〜シバの願い、俺の覚悟〜
シバ「そうか、そんなことが……。」
シバを治療し、シバが寝ている間に周りを整え、今日の寝床を作った。今はシバも目が覚め、俺が何故ここにいたか、ここで何があったかを説明したところだ。そしてこのシバという男、どこかで見たと思ったら「RAVE」に登場するシバだった。
ハル「それで?シバさんは何故そんな体に?」
シバ「あぁ、これか。あったときにも話したが、わしは竜、ライトナーガと遭遇し、戦った。その戦いの中でこの傷を負った。五年ほど前のことだ」
ハル「そうだったのか…。それで、よく生きてられましたね。」
シバ「いや、わし生かされたのだ。ライトナーガによって。」
ハル「えっ?」
シバの話によると、シバは傷つきながらもライトナーガに傷を負わせたらしい。そしてライトナーガはシバにこういったそうだ。
ライト『おぬし、いい太刀筋だ。殺すのは惜しい。俺はライトナーガ。後に人間にある魔法を授けるつもりだ。その人間に、おぬしの剣を教えてみてはどうだ?』
そしてシバは生き残り、ギルドを辞め、その人間を探すためにも世界を巡っているそうだ。
ハル「そうだったんですか……。」
シバ「うむ。そしてわしは見つけた。それが…」
ハル「俺、という訳ですね。」
シバ「そうじゃ。」
ハル「しかし、なぜそこまで。そんな体になったのに…。」
シバ「…わしもこの剣を誰かに次いでもらいたいと思っておったんだ。この剣は師匠から受け継いだもの。師匠はわしに『この剣で人を救え』と言われた。しかし、わしももうこの通り、剣などまともに振れる体ではない。だからせめて………。」
ハル「シバさん…。」
シバはこんな覚悟を持ちながら探していたのか…。俺を。こんな体になっても……。
ハル「……シバさん!その剣、俺に教えてくれませんか!?」
シバ「ハル……。」
ハル「シバさんやあなたの師匠の志、俺に引き継がせてください!!」
シバ「……元より、そのつもりでおぬしを探していたんだ。ハル。断る理由なんてない。」
ハル「はい!よろしくお願いします!!」
こうして俺は、魔法剣士シバに教えをこうことになった。