小説『ハイスクールD×D改』
作者:ダーク・シリウス()

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オーフィスの初めてのお使い


それは突然の事だった


「イッセー」


「ん?」


「我、買い物したい」


「俺と一緒に買い物をしたいのか?」


「違う、我、一人で買い物をしたい」


「「「「「「「「「「ええええええええええええええええええええええっ!?」」」」」」」」」」


オーフィスが、あのオーフィスが一人で買い物をしたいと言い出したのは。心の中で俺も驚愕しているが

表情を変えずにオーフィスに「いきなりどうした?」と尋ねてみた


「我、何かしたい」


「暇だからか?」


「イッセーの為に何かしたい」


「・・・・・っ!」


―――ええ子や!この子はええ子や!俺はオーフィスの言葉に感動してリーラに話しかける


「リーラ、何か足りない材料はあるか?」


「はい、醤油と味噌、塩、それに今日の夕飯に使う肉が足りません。他にもあるのですが・・・・・」


「そうか、ならオーフィスの願い通りに買い物に行かせよう!(ありがとうな)」


「畏まりました。では、直ぐにご用意致します(良い経験になると良いですね)」


リーラは直ぐに買い物袋と財布(100万)と足りない材料を書いた紙をオーフィスに渡す


「お願いします」


「我、頑張る。行ってきます」


「ああ、気をつけて行くんだぞ」


コクリと頷き、彼女はトテトテと玄関に赴いてこの部屋からいなくなった


「ジェイル、ダンタリオン、プレシア!直ぐにステルスの追跡機を作動しろ!オーフィスにバレないように

オーフィスの姿を映すんだ!」


「で、一誠はどうして身支度するの?」


「・・・・・念には念をだ。オーフィスの邪魔をする存在がいたら排除する。オーフィスを狙う輩がいたら

即抹殺するために跡を追う・・・・・さらば!」


「・・・・・一誠が親バカみたいになっちゃってるよ」


和樹、俺は親バカではない!初めてオーフィスが買い物をするのだぞ?それを阻む存在がいたら『王』として

それを除き、より買い物をし易くさせたい為に行動を起こすのだ!



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



龍神side


商店街


「・・・・・」


リーラが書いてくれた紙を見て我は歩く。イッセーの為に頑張る


八百屋


「お、嬢ちゃん。何か欲しいものがあるのかい?」


「・・・・・」


我、リーラが書いてくれた紙を見て探す。・・・・・どれ?


「ん?どうしたんだい?」


「欲しい。でも、分からない・・・・・」


「んー、それに書いてあるのかな?ちょっと見せてくれねぇか?」


「ん・・・・・」


「ふんふん、あー、なるほど。分かった、直ぐに持ってくるから此処で待っているんだよ」


「分かった」


人間が外に置いてある食べ物をたくさん袋の中に入れて我に持って来てくれた


「はい、これで全部だよ。お金は持っているかい?」


「これ」


リーラに渡されたお金を全部渡した。人間が何故か驚いた


「こ、こんなに要らないよ。えーと、この1枚だけくれるかな?」


「・・・・・はい」


「はい、ありがとう。・・・・・これがおつりだよ」


「ん、ありがとう」


人間に感謝という言葉を言って我は歩を進めた



魚屋


海の匂いがする。此処は海?


「おや、可愛い嬢ちゃんだね。どうしたのかな?」


「此処は海?」


「・・・・・あっはっは!確かに魚は生臭いし海から取れた魚だけど、この店は海じゃないよ?此処は

お魚を売っている店なんだよ」


魚・・・・・あった


「買いたい」


「どれが欲しいんだい?」


「・・・・・」


そう言われて紙を見る。・・・・・分からない


「んー?どれ、おじちゃんに見せてごらん」


「はい」


「ふむ、鍋に使う食材だな。それも良い目をしていやがるぜ、この店の良さを知っていなければこの魚を

選ばねぇからな」


「???」


「おっと、すまないな。・・・・・はい、お待ちどうさま。値段は○○○○円だ」


「はい」


さっきの人間に言われた通りに一枚だけ渡したら驚かなかった


「あいよ。えーと・・・・・ほい、おつりだ」


「ん、じゃあ・・・・・」


「次の買い物も頑張れよぉ!」


人間に頑張れと言われた。イッセーや他の皆以外に始めて言われた。・・・・・温かい感じがしてきた。

イッセーとは違う温かさだ・・・・・、帰ったらイッセーに聞く


肉屋


「いらっしゃいませー!」


「・・・・・」


・・・・・美味しそう。お腹が空いてきた・・・・・。でも、我慢・・・・・。


「何をするのかな?」


「ん」


分からない事があったら人に聞く。イッセーに教えてもらった。我、分からないから紙を人間に見せる


「・・・・・」


人間の目が光った。何故光った?


「ちょっと待っててね?・・・・・うおーい!『アレ』を注文して来た客が来たぞー!急いで出せぇー!」


「へい!お頭ぁ!」


人間は奥に入っていった。肉を取りに行っているのだろう・・・・・


「お腹空いた・・・・・」


「嬢ちゃん!お待たせしたな!」


人間が戻ってきた。肉は袋に包まれていた。袋から良い匂いがする・・・・・食べたい


「お金を出してくれるかな?」


「ん」


一枚だけ出した。でも、人間は首を傾げた


「嬢ちゃん、これだけじゃあ足りないよ。この紙を20枚欲しいんだ」


足りない?さっきの人間が一枚だけでいいと言っていたのに・・・・・。


「はい」


「ん、20枚だね。毎度あり!」


肉を袋に入れて此処から去った


「・・・・・お腹空いた」


色んな所から良い匂いがする。我、お腹空いた・・・・・。


「・・・・・?」


袋の中に紙があった。紙を見ると


『オーフィスさま、お腹が空いたら少しだけお金を使ってご飯を買って食べていいですよ。

一誠様も許してくれます』


・・・・・食べる。我、食べ物がある所に行く。美味しそうな臭いがするところに行った。そしたら我が

知っている人間が立っていた


「・・・・・」


「あのぉ、買わないのなら他のところに行ってくれるかな?」


「・・・・・」


「困ったねぇ・・・・・」


食べ物を作っている人間が困っていた。


『困っている人がいたら俺は必ず助ける』


・・・・・イッセーが何時も言っている言葉を思い出した。・・・・・我も助ける


「・・・・・どうした?」


「うん?」


「困っている。だから、助ける」


「うーん、困っていることは困っているんだけど・・・・・まあ、いいか。実はこのお客が此処から動こうと

しないんだよ。お金は買い物で使い切って無いって言うけど買わないのなら何処かに行って欲しいんだけど

ずっとこの調子なんだ」


我はジッと立っている人間―――イッセーのことが好きな人間・・・・・呂布の服を引っ張る


「・・・・・?」


「人間、困っている。此処から去る」


「・・・・・恋、お腹空いた」


「我もお腹空いている」


「お金がない。食べたいけど買えない」


「我、持っている。食べ物を買える」


食べ物を作っている人間に3枚取って人間の前に置く


「え・・・・・?」


「お金渡した。我、全ての食べ物を所望する。」


「は、はい!分かりました!直ぐにご用意します!」


「・・・・・」


「呂布も一緒に食べる」


「・・・・・いいの?」


「皆で食べると美味しい。イッセーが何時も言っている。我だけ食べてもきっと美味しくない。だから呂布も

一緒に食べて美味しく食べる」


「・・・・・恋でいい」


「我もオーフィスと呼ぶ」


「オーフィス、ありがとう」


「恋、他にも色んな食べ物を食べる」


「お腹いっぱい食べたい」


「我も食べたい」


「「・・・・・」」


ガシッ!


「我、恋と友達」


「恋とオーフィスは友達」


「我、イッセーが好き」


「恋もご主人様が好き」


「「よろしく」」


「お待たせしましたぁー!」


人間が大量の袋を抱えて我に持って来た。恋と何処かで食べる


「恋、行く」


「・・・・・(コクコク)」



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



一誠side


「おいおい、まさか恋と出会うとは思わなかったな。その上、友達になったぞ」


「ああ、偶然とは馬鹿に出来ないな」


「・・・・・『偶然』。だったら、お前が此処にいるとは一欠けらも思ってもいなかったぞ―――曹操」


俺の隣で呟く英雄派のトップで神滅具最強の『黄昏の聖槍』の所有者、曹操。何時もの英雄派の制服も

着ていなく今の服装は俺から見てもカッコいいと思う程の変装をしていた


「それは俺のセリフだ。お前の姿を見かけたと思えばオーフィスを追っているのだからな」


「初めてオーフィスがお使いしたいと言い出したんだ。オーフィスの邪魔となる存在を排除するために密かに

追っているんだ。お前は?」


「俺は恋が買い物に行くと言い出して気になって追っていた。案の定、資金を使い果たして

腹を空かしていたな」


「なら何で変装なんてするんだよ。意味なんて無いだろう?」


「・・・・・念には念を変装しただけだ」


「・・・・・まあ、そう言う事にしておく。・・・・・お、動き出したな」


「尾行を続けるとしよう」


「何気にお前は俺と同じ行動をしているな」


「気にするな」


そう言って曹操は気配を消しながら前進した。まさか、こいつとこんな事をするなんてな。アザゼルがこの

光景を見ていたら度肝を抜くだろうなと心の中で苦笑いして曹操と共にオーフィスと恋の跡を追う。

オーフィス達は何処かに行きながらも色んな料理を買いながら商店街から出て行こうとしていた。


「ああ、兵藤一誠」


「なんだ」


「甦らしてくれたジークフリードの件、感謝している」


「・・・・・そのことか。なら、気にするな。俺が原因でもあるんだからな」


「一応は礼を言わないといけないからな。ジャンヌにも礼を言う様に言われた」


「そうか、元気にしているか?」


「元気さ。恋と一緒にお前の事について語り合ったり、お前を模した人形を抱いて寝ているほどだ」


俺を模した人形・・・・・?


「ジャンヌは裁縫が得意。だからそう言うものを作るのは朝飯前なんだ」


「知らなかったな。今度見せてもらおう」


「襲われるなよ?」


「・・・・・」


曹操と言葉に何も答えれなかった俺だった


「・・・・・それにしても大量に買ったな」


「・・・・・オーフィス、金を残しているよな?」


「あれだけの量を二人で食べるのだから驚きだ」


「俺達の中じゃあ一番料理を食べるのはオーフィスだからな。特に俺が作った料理だとさらに食べるぞ」


「今度またお前の料理が食べたいな」


「俺達の家族になるのなら何時でも食べれるぞ?」


そう提案するがこいつは苦笑いして首を横に振った


「はは、成る気はないさ。―――何時か決着を付けよう」


「そうだな。決着方法は俺と一対一の勝負にするか?」


「いや、最近新たな仲間を引き入れた。そいつらもお前達と戦わせたい」


「良く仲間にできたな。世界中にお前たちの存在と詳細が知らされているのに」


「例え俺達の行動が悪でも悪の行動に理解し共感してくれる人間もいるわけさ」


「否定できないわなぁ・・・・・」


人それぞれだからな。全員が善じゃないしさ


「ふふ、そう言ってくれると思ったぞ。お前は話が解る」


「柔軟な思考で言っているからな。それで、どんな奴ら何だ?」


「会ってからの楽しみだ。だが、能力は面白い。流石は英雄の子孫だけあって圧倒する力を持っているぞ」


神器の力か・・・・・。どんなものだろうな、見るのが楽しみだ


「さて、恋達は公園に入ったな」


「って、駒王学園と目と鼻の先じゃないか。グレモリー達が来るぞ?此処は

グレモリーの領土みたいだからよ」


「大丈夫だ、恋は強い。特に食事の邪魔をしたら鬼神の如く暴れる」


「いやいや、暴れちゃあダメだろう?」


「まあ俺達はただ見守るだけだ」


「・・・・・それもそうだな。恋の傍にはオーフィスもいるから仕掛けることもないだろう」


そう決め込んで俺は曹操とオーフィス達に気づかれないように公園に入った



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



呂布side



「あげる」


「・・・・・ありがとう」


オーフィスから貰った肉まんを食べる。ホカホカで美味しい・・・・・


「・・・・・」


オーフィスも肉まんを食べた。


「美味しい?」


「ん」


コクリと美味しいって言った。恋も美味しい、曹操たちと食べる美味しさとオーフィスと食べる

美味しさが違う


「温かい・・・・」


「・・・・・?」


「ポカポカする」


「我もそう」


恋とオーフィス、何処か似ている。・・・・・多分


「恋」


「ん?」


「何故、イッセーを好きになった?我、気になる。知りたい」


「・・・・・恋、ご主人様を見て好きになった。理由は解らない。でも、ご主人様とずっと傍にいたい、

一緒にいたいとそう思った。ご主人様に愛されて恋、もっとご主人様のことが好きになった。だから絶対に

ご主人様を恋達の仲間にしてジャンヌや皆、恋の本当のご主人様にする」


恋はオーフィスに真っ直ぐ見て言った。今度はオーフィスの番


「オーフィス、オーフィスはどうしてご主人様のことが好きなのか教えて?」


「我、誠と一香にイッセーと友達になる約束をした。少しだけ時間が掛かったけどイッセーと出会って誠と

一香の約束を守ってイッセーと友達になった。我、嬉しかった。故郷の次元の狭間に戻れて静寂を得れ

なかったけどそれ以上に我はイッセーと一緒に暮らせて良かった。それからイッセーと暮らして

好きになった。我、今ではイッセーのことが好き、大好き」


笑みを浮かべてオーフィスはご主人様を好きといった。恋もつい微笑んでしまう


「でも、恋は敵。今は友達、だけど敵。イッセーは渡さない」


「ん、恋はご主人様を奪ってでも連れて帰る。でも、今はしない。今はオーフィスと一緒にご飯を食べる」


「我、賛成」


パクリともう1つの肉まんを食べる。・・・・・ホカホカ


「くぅーん」


「「・・・・・?」」


恋とオーフィスの足下に薄汚れた犬がいた。・・・・・お腹空いている?


「・・・・・はい」


恋はオーフィスが買った焼けた肉をあげた。犬は嬉しそうに食べ始めた


「美味しい?」


「わん!」


「良かった、もっと食べる」


「我もあげる。皆で食べるともっと美味しい」


「わん!」


オーフィスも恋の真似をして肉をあげた。・・・・・お水も飲ませないと、と思って水が入った

ペットボトルに手を伸ばした瞬間だった


「「・・・・・?」」


空気が変わった。・・・・・閉じ込められた?誰に・・・・・?


「オーフィスの気配が感じたと思えば英雄派の構成員・・・・・呂布と一緒だなんて」


「グレモリー眷属・・・・・」


「オーフィス、お食事中のところで悪いんだけど彼女とお話がしたいの。こちらに渡してくれるかしら?」


恋達の前に現れたグレモリー眷属。恋達の敵。でも、恋は争う気はない


「恋、なにもしない。ご飯を食べて帰る」


「貴女がそうでもこっちはそうはいかないの。呂布、貴女は英雄派でテロリスト。私の領土に無断で入った

愚か此処で食事しているなんて前代未聞なのよ」


「知らない。恋はオーフィスと美味しくご飯を食べる」


「・・・・・お前たちも一緒に食べる。皆で食べると美味しいってイッセーが言っていた」


「オーフィス、ごめんなさい。さっき食事をしてきたばかりだからお腹は空いていないの。

その意見は同意するけどね」


残念、もっと美味しく成ると思ったのに・・・・・


「呂布、こっちにいらっしゃい。色々と聞きたいことが山ほどあるの」


「恋はオーフィスとご飯を食べている。邪魔をしないで」


「ご飯を食べ終わったらこっちに来てくれるかしら?」


グレモリーの話を聞いて首を横に振った。曹操達に迷惑をかけたくない・・・・・


「こっちに来てくれるのなら美味しいご飯をたくさん用意するわよ?食べながらお話をしたいの」


「・・・・・ご飯いっぱい食べれる?」


「ええ、貴女の好きなご飯を好きなだけ食べさせてあげる」


「・・・・・」


いっぱいご飯が食べられる。でも、曹操達に迷惑をかけたくない・・・・・。恋が悩んでいたらグレモリーが


「さあ、こっちにいらっしゃい」


手を伸ばして近づいてきた。恋は思わず手を伸ばそうとした瞬間


「ダメ」


オーフィスが恋の前に立った。


「・・・・・何のつもりかしら」


「我、恋と友達。友達を助ける」


「オーフィス、勘違いしていないかしら。彼女は私達の敵なのよ?それも貴女がいる勢力、幽幻龍騎士団も

同じ敵の筈。何故、敵を庇うの?」


「恋は敵。でも、今は友達。グレモリーは悪魔で人間の敵、人間の敵から我、助ける」


「ええ、確かに私は悪魔よ。でも、人間の敵じゃないわよ?」


「ならなぜ本来の姿を隠す?我、理解できない。人間の敵じゃないなら正体を明かす筈」


「っ・・・・・」


「それに、恋達と戦うのは我等、幽幻龍騎士団。グレモリー眷属が出る幕じゃない」


オーフィスは恋を庇ってくれた。・・・・・これが友達、温かい・・・・・


「それでも友達を連れて行くのなら―――我が相手する」


ゴオオオオオオオオオォォォォォ・・・・・。


「オーフィス・・・・・」


「困っている人を助ける。友達が困っているのなら全力で助ける。イッセーも言っていた。我、無限の力を

持って友達を全力で助ける為にグレモリー眷属を消す」


恋を助けてくれるオーフィス。恋もオーフィスを助ける・・・・・


「グレモリー眷属、恋とオーフィスのご飯の邪魔をするなら・・・・・」


ドオオオオオオオオオオオオオオッ!!!


「恋は容赦しない。―――死ね」


「「「「「「・・・・・!」」」」」」


恋が武器を持ってグレモリー眷属を殺そうと迫った。でも、グレモリー眷属の足下が急に大きな穴が開いて

そこから黒く巨大な手が出てグレモリー眷属を掴んだら穴の中へと戻った。穴も手が戻ると同時に消えて

しまった


「・・・・・今のは?」


「・・・・・?」


オーフィスも首を傾げて分からないみたいだった。


「わん!」


「・・・・・恋、ご飯の続きする」


「ん、ご飯を食べる」


またオーフィスと野良の犬と一緒にご飯を食べた



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



龍神side


空が朱に染まった頃には既にご飯を食べ終わった。我と恋はお腹を大きく膨らましていた


「お腹いっぱい、ごちそうさま」


「ん、ごちそうさま」


「くぅーん・・・・・」


犬もお腹を膨らましていた。恋が椅子から立ち上がった


「・・・・・そろそろ帰らないと」


「・・・・・そう、それは残念」


「・・・・・オーフィス、今日はありがとう。楽しかった」


「我も楽しかった」


「次に会う時は敵かもしれない。その時は恋、ご主人様を連れて行く」


「我、そうはさせない。イッセーは皆のイッセー。渡さない」


「ならご主人様を賭けた戦いをする」


「我、負けない」


「「・・・・・」」


ガシッ!


恋と握手する。絶対にイッセーを連れて行かせない


「・・・・・この子を連れていい?」


「ん、構わない」


「・・・・・おいで」


「わふっ」


犬が恋の足下に歩いた。犬は恋に抱き抱えられて撫でられる


「お前、今日から恋の家族。名前は―――セキト」


「わん!」


嬉しそうに鳴いた。恋は我に顔を向けた


「オーフィス、またね」


「ばいばい」


恋は帰った。我もイッセーのところに帰る。空間を歪ませて穴を広げて中に潜る。穴から出ると次元の狭間に

存在する我の家の玄関に出た。イッセーに褒めてもらうために早くイッセーのところに行く


「ただいま」


「お帰りなさい。買い物はちゃんとできましたか?」


「ん」


「・・・・・オーフィス、醤油と味噌、塩がないのですが・・・・・」


「・・・・・あ」


「お金も殆ど無いようですが一体なにを買ったのですか?」


「・・・・・我、お腹が空いた。ご飯をたくさん買って食べた」


「嘘ではないですね?」


「友達と一緒に食べた。これで全部」


我は正直に言った。するとリーラはクスリと笑った。我、理解できなく首を傾げた。


「オーフィス、戻ってきていたのか」


「イッセー・・・・・」


「うん?」


「我、ちゃんと買い物できなかった。・・・・・ごめんなさい」


イッセーに謝った。イッセーの為に頑張りたかったのにダメだった。


「いや、オーフィスはちゃんとできている。良い子だぞ」


「・・・・・怒らない?」


「失敗は成功の元だ。次に買い物をすると気はその失敗を活かして忘れずに買えばいいんだ」


イッセーは我の頭を撫でた。ん、温かい・・・・・


「よし、今日は初めてオーフィスがお使いした記念にお祝をしよう!宴だ!」


「「「「「「「「「「おおおっ!」」」」」」」」」」


皆はお祝いの準備をし始めた。我は跳んでイッセーの肩の上に乗っかった


「オーフィス?」


「我、頑張る」


「ああ、頑張れ。応援するぞ」


「我、イッセーの事が好き」


「俺もオーフィスが好きだ」


イッセーの言葉で我の心が温かくなる。この感じ、ずっと感じていたい・・・・・。

ずっと、ずっと何時までも・・・・・。


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