

 そして、最初にエルメダがペニスを咥えた。

 じゅぽ、じゅぽ、じゅぽっと他の銃士たちに見せ付けるように厭らしい音を響かせながら喉を使って舐めるエルメダに部屋の中の淫らな空気は濃さを増した。

 エルメダの両側にアイーシャとカテドラが四つんばいになり横からそれぞれルシファーの玉を口に含んで舐めたり、エルメダの三人で亀頭や竿に舌を垂らした。

「ほらほら! 気持ちいいだろう! ほほう、ここがいいのかぁっ!」 

 ルシファーの股間に顔を擦り付けるために四つんばいになった三人をミシェルは中央のエルメダを舌で、両側のアイーシャとカテドラは指先でオマンコを弄り倒した。

 ルシファーの上半身では顔面騎乗位に喘ぎ声をあげているクレーヌにルシファーの腕をとってオマンコを擦りつつ、ルシファーの乳首をしきりに舐めるロヴェンナとクレスタが喘いでいた。

 残りの銃士たちはルシファーに貫かれる準備をするために69の態勢で弄りあったりと部屋中に獣臭で満たした。

 ルシファーは顔面騎乗位していたクレーヌが絶頂し潮を吹き、顔面に浴びせられた。

 ルシファーが射精した精液を嬉しそうに顔面で受け止める三人を遠慮することなく、銃士隊の望み通りに犯しつくすことに決めた。

 それからルシファーは野獣のように次々に銃士隊の女たちを犯し始めた。激しく、深く、子宮を溢れださせるほどの精液を注ぎ込み、頭を真っ白にさせる快感を与え、膣だけではなく穴という穴を犯すルシファーに銃士隊は白く染め上げられた。

 さらに部屋の銃士たちを犯しつくすと見張りに立っていた銃士を部屋に引き込み犯した。全員の体に精液を塗りこみ終わると、ルシファーはベッドで痙攣している銃士たちにシーツをかぶせ、部屋を後にした。

 そして深夜。鼻をつくような獣臭とオマンコから垂れるぐちゅぐちゅ精液や体に張り付くドロドロの液体の不快感にミシェルが目を覚まし、部屋の惨状を見て、ルシファーに訓練をしてもらう約束は取り付けられなかったが、絶倫でセックスの技術も達人級だという事が分かった。風呂に入りながら銃士隊の隊員たちは処女のアニエス隊長でもきちんと奪ってくれるだろうと全員が頷いた。











 銃士隊員からの逆レイプ→大乱交が行われた次の日の早朝。再び呼び出されたルシファーは学院から出るまでの一週間の間という期限付きで、隊長の個人訓練と銃士隊員の訓練、さらに女生徒立ちの軍事教練するようにお願いされた。

 学院の女が死ぬのは嫌だったので、キュルケに話を通してから軍事教練を引き受けた。

 軍事教練は基本的なもので、体力のない女生徒たちを走らせたり、体を動かすという事を知らないので棒術の手ほどきや筋肉の使い方などをホワイトボードで説明しながら行った。

 女生徒たちの軍事教練を終え、夕方に銃士隊に剣術や型を教えたり、銃の撃ち方から、剣と銃を組み合わせた技から、武器がなくてもある程度戦えるように徒手格闘を教え込んだ。

 夜にはアニエスと個人教練で、組み手や、メイジを相手にした場合の戦い方や隊長としての心構えなどを教え込みんだりした。

 さらに深夜になると銃士隊の女達がルシファーを呼び出し、ストレス解消や訓練で火照った体を慰めるためにセックスをした。ミシェルがストレス解消にセックスした際に避妊薬をルシファーが持っている事を知ると、他の銃士にも知らせて、連日大乱交を行うはめになった。

 キュルケとタバサは生理がきたのと、年末の降臨祭に向けて連日連夜キュルケとタバサ、マチルダにティファニアの四人で新居に篭ってコソコソとルシファー用にプレゼントを作成していたので、妻にはぶられたルシファーは暇で寂しくて、性欲も溜まっていたので銃士の面々との乱交を純粋に楽しんでいた。











 ルシファーが軍事教練を請け負って数日が過ぎ、ルシファーたちが学院を離れるまで後三日となった頃。

 訓練が終った夜。副隊長のミシェルはアニエスの部屋に訪れていた。

 テーブルに向かい合って座り、食堂からくすねたアルコールが高いワインをグラスに注いだ。

「それでどうしたんだミシェル」

 アニエスが突然部屋を訪ねてきたミシェルにワインを飲みながら尋ねた。ミシェルはグラスに入ったワインを眺めながら呟いた。

「隊長はルシファー殿の事をどう思われますか?」

「なっ!? いったいなにを言っている!!?」

 ぶはっ! とアニエスはワインを吐き出した。

「汚いですよ隊長」

 アニエスにワインを顔に浴びせられたミシェルはハンカチを取り出し、顔を拭く。

「お前が、ヘンな事を言うからだ!!」

 アニエスは叫ぶが、ミシェルは涼しい顔でワインを一口飲んで話し始めた。

「別にヘンではありませんよ。ルシファー殿ほど腕の立つ男はなかなか居ませんし、さらに面倒見がいいし。彼は妻が大勢いるそうですか、愛人はおらず貴族、平民関係なしに愛しているそうですよ」

「なっ!? あいつって妻が居たのか!?」

 ショックを受けるアニエス。その反応を見てミシェルは口元をほんの少し緩めた。

 脈はあるな。

「隊長。失礼で余計な事とは思いますが言わせて貰います」

 ミシェルは真剣な眼差しでアニエスを射抜くように睨む。

「銃士隊の隊長が二十三にもなって処女であるのは、やっぱりいけない事だと思うんです」

「なっ!? なにを……!?」

「隊長以外の隊員には処女はいないのに、隊長だけ処女だというのは下に示しがつきません……」

「わたしが処女である事とそれはまったく関係ないだろう!!」

 アニエスがミシェルの言葉を遮り怒鳴るが、ミシェルはワインのグラスをテーブルにがんっ! と置きアニエスの襟を掴んで叫ぶ。

「それが関係あるのです! 隊長は毎回酒の席で男の話題に入ると露骨に顔を赤らめますし、二十三にもなって経験がない事を他の人間に知られると笑いモノにされます! それに銃士隊であるわたしたちが敵に捕らわれ辱められるという可能性もないとは言いきれないんですよ!!? アニエス隊長! あなたは自分よりも強い戦士のルシファー殿とどこぞの敵。どちらに処女を奪ってもらうのが幸せか、分からないわけではありますまい!!」

「そ、それは……」

 アニエスが答えるまで襟を持ち睨む。

「そ、それは…………、ルシファー……殿がっ」

 真っ赤になったアニエスは小声で聞き取りにくい小さな声だったが答えた。

 ミシェルはアニエスの襟から手を離す。

 よし! 言質をとったぞ!!

「そうでしょう」

 ミシェルは窓の方へと歩くと、アニエスに気づかれないように窓の近くに待機していた銃士に合図を送った。

 銃士が『了解』と頷くのを確認したミシェルはアニエスの腕をとった。

「お、おい。どうしたんだミシェル?」

「なにを驚いているんですか隊長? さっき言ったじゃないですか。さあ! ルソファー殿の元へ行きますよ!」

「なにを言ってるんだミシェル!!?」

「ルシファー殿は後三日もすれば学院から離れてしまうんですよ! 時間は限られているんです!!」

「だが、そんないきなり……」

 アニエスはたじろぐが、ミシェルは言葉をさらに重ねる。

「あなたはわたしたちの銃士隊の隊長! アニエス・シュヴァリエ・ド・ミランなんですよ!! たかが性交ごときになにを怖気づいているんですか!!? シュヴァリエの称号に恥ずかしくないんですか!!?」

「なっ…………!!?」

 そこまで言われるとアニエスは考えてしまう。

 名誉ある銃士隊の隊長がたかが性交になにを怖気づいているんだ! 自分以外は処女ではないんだぞ! 性交ぐらいで怖気づくな!!

 悩み込んでいるアニエスにミシェル止めと懐から新たなワイン壜を渡す。今まで飲んでいたワインよりも強い酒だった。

「さあ、隊長! コレを飲んで景気づけましょう!! 踏ん切りがつかないのであればこれを飲んできっかけとするんです!!」

「あ……、ああ!!」

 アニエスは流されるままにワインを豪快に直接口づけて丸々1本飲み干した。

「さあ! 行きましょう隊長!!」

「お、おお!! 行くぞ!! わたしは銃士隊の隊長だぁあああああ!!!!」

 アルコールで思考が低下したアニエスはミシェルに体を預けるように歩き出しす。

 計画通り!!

 まさか、こんなにも流されやすいとは思わなかったな。

 ミシェルは口を三日月のように歪め、部屋の外で待機していた銃士も拳を突き出し、親指を立て口ぱくで『さすがです!』と言った。











 所変わって火の塔の一室。いつも銃士隊の隊員達と乱交している場所でルシファーが銃士隊員のエルメダを犯していると、部屋の外から見張り役の銃士隊員のアイーシャとカテドラが慌ただしく部屋に入ってきて、中出しされて放心しながらベッドに倒れているエルメダをアイーシャが外へ運び出し、カテドラがルシファーの汚れたペニスを口を使って掃除した。

 掃除が終わると、三人はルシファーに部屋にいるようにお願いした。

 ルシファーが5分ほど部屋で待っていると、銃士隊の隊長と副長がやってきた。

 隊長のアニエスはいつもの堂々とした態度ではなく、今は副長のミシェルの後ろでもじもじとしている。

「どうしたんだミシェル?」

 ルシファーが尋ねると、ミシェルは後に隠れていたアニエスを前に押し出し、両肩を掴んで言う。

「今日はルシファーに折り入って頼みがあるのです!」

「頼み?」

「はい! 実はアニエス隊長はまだ男を知らず、処女でして!」

「おい! ミシェル!!?」

 アニエスが真っ赤になって叫ぶが、無視して言う。

「わたし達は銃士隊でいつ死ぬかも分かららないので、後悔などしたくはないのです! 隊長は自分よりも強い戦士になら抱かれてもいいとの事なので、隊長を完璧に負かしたルシファー殿に是非とも隊長の処女を受け取って欲しいのです!」

「ぅぅぅぅ………」

 アニエスは真っ赤になってルシファーから顔を反らした。

「いいのか?」

 ルシファーが尋ねると、ミシェルは大きく頷いてアニエスの変わりに言う。

「はい! 隊長も自分よりも武芸に優れたルシファー殿に是非とも貰って欲しいと申されました。それに、隊長はルシファー殿との個人教練の後、ご自分で火照った体を慰めている姿を確認しております。その際、達するときに叫んだ名前はルシファー殿の名前でした!!」

「な、な、な、な、なななっ!!!? み、み、ミシェェェェルルルゥゥゥ!!!? なにを言っているんだぁぁあああああ!!!?」

 アニエスが絶叫した。

 まさか見られていたとは思わなかった。というか、本人の前で『オカズ』に使ってしまった事をばらされてしまった事に羞恥に死んでしまいたくなった。

 訓練などで火照った体や業務で溜まったストレスを発散するためによく自慰を行う事が多いアニエスを副官でいつも近くの部屋にいるミシェルは壁越しから漏れる声やベランダやドアの隙間から頻繁に目撃して、アニエスの激しい自慰を見るのが趣味のひとつとなっていたのだった。

 ミシェルは混乱するアニエスの耳元で囁く。

「アニエス様。ここまでルシファー殿に知られてしまったのです。ここで退き返ってしまったら一生引きずることになりますよ」

「み、ミシェル……」

「安心してください隊長。わたしもついています。それにルシファー殿は情事に長けておられるので安心して身を任せるのです」

「ぁぁぁぁぁ…………」

「さあ、アニエス。わたしたちに身を任せて。素直に、正直に、今だけは一人の『女』として、欲望に忠実になりましょう」

「…………ぅ、うん」

 アニエスの思考は完全に溶かされた。











 部屋の中央、四つのベッドを繋げ一つにしたベッドの中央で、金髪でショートカットの凛々しい女銃士アニエスはいつもの鎧姿ではなく一糸纏わぬ姿で股をだらしなく開いていた。股の間には裸のルシファーがアニエスの薄い黄金の草原の下、肉の赤い色のオマンコに舌を這わせていた。

 ぴちゃぴちゃという水音とアニエスの熱の入った吐息の音が部屋を支配する。

「気持ちいいですかアニエス様?」

 アニエスの顔の近くで裸になったミシェルが囁く。

「気持ち……ぃい……」

 アニエスの顔は完全に雌になり情欲に流されていた。

 ミシェルはアニエスの胸を弄ったり、手を取って自分のオマンコを弄らせたりしながら、アニエスを快楽の深みへと貶めていく。

「アニエス、綺麗だよ」

「ぁぁ…………」

 ルシファーもオマンコを舐めながら、アニエスを褒めるので、すっかりアニエスは『銃士』から『女』に思考が変わっていた。

「ふぅぅんんぅぁぁ…………!!」

 アニエスは溢れる声を抑えようと手を翳した瞬間に達した。潮を吹いてしまうほどの快楽にアニエスはルシファーのペニスを本能で求め、視線を釘付けにした。

「さあ、ルシファー殿。アニエス様の準備も出来たようですし、一思いに奪って差し上げてください」

 ミシェルはアニエスの頭を両手に抱いた。

 ミシェルは背も高くスタイルのいいので、線の細いアニエスの体を抱くと少女と女ほどの違いがあった。

 まるで娼婦と一緒に無垢な子共を犯してるみたいだ。

 ルシファーはペニスをオマンコへと腰を進めながらそう思った。

 ミチミチミチっ! 二十三年間閉ざされていた門がこじ開けられる痛みに、陸に打ち上げられた魚のようにくぱくぱと動かし、涙を浮かべた。

「こ、これは……、なかなか」

 さすがに鍛えているだけあって締りがすごい。抵抗も激しいし、狭いし、硬い。さらに普段は見れないアニエスの泣き顔に萌える!

「んぁ、ぁあああ…………、痛いっ、んぁ、お、大きすぎるだ、ろっ!?」

 痛みに悶えるアニエスに、ルシファーは無理に激しく動かす事はせずに、膣を広げるようにペニスを使って壁を解した。

 「じゃあ、動き始めるぞ」

 「へっ? あ、ああっ!!!?」

 アニエスが快楽を感じ始めた瞬間。両手で腰を掴みピストンを始めた。最初はゆっくり、そしてだんだん早く、リズムに乗せて、クリトリスや乳首など全身にも愛撫を施す。

「や、やぁぁ!! すごいのが来る!! すごぃっ! これは……なんだぁ! ああああっ! イクぅぅぅぅうううううううう!!!!!」

 アニエスの絶頂に合わせて精を吐き出す。

「なっ!? こ、こらぁぁ!! 中に出したら、妊娠、するだろう、がぁああ!!?」

 必死にルシファーを引き離そうと胸を両手で押すが、ルシファーは離れることなく最後の一滴までアニエスの子宮へと精液を注いだ。

「うひぃぃい……」

 ズポボォっ! とペニスを射精を終えたペニスを引き抜くと、アニエスの膣からドポドポと剥奪した精液に混ざり、赤色と精液に薄まったピンク色になった血が漏れ出した。

「はぁ………、はぁ………、はぁ………、中に出すなんて……なにを考えているんだぁ……」

 アニエスは荒い息を吐きながら憎たらしげにルシファーを睨んだ。

 しかし、ルシファーはと言うと、ミシェルがフェラチオでペニスを洗い終えた後に、背面騎乗位を開始していた。

「アニエス様ぁ! 無事、んんっ、処女からの卒業、おめでと、うございますぅぅ!! 妊娠なら秘薬があるので心配ない、ですから!!」

 ルシファーの上で跳ねながらミシェルが嬉しそうに答えた。

「だから、今夜一日。たっぷり楽しみましょうね」

 それから、ルシファーはミシェルに中出しすると、未だにベッドで放心しているアニエスをルシファーが後から犯し、ミシェルはアニエスにオマンコから漏れる精液を飲ませたりと、なんども獣のように求めあった。

 そしてその様子を、アニエスだけは気づいてはいなかったが、窓の外やドアの隙間から銃士隊の隊員達が嬉しそうに悶えながら眺めていた。













【後書き】





 アニエス+銃士隊回収! 

 副長ミシェルはアニメ二期のミシェルです。




 読者の方にお尋ねしたいんですが、ジェシカが堕ちる回は、追加で差込んだ方がいいでしょうか? それとも、番外で一気に消費した方がいいでしょうか?

 番外だと時間系列が分かりにくくなるかもしれないので悩んでいます。

 それと、文章量はいかかですか? 

 自分は二次創作を最近読み始めて1話1話が短い話に少し物足りなさを感じていたので、自分の作品はなるべく長めに、まとめています。

 長いのが逆に読みにくいのなら分割しますが……。

 どうでしょうか?

 最後に、初の戦闘描写がほとんど目立たない……、見せ場でもないのに長く、詳しくしても描写してもダメかなと思って短縮したので、さらに短く、目立たなくなった……。




【次回予告】


 『炎蛇』のコルベールが……ort




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