小説『ハイスクールD×D改』
作者:ダーク・シリウス()

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感謝




今日は待ちに待った父の日。俺はあるサプライズを実行する事に行動を起こす。その為には


一誠 「そう言う訳で皆の協力が必要だ。勿論、この事はウーノ達から聞いているだろう?」


ガイア、和樹、ルシファー、アスモデウス、レヴィアタン、ベルゼブブ、黒歌、リーラ、シンシア、さくらに

サプライズの説明をする。


ガイア 「ああ、確かに聞いた」


和樹 「うん、そのサプライズを聞いて『良いね』と思っていたよ」


ルシファー 「そう言えば聞く度Dr.って言っているわね」


アスモデウス 「そうね、いい機会かもしれないわ」


ベルゼブブ 「私も賛成だ。一年に一度のイベントだから」


メイビス 「そうですね、私も賛成します。」


黒歌 「私も賛成にゃん、イッセー♪」


リーラ 「私もです。一誠様」


シンシア 「右に同じくです」


さくら 「賛成〜!」


皆も賛成してくれた


一誠 「良し、なら善は急げだ。彼女達も呼んでサプライズを成功させよう!」


『おおぉぉぉ!』


ジェイル 「何を成功させるんだね?」


『!?』


この場にいる筈がない人物の声が聞こえた俺達は振り返るとリビングのドアを開けたジェイルがいた


和樹 「・・・・・Dr.いつから?」


ジェイル 「ん?今さっきだが・・・それで、何を成功させるんだね?」


怪しい・・・・・と疑惑の眼差しを俺達に注ぐ。ヤバイ・・・・・いきなりばれるのか!?


リーラ 「それは「Dr.ちょっとお話が」」


ジェイル 「何かね?」


リーラが何とかはぐらかそうと口を開いた瞬間だった。誰かが横から会話に入ってきた。その人物はウーノだ

った。その横にはドゥーエもいた

ウーノ 「ここでは、ちょっと、大切な話があるので・・・・・」


ドゥーエ 「実は私もです」


ジェイル 「何か重要な事なのかね?解った。取り敢えず研究所に行こう」


そう言って、三人は、研究所に向かう為リビングを後にした。


・・・・・・・・・・・・


『ふう』


ガイア 「まさか、いたとは思わなかった」


ベルゼブブ 「心臓が止まるかと思った」


一誠 「ウーノとドゥーエが時間を稼いでくれるみたいだから、俺達も急ぐぞ」


俺達はナンバーズと一緒にサプライズの準備を開始した。絶対に成功させるぞ!


――――――――――――――――――――――


レヴィアタン 「一誠くん、どれくらい作ればいい?」


一誠 「取り敢えず多く作ってくれ、長く繋げるから」


レヴィアタン 「解った〜!頑張って作るよ!」


セッテ 「私もです」


ガイア 「ここに繋げればいいのか?」


一誠 「そうだよ、ガイア」


ノーヴェ 「これって地味で、大変だな」


ガイア 「むぅ、ベトベトするぞ、」


黒歌 「ガイアって不器用なのね?」


ガイア 「うっ、うるさい!」


ウエンディ 「二人とも手を動かしてっス!」


『すいません』


さくら 「にゃはは・・・・・」


黒歌に茶化されたガイアは顔を赤く染め黒歌に怒鳴るが、手を動かさずにいる二人をウエンディに注意され黒

歌とガイアは謝る


一誠 「あはは・・・さて、あそこは?」


キッチンで料理しているリーラ、チンク、セイン、シンシアの許へ向かうと


一誠 「皆、どうだ?」


リーラ 「大丈夫ですよ。この二人はすぐに教えた事をこなしますから」


チンク 「一誠、どうだ?」


ボールに入ったクリームの具合を確認してくるチンクに俺はスプーンを取り出しクリームを掬い取り舐める


一誠 「・・・・・うん、大丈夫だ。上手いぞ?」


チンク 「そ、そうか?」


セイン 「良かったね、チンク姉」


褒められ照れるのか、あ


一誠 「セイン、顔にクリームが付いているぞ」


セイン 「えっ?」


頬に付いているクリームを指で掬い取り舐めて味を確認すると


一誠 「うん、美味いな」


セイン 「〜〜〜///」


リーラ 「・・・・・一誠様(羨ましいです)」


一誠 「あはは・・・・・ごめん」


少し悪フザケ過ぎたと思い謝ると玄関から「ただいまぁ!」と声が聞こえた。買い出しに行って来てくれた皆の迎えに行き労う


一誠 「お帰りディエティ、クアットロ、オットー、ディード、買えたか?」


クアットロ 「えぇ、問題無く買えたわ。他にも色々と買ったけど良かったかしら?」


一誠  「(他に?)良いけど本当に色々と買ったな」


オットー 「あ、待っ―――」


袋の中身を見ると多種様々な品が入っていた。・・・・・ん?何で下着まで


一誠 「おい、まさか他にも個人用の何かを買ったのか?」


『ギクッ』


俺は四人に問うと彼女達に冷や汗が流れた・・・・・図星か


一誠 「はぁ、解った今回は見逃す。だけど、黙って買わないでくれ」


『ごめんなさい』


一誠 「取り敢えずは荷物をリビングにおいて皆の手伝いをしておいて」


四人にそう伝えて、今度はルシファー達がいる庭に向かった。


――――――――――――――――――――――


花の園


ここに来るのは久し振りだけど、前より増えたな


トーレ 「むぅ、解らん」


ルシファー 「そうね、何にしたら・・・・・あら?イッセー、どうしたの?」


一誠 「いや、皆を見に来たんだけど、前より更に増えたな?」


ルシファー 「えぇ、ディードとオットーが手伝ってくれるから、更に増やしてみたのよ。お陰でこんなに綺

       麗な花達を咲かせる事が出来たの」


そっか、道理でオットーの表情が少しだけど何時もより笑う様になったんだな


ルシファー 「それで今は花束にしようと選んでいるのだけれど・・・・・・悩んでいたのよ」


一誠 「そっか、なら・・・・・これとこれ、それにあれとこの数種類にしてみたらどうだ?」


ルシファー 「・・・・・成程、早速してみるわ。トーレ」


トーレ 「イッセー、ありがとうな」


二人は俺が提案した花を摘みに行った。さて、今度はあそこに行きますか


――――――――――――――――――――――


研究所


ダンタリオン 「お〜や?貴方から来るなんて、め〜ずらしいですね〜?」


一誠 「あぁ、何しているのかな?と思って来てみたんだけど、これは一体何だ?」


巨大な台には大きな無機質で人の形をした物が横たわっていた。


ダンタリオン 「実は独自でこの空間を探査したところコレが漂っていたんですよぉ〜。名前はゴクマゴクっ

        て言うみたいですよ?何でも古の神が対魔獣用の為に量産した破壊兵器みたいです。が、私

        が調べた結果。問題点が多いみたいで機能を停止されて次元の狭間に放置されたみたいです

        ねぇ」


おいおい、ゴミ処理場じゃないんだぞ?此処は迷惑なことをするな


ダンタリオン 「勿論!私達の手で直ぐにでも動かす様には出来ますよ〜?それと、他にも何体か漂ってい

        ますがどうします?」


一誠 「全て回収と改造を施してくれ、力仕事にも必要になるし戦力となるからな」


ダンタリオン 「んん〜!では、直ぐにでも致しまぁす!」


ドヒュン!


高速の速さで、研究所の奥に向かった。さて(イッセー聞こえる?)ルシファーか?


一誠 (どうした?)


ルシファー (サプライズの準備が整ったから呼んでも構わないわ)


一誠 (解った。直ぐ呼んでくる)


迎いに行きますか。・・・・・あ、ダンタリオンも呼ばないとな。と、思い研究所の奥へ進む。そして、数分

経つ頃には巨大な無機質の扉が佇んでいて扉を開け放つと


一誠 「ジェイル、いるか?」


研究所の奥ではジェイルとウーノとドゥーエが話合っていた。


ジェイル 「やぁ、どうしたかね?」


一誠 「リビングに来て欲しいんだが、何の話をしていたのか?」


ジェイル 「ウーノとドゥーエが自分達を強化してくれって頼まれていたんだ。だが、どう強化すればいいの

      か検討中なんだよ」


ウーノ 「戦闘ができないと妹達に迷惑かけてしまうから。それに・・・・・」


ドゥーエ 「強化すれば役立てるじゃないかと思って話していたのよ」


強化か・・・・・よし


一誠 「強化の件、俺が考えていいか?」


ジェイル 「あぁ、構わない。報告は何時でも良いからね?急ぐ事ではないから。では、リビングに

     行こうか。ダンタリオン、キミも一緒にどうだい?」


ダンタリオン 「私はこれからゴクマゴクを回収に行くので遠慮しまぁす!」


ジェイル 「そうかい、なら行こうか」


ダンタリオンを残し俺達は研究所を後にして転移用の魔方陣で出る。


ジェイル 「何故入らないんだい?」


転移用魔方陣でリビングの扉の前に到着した俺達だが、入らない俺達にジェイルが不思議そうに俺達に訊く


ウーノ 「それはDr.が開けるのを待っているのですよ」


ジェイル 「私が?」


ドゥーエ 「えぇ、そうです。さぁ、開けてください。私達も入れないですよ」


一誠 「そう言う事だ。ジェイルに開けて欲しいんだ」


どうぞ、どうぞ、と言うぐらいに催促する俺達


ジェイル 「私が開ければいいんだな?では、」


リビングに繋がる扉が開け放たれた刹那


パン!パン!パン!パン!パン!


大量のクラッカーの音がリビングに響き渡り、色取り取りの紙がジェイルの頭上から降り注ぐ


『いえーい!』


ジェイル 「・・・・・これは一体?」


一誠 「驚いたか?実はジェイルへのサプライズだ」


ジェイル 「私へのサプライズ?」


俺は頷きネタばらしをする


一誠 「そう、彼女達ナンバーズからのサプライズだ。まあ、計画を立てたのは俺だがな」


ジェイル 「・・・・・ウーノ、ドゥーエ。キミ達もかい?」


『はい、そうです』


一誠 「サプライズの名は『感謝』だ。ジェイル、彼女達からのメッセージを聞いてくれ」


ウーノとドゥーエは妹達の処へ合流してジェイルと向き直ると


『Dr.!私達を誕生させてくれてありがとう!私達に愛情注いでくれるそんな、Dr.・・・・・お父さんが大好

きです!』


ナンバーズからの異口同音のメッセージを聞いたジェイルは―――静かに涙を流していた。


ジェイル 「お前達・・・・・こんな私を『お父さん』って呼んでくれるのかい・・・?」


『当然!』


トーレ 「Dr.・・・・・いえ、父さんは私達の生みの親ですよ?」


クアットロ 「そうですよ〜?今まで言わなかった分、今からずーっと言いますからね?」


チンク 「父上」


セイン 「これからもよろしく!父さん!」


セッテ 「お父様、感謝しています」


オットー 「僕達は幸せです」


ノーヴェ 「私達は幸せだ。」


ディエティ 「私達を戦わせる為に創った事は気にしていませんよ?」


ウエンディ 「寧ろ好きな人と出会えて嬉しいっス!」


ディード 「そう言う事です。父様」


ドゥーエ 「妹達は誰一人、貴方を恨んでもいませんし憎んでもいません」


ウーノ 「私達は感謝している方です」


『だから、ありがとう!感謝しています!』


和樹 「良かったね。Dr.?」


ガイア 「あいつらにとってお前は誇りだ」


ルシファー 「家族の絆は大切な物」


レヴィアタン 「掛け替えの無い物」


ベルゼブブ 「幸せな事」


アスモデウス 「支え合い支える人生」


メイビス 「誰一人欠けてはいけない」


黒歌 「いつも傍にいる大切な存在」


リーラ 「愛情を注ぎ注がれ」


シンシア 「親の背中を見て育つ者です」


一誠 「皆の言う通りだ。彼女達の親はお前しかいないんだ。ジェイル」


さくら 「そうだよ。貴方しか親は務まらないんだよ?ほら、皆の所に行って抱きしめるぐらいしなきゃ!」


俺達の言葉を聞きながらジェイルはナンバーズの元へ歩み


ギュッ!


ジェイル 「ありがとう・・・・・ありがとう・・・・・っこんな私を父と呼んでくれてありがとう・・・・・っ!」


泣きながら抱きしめ、何度も「ありがとう」と言うジェイル。こうして、サプライズは成功の幕を閉じた。

その後、ナンバーズは呼び方を変えジェイルを父として接する様になった。

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