〜vsゲジマユっぽい奴〜
side ハル
ルーシィ「グレイ、頼むわね。」
グレイ「もちろんだ。」
そう言ってグレイは村の人達と共に村の外に移動し始めた。
シェリー「逃がしませんわ。零帝様の命令は全滅…。アンジェリカ！」
アンジェ『チュー！』
しかしそれを見たシェリーは、村人達を攻撃するためにアンジェリカに乗ってこっちに突っ込んできた。
ナツ「くっ！」
ハル「うぉ！」
そのスピードで起きた風で俺達は動きを止めた。ていうかシッポ回すだけであんなスピードが出せるなんて…。
そんな中、ただ一人。
ルーシィ「私だってフェアリーテイルの一員なぁぁのぉぉぉ……」
そう、ルーシィが勢い余ってかアンジェリカの足に捕まってしまったのだ。まぁ何とも…
ハル「哀れだな…」
ハッピー「やっぱり馬鹿かも！」
ナツ「馬鹿すぎる!!」
その後ルーシィがアンジェリカをくすぐったのだろう。アンジェリカの動きが止まり、落下していった。
ユウカ「あぁあ。ありゃぁキレるぞ。「キレてねぇよ!!!」…お前じゃねぇよ…」
ナツ「大丈夫かな…。潰されてなきゃいいけど。」
ハル「発想が怖ぇよ、ナツ。」
ハッピー「潰されてたら死んじゃうよ…。オイラ、ちょっと見てくる！」
レット「うむ、それでは俺も。」
ナツ「応、頼んだぞ二人とも。」
ハル「こっちは俺達で…」
ナツ「片付けておく。」
ナツはそう言うとトビーに突っ込み、頭突きをかました。そしてその勢いで背後にいたユウカにブレスを出した。だが、ユウカは自分の周りに波動を展開し、ナツの炎を防いでいた。
ユウカ「なんと凶暴な炎だ…。まさか、噂に聞くフェアリーテイルの｢サラマンダー｣とは貴様の事か？」
そしてトビーもケロッとした様子で器用に立ち上がった。俺もジャンプしてナツのそばに行った。
ハル「随分と有名になったな、ナツ。」
ナツ「うるせぇ…」
ユウカ「俺達もかつては名のあるギルドにいた魔導士。そう簡単にはいかねぇよ。魔導士ギルド｢蛇姫の鱗(ラミアスケイル)｣と言えばわかるかな？そうさ、あの｢岩鉄のジュラ｣がいた…」
ユウカの話が長いので、ユウカにはナツの炎を、そしてトビーには俺のTCMの｢双竜の剣(ブルークリムゾン)の炎を当て黙らせた。
ユウカ「き、貴様！人の話は最後まで聞かんか！」
ナツ「しらん！どこのギルドだとか、誰の仲間とか関係ねぇんだよ。お前等は依頼人を狙い、仕事の邪魔をする。つまりフェアリーテイルの敵。戦う理由は、それで十分だ！」
ハル「俺は知ってるよ、ラミアスケイル。でもお前の話が長過ぎるんだよ。めんどい。」
ユウカ「ちっ！トビー、手を出すな。こいつは俺一人で「残念でした。」ん？」
ハル「俺のターゲットはお前なんだよな、このゲジマユ。」
ユウカ「っ!!」
ナツ「ハル、そいつは俺も「いや、もらうぜ。ちょっと試したい事もあってよ。」何だよ、いいとこ持っていきやがって！」
ハル「お前がそこにいる馬鹿を「馬鹿じゃねぇよ！」…トビーを倒したら、自由行動にしてやる。神殿にでも、ルーシィの様子見にでも行け。」
ナツ「…いいんだな。」
ハル「あぁ、もちろん。」
ナツ「…わかった。」
これでナツは俺の戦いを待たずして神殿に行くだろう。そうすれば神殿も傾けてくれるだろうし。
ハル「あ、それと。」
ナツ「何だ？」
俺は頭を指差しながらこういった。
ハル「ここ、使って戦った方がやりやすいぞ。」
それを聞くとナツは笑って、
ナツ「ははは！そうだな、ありがとよ！」
ハル「どういたしまして。それじゃ…戦闘、開始ってな。」
そう言いながらユウカの方を向くと、ユウカは体を震わせていた。どうした？怒ってんのか？
ユウカ「ゲジマユ…貴様、俺が気にしていた事を！絶対に許さん！」
意外や意外、奴は眉毛の事で俺に怒りを覚えたらしい。そう言ってユウカは、俺に向かって波動を放ってきた。俺はTCMをシルファリオンに変え、波動を避けた。
ユウカ「俺は我が手により作り出す振動は、全ての魔法を中和する。すなわち、魔法を通さない魔法！ラミアスケイルでは対魔導士専門だった。その意味わかるよな。全ての魔導士は、俺の前では無力だから、さあ！」
そう言って両手から二つ波動を放った。俺はそれにも対応し避けた。
ユウカ「くそ、ちょこまかと！」
ハル「楽しいなぁ♪」
そしてユウカは連続で波動を放ち、俺はそれも避けつづけた。
side end
side ナツ
あの太眉毛の奴がハルの言葉にキレたらしく、ハルに魔法を打っている。まぁハルだったら大丈夫だろう。
トビー「おい！お前、無視してんじゃねぇよ！」
そんなことを考えてると、犬耳がついている奴が俺に向かって叫んでいた。
ナツ「あぁ、すまねぇな。お前弱そうだからつい、な」
トビー「俺が弱い？それは違うな！実はユウカよりも強いんだぞ、俺！」
そういってトビーとかいう奴は腕をクロスさせ、構えた。すると奴の爪が伸び、色が緑色になった。
トビー「毒爪、メガクラゲ！この爪には、ある秘密が隠されている！「毒か。」がーん！何故わかった…。つー、とんでもねぇ魔導士だぜ。」
ナツ「うわ、どうしよう。ハルの行った通り、馬鹿だ。」
トビー「馬鹿って言うんじゃねぇよ！」
ナツ「うぉっと！」
なんだ？キレたのかアイツ？まぁそんな雰囲気で引っ掻きにきた。さて、ハルの言う通りの奴だったから、ハルの言う通りここを使ってみるか。
side end
side 三人称
ハル「そらそら！どうした、一発もあたんねぇぞ！対魔導士専門魔道士さん？」
ユウカ「この、ふざけるなぁ！」
しびれを切らしたのか、ユウカは両手で特大の波動を一つ作りあげ、放った。
ハル「よっと！」
ハルはそれをユウカの背後に飛ぶ事で避けた。そして着地直前に、TCMをエクスプロージョンに変え、地面を叩いた。
ハル「爆煙(スクリーンボム)」
地面に当たったエクスプロージョンは、地面を爆発させて煙を発生させた。
ユウカ「く、こしゃくな！（これでは前が見えん！何がくるかわからん！くそ！）波動！」
ユウカは自分の前に構えるように波動を展開させ、防御の態勢をとった。しかし次の瞬間、
スパッ！
ユウカ「何!?」
ユウカの目の前で波動が斜め上から切られ、波動が消えてしまったのだ。すぐさまユウカは後ろに飛んだ。すると今度は斜め下から振り上げるように剣が現れた。後ろに飛んでいなければ、切られているところだった。そして爆煙がはれていく。
ハル「ち、中々反応いいじゃねぇか。」
ユウカ「（奴は何をした!?何故俺の波動が切られた!?）ふ、フン！お前こそ！」
ハル「まぁいいや。今度も特大の出してこいよ。」
ユウカ「フン！そんな安い挑発に乗るか！どうせ避けるんだろ!?」
ハル「いや、もう避けねぇ。絶対にな。(ニヤッ)」
ユウカ「（こいつ、どこにあんな自信が…）いいだろう！お望み通り、いくぞ！」
ハル「さぁ、こい！」
そう言うとお互いに構えをとった。ユウカは両手に波動をため、ハルはTCMを低く構えた。そして…
ユウカ「はぁぁ！波動!!」
ユウカが波動を放った。それは先ほど両手で出したものよりも大きいものだった。だがそれを見てもハルは落ち着いていた。そして、
ハル「ルーン・セルブ！」
ハルはTCMを封印の剣(ルーン・セルブ)に変え、波動を切った。
ユウカ「な、俺の波動を!?」
ハル「はぁ！」
波動を切ったハルは素早くユウカの背後にまわり、オーラの技の一つを叩き付けた。
ハル「ジャン、ケン、グー！」
ユウカ「ぶばはぁ！」
それを受けたユウカは吹き飛び、止まったときには気絶していた。
side end
side ハル
ハル「ふ〜、片付いたな。」
俺は太眉毛をぶっ飛ばし、一息ついた。まわりを見るとナツの姿はなく、トビーがしびれながら倒れていた。
ハル「やっぱアイツは神殿に行ったか…」
ボボの墓もちゃんと立ててある。ナツのそういう性格は俺は好きなんだけどなぁ…
ハル「俺はグレイの様子でも見に行くか。」
そう言って俺は村の人達が向かった方向に足を進めた。