小説『ハイスクールD×D改』
作者:ダーク・シリウス()

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最強対決!幽幻龍騎士団VSバアル眷属(5)


「―――強い」


俺はただ、それしか言えなかった。先の戦争で死んだはずの先代の魔王様達が瞬く間にサイラオーグさんの

眷属を打ち破った。決して弱くは無かった筈、サイラオーグさんの眷属たちの記録映像を見て

そう思ったからだ。


「あれが前魔王さまたちの力・・・」


「いや、まだだ。あの方達は本気すら出していないよ」


なっ!?全力じゃないのは見て解ったけど本気すら出していないのかよ!?


「お兄様。それじゃあ、サイラオーグは・・・・・」


「彼には悪いけど、それでも敢えて言わせて貰うよ。彼は負ける。それも確実に」


「現魔王である俺たちの力を凌駕しているだろう・・・・・」


「だよね〜」


神妙な顔になりながらアジュカさまもファルビウムそう呟く。じゃ、じゃあ!今の冥界は

一体どうなるんだ!?サーゼクス様は俺の考えている事に気付いたのか苦笑しながら答えた。


「其処は大丈夫だよ。今は我々が魔王だからね?今更『魔王を代われ』と言われても無理だろう・・・・・。

そうなれば冥界が混乱に陥る」


「では、あの方たちが望んだらどうなるんですか?」


「レヴィアタンさまたちはそんなこと望まないよ☆」


セラフォルーさまが横チェキしながらそう言った。


「あ、あの。どうしてそう言いきれるんですか?」


「だって、前魔王様たちは今の生活に充実しているからなの☆」


「じゃあ、もう未練が無いってことですか?」


「そうだよ。前魔王様たちはそれぞれ趣味を満喫してイッセーくんを愛して愛されて私たちと仲良く一緒に

暮らしているんですもの☆此処に居ないソーナちゃんやシーグヴァイラちゃんもそうだよ☆」


俺たちはセラフォルーさまから出た言葉に驚愕の色を染めた。するとセラフォルーさまが部長に顔向けた


「それとリアスちゃん。まだイッセーくんをテロリストだって疑っちゃうの?」


「そ、それは・・・・・」


「リアスちゃんがテロリストだって疑っている幽幻龍騎士団には前魔王さまたちと神さまがいるんだよ?

リアスちゃんはその方たちもテロリストだって疑っているようなものなのよ?」


セラフォルーさまの言葉に部長は何も言えなかった。違う、言えないんだ。俺もそうだったけど部長も前四大

魔王さまたちと神さまが兵藤の眷属として生きていたとは思いもしなかったはずだ。前だからって魔王なのは

違いない。神さまだって此処にいらっしゃるミカエルさまとガブリエルさまのところにいた存在だ。そんな人

たちにも疑ったら―――?もしかして・・・・・。部長の一言で三大勢力は崩れてしまう恐れがあるのか?



――――――――――――――――――――――――――――――



Heros.



「瞬く間に倒しちゃうなんて流石は神と前魔王たちね♪それにイッセーくんは凄いわね!前魔王と神たちを

眷属にしちゃうなんて、流石私たちの愛しい人だわ♪」


「・・・・・ご主人様、凄い」


「あの距離で相手を斬った・・・・・。不可視の斬撃・・・・・?」


「神が生きていたとは・・・・・。この聖槍の存在意義が解らないな」


「一時的だったが、彼を仲間にできた事に俺はかなり凄いと思うぞ」


「そうだな。ゲオルグ、俺たちは凄いことをしたと実感したよ」


「で、どうするんだ?実力じゃああっちの方が上だと思わされちまったぞ」


「それはこのゲームが終わってから考えても良いだろう。とりあえず今は、観戦しようではないか」


「そうだね」






「姉上・・・・・。やはり、あの時の話は本当だったのか・・・・・っ」



Phantom Dragoon.



『シュート!』


審判の掛け声の下、両者がダイスを振った。台の上で転がるダイス。そして、其の動きが止まった―――。巨大モニターに二個のダイスの姿が映し出される。その数字は―――。


『兵藤一誠選手が出した目は―――4!対するサイラオーグ・バアル選手が出した目は4!合計8となり、

その数の価値分だけ眷属を送り出す事が出来ます!』


合計数はまた8か。合計数を確認して陣営に戻る。作戦タイムになった瞬間、俺たちの陣地が結界に覆われた


「―――龍牙、ヴァーリ。出番だ」


「解りました。では、ルシファーさんたちを明かしたので僕たちも『アレ』をしても良いでしょうか?」


龍牙の問いに頷く


「見せてやれ、お前たちの力を」


「ああ、だそうだぞ。アルビオン」


『ヴァーリ、私に訊かずとも解っている筈だ。それにお前は早くしたくてしょうがなかったのだろう?』


「そうだな。いや、そうだ。俺たちは最強とも言える力を得たのだ。それを誰かにぶつけたくてしょうがない」


ヴァーリが狂喜染みた笑顔をする


「我と一誠が協力して得た力だ。その力を使って負けてもしたら許さんぞ?」


「解っている。必ず勝ってくる。では行こうか」


「ええ、行ってきます。みなさん」


二人は移動式の魔方陣でバトルフィールド場に移動した



――――――――――――――――――――――――――



『第四試合!バトルフィールドは、岩だらけの荒地だぁぁぁ!両陣営から選ばれた選手、まずは!

幽幻龍騎士団、神城龍牙選手と白龍皇のヴァーリ選手!龍王と天龍だぁ!』


『『『『『『わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!』』』』』』


『対するバアルチームは、なんと!両者共に断絶した御家の末裔というから、驚きです!「戦車」の

ラードラ・ブネ選手、「僧侶」のミスティータ・サブノック選手。それぞれ、断絶した元七十二柱のブネ家と

サブノックの末裔です!アザゼル総督、バアルチームには複数の断絶した家の末裔が所属して

おりますが・・・・・』


実況に聞かれたアザゼルが答える


『能力さえあれば、どんな身分の者でも引き入れる。それがサイラオーグ・バアルの考えだ。それに断絶した

家の末裔が呼応したと言う事でしょうな。断絶した家の末裔は現悪魔政府から保護の対象でありながらも

一部の上役に厄介払いと蔑まれているのが実情。他の血と交じってまで生き残る家をなかったことにしたい

純血重視の悪魔なんて上に行けばたくさんいますからな』


どんな身分でも引き入れる・・・・・か。俺と同じだな。それに曹操と似ている。アザゼルが皮肉げにそう

コメントしていた。実況の悪魔もアザゼルの言葉に困り顔だった


『ハハハハ、まったくその通りです』


皇帝ベリアルは笑っていた・・・・・。ひょろ長い男『戦車』が言う


『その通り。我が主サイラオーグさまは人間と交じってまで生きながら得た我等の一族を迎え入れて

くれたんだ』


『サイラオーグさまの夢は僕たちの夢』


美少年も信念が固そうだ。


『お前たちは俺と同じだな。俺と従姉のルシファー以外、ルシファーの名を名乗る存在がいないのだからな』


『おい、サーゼクスを忘れているぞ』


『あれは違う。勝手にルシファーの名を名乗っている偽りの悪魔だ』


『『『『『『良く言った!』』』』』』


アザゼルがサーゼクスの存在を忘れているヴァーリに言うが、一刀両断でサーゼクスを否定した。旧魔王派は

そんなヴァーリに拍手喝采する。きっとサーゼクスは苦笑しているだろうなぁ・・・・・


『あはは・・・・・。では、―――第四試合、開始してください!』


審判が開始を告げる。刹那、両チームが素早く構えて、攻撃を開始させた。


『禁手ッ!』


ヴァーリと龍牙が禁手を発動した!二人は白と金の全身鎧を身に纏った。開始早々に『アレ』をするのか?


『ヴァーリ!』


『時間は稼ぐ。だが、余り遅いと俺が倒してしまうぞ?』


『それは困るな。―――直ぐに戻ろう』


龍牙は手を広げながら上に突き出した。刹那、バトルフィールド場の上空に巨大な鏡が現れた!龍牙は

ドラゴンの翼を生やして翼を羽ばたき巨大な鏡に飛んで行って鏡の中に入っていった


『バトルフィールド場に巨大な鏡が現れました!神城選手は鏡の中に入ってしまい姿を消しました!彼は一体

どうしたのでしょうか!?』


『あれは何だ・・・・・?神城は何をしようとしている?』


アザゼルが目を細め怪訝な表情を浮かべていた


『あの鏡は何か重要そうだから破壊しよう!』


『僧侶』のサブノックが杖から複数の炎の魔力を巨大な鏡に向けた。


『Half Dimension!(ハーフ ディメンション)』


ヴァーリが炎の魔力を半分、更に半分に減らし無効にする


「ラードラ!サイラオーグ様の指示が届いた!僕は準備する!」


「了解!」


何かサイラオーグから指示が届いたのか、『僧侶』が後方に下がり、全身にオーラを迸らせる。禍々しい

オーラが立ち込めた・・・・・。さらに『戦車』が『僧侶』を守るように前に立ち、

衣服を破り捨てた。・・・・・なんだ?何をするつもり―――


ボゴッ!ドンッ!

・・・・・『戦車』のひょろ長い身体が突然、盛り上がり、異様な体つきになっていく。ビルドアップ?

いや、違うな。ひょろ長い身体がどんどん膨れ上がり、尾が生まれ、翼が背中から出現した。口元が牙

むき出しとなり、手の爪が鋭利になって行く!バアルの眷属『戦車』ラードラの身体が巨大化していった


『これは・・・・・』


ギャオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!


咆哮を上げる黒い怪物―――ドラゴンがヴァーリの前に立ちふさがった。悪魔がドラゴンになった!?

龍化ができる悪魔がいたのか!


『ほう、珍しいな。悪魔がドラゴンに変化するとは』


『ドラゴン変化は情報にも無かった!サイラオーグめ・・・・・、その眷属を鍛え上げて覚醒させたか!』


アザゼルもそうコメントしていた瞬間


ピシピシッ!


突如、巨大な鏡にヒビが!をそしてヒビから黒い閃光が発生して次第に黒い閃光は増えていきついには鏡の

表面は黒い光に輝きに包まれ―――


パリィィィィィィィィンッ!


巨大な鏡等々割れて、黒い閃光がオーラとなってヴァーリたちを照らし包む!そして白いオーラの波動が

何度も起こり、広がっていく!


『おっとぉ!?フィールド場の上空の巨大な鏡が割れ不思議な現象が起きましたぁ!

何が起きるのでしょうかぁ!?』


『これは一体!?』


『この黒いオーラは・・・・・!?』


サイラオーグの眷属が、会場にいる観戦者たちが、この場に居る全員が驚愕、呆然、唖然する!


『―――っ!?なっ!あ、あれは!?』


アザゼルが急に驚愕の声音を発した。その理由は―――咆哮をしながら割れた巨大な鏡の奥から何かが

出てきたからだ。―――体に巨大な棘が幾つも生えている超巨大で超長大な蛇だった!


シュオオオオオォォォォォォォッッ・・・・・!!!!!


全身を鏡から出した超長大な蛇は咆哮を上げる。観覧席にいる観戦客は声を&#21534;んだ


『待たせたな。ヴァーリ』


金色の鎧を纏う龍牙が蛇の頭から降り立った


『あれを見るのはこれで二度目だがあれは壮大だな』


ヴァーリ、俺もそう思うぞ


『兄上から授かったものだ。余りにも大きすぎるが故にあの様な場所に住まわしているのだ』


フィールド場の上空でとぐろ巻く蛇を見て龍牙が言っていた


『次はそなただ。赤龍帝に見せつけるが良い』


『ああ、そうしよう。―――行くぞ、アルビオン!』


『何時でも良いぞ!』


ヴァーリは口から呪文を唱えた。だけどその呪文は『覇龍』とは異なる呪文だった!


「我、目覚めるは」


『さあ、行こう!』 『行くぞ!』


「神に認められし二天龍なり」


『我等は、神に認められし天龍!』 『そして、白龍皇なり!』


「無限と共に生き夢幻と共に歩み」


『友と共に歩み!』 『友の敵を屠る為に!』


「我、無垢なる真なる白龍神皇と成りて」


『我等は、真なる力を持って!』


「「「「「「「「「「汝を白銀の光輝で鎮めよう」」」」」」」」」」


『白銀の極光龍変化!!!!!』


カッ!


呪文を唱えた瞬間ヴァーリが膨大な光に包まれるがさらに光はバトルフィールド場全体を包み込んだ!


『膨大な光がフィールド場を包み込みましたぁ!これでは何が起きているか解りません!』


『ヴァーリ・・・・・!お前、まさか・・・・・!?』


光が徐々に消えていってフォールド場が見えてきて超長大な蛇と龍牙、サイラオーグの眷属の姿も見えたけど

一か所だけ光が発しているところがあった。でも、その光も少しずつ収まっていくと

その場所には・・・・・。頭と体、腕、翼に青い宝玉がある白い龍がいた!


『うおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!』


突然の咆哮にサイラオーグの眷属たちは吹っ飛んでしまった


『バニシング・ドラゴン!?いや、戦った時とは姿が違う!』


『「白銀の極光龍変化」・・・・・。「覇龍」と逸脱した力だ。俺も一誠のように龍化ができるように

なった』


いやー、龍化が出来る奴が増えると嬉しいな!うん!


『一瞬で終わらせようか』


『そうだな。―――やれ!』


龍牙が蛇に指示した。蛇は咆哮を上げながらドス黒い炎を吐き出した!


『無力』


白いドラゴンの青い目が煌いた。―――刹那。相手の『戦車』と『僧侶』が倒れた。まだ意識があるようだ


『「無力」視界に入ったものか周囲のものの全ての力を奪い俺のものにする。そして、

奪った力の余剰は―――』


突然、翼を広げたヴァーリ。すると、各青い宝玉が輝きだし、輝きを増していく最中にヴァーリは口を

開き光の魔力を集束すると


『シャイニング・バーストッ!』


カッ!


口から光の魔力をバアルの『戦車』と『僧侶』に向け放出した!


チュッドォォォォオオオオオオオンッ!


ドス黒い炎と白いレーザー状の魔力がバアルの『戦車』と『僧侶』に衝突した直後、轟音を立てながら

爆発した。爆風が発生して爆煙が起きた。晴れる頃には巨大なクレーターが生まれていた


『サイラオーグ・バアル眷属「僧侶」「戦車」各一名、リタイア!』


『攻撃に回すことだ』


『誰に言っているのだ・・・・・?』



龍牙以外誰にもいないのにヴァーリは誰かに言っているところを龍牙がツッコミをいれた





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