小説『アスナの憂鬱』
作者:レノン()

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それから私達は15:00から始まるプラネタリウムのチケットを購入し、
時間まで館内をぶらぶら散策することにした。

さすが自然科学博物館というだけあり、〈宇宙の不思議〉や〈電気が出来るまで〉など小学校の頃に見たようなものがたくさんあった。

『なんだか懐かしいなぁ・・・』

何気なく言った一言がハモってしまった。

「ふふっ」
「ははっ」

お互いに同じことを思ったのか思わず笑ってしまった。

何気ないことで共感出来たことが何より嬉しかった。

「私って幸せだなぁー」

「えっ?いきなりどうしたんだよアスナ」

「ううん。特に深い意味はないんだけど、現実世界に戻ってきてキリト君に会って、こうやってデートしてるなんて前の私だったら考えられないなぁーって思って」

「俺も幸せだよ///ユイもいるしな!」

そう言ってキリト君は私の手をぎゅっと握ってくれた。

「うん、そうだね///」

私も当然のようにその手を握り返した。

―――こうして二人はお互いの存在の大きさを再確認したのだった―――






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