小説『ハイスクールD×D改』
作者:ダーク・シリウス()

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転校生&白龍皇再び&古の神器&新たな仲間と家族(1)


夏休みに突入するまで後、数日の処で教室は何時も通り賑やかだ。夏休みはどう過ごすか、彼氏、彼女と何処

か出掛けるとか、海でナンパしようぜ☆とか、まあ、様々な会話が飛ぶ・・・・・そんな時だった。先生が教

室に入り何時も通りの学校生活をおくかと思えば少しだけ違った。何故なら


「えー、突然、この時期に珍しいがこのクラスに新たなクラスメートになる生徒が来る」


『・・・・・はい?』


このクラスに新たな生徒が入ってくるからだった。俺達の教室で疑問の声が静かに異口同音で発せられた


「では、入ってきてくださいましい!」


今のはツッコンだ方が良いのか?と思っていると前の教室の扉が開き一人の生徒が入って来た。第一印象は

「強い」だな。一目で見て解る。こいつは―――


「自己紹介をしてください」


「僕は『神城龍牙』です。皆さん、残りの学校生活はあまり残されていませんが皆さんと仲良くなりたいので

よろしくお願いします」


強者だ!


『よろしくーーーっ!!!』


「それじゃ一限は質問会だ!思いっきり質問してやれ!」


『先生、太っ腹ー!』


『いやっふー!』


龍牙 「ええっ!?」


その後、一限が終わるまで質問攻めに遭った。


龍牙 「たっ、大変だった」


和樹 「あははっ・・・・・」


一誠 「その気持ちは解るぞ。俺もそうだったからな」


和樹は龍牙の言葉に苦笑、俺は自分もだと共感した。


龍牙 「えっとぉ、キミ達は?」


一誠 「兵藤一誠」


和樹 「式森和樹だよ。よろしく」


自己紹介をして、単刀直入に聞く


一誠 「神城、お前『唯の人間』じゃないな?」


龍牙 「・・・・・」


俺の問いに何も言わず黙るだけだった。どうやら肯定の様だな


一誠 「取り敢えず、放課後になったら屋上に来てくれないか?この三人だけで話がしたい」


龍牙 「解った。僕も話をしたかったから丁度良かったよ」


どうやらこいつも俺達が話かけてくるのを待っていた様だ。時間を見ると二限目の時間に成りかけていたから

俺と和樹は神城の席から離れ自分達の席に座り授業の準備をする。



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――



キーンコーンカーンコーン・・・・・・


「お前等、真っ直ぐ帰るんだぞー!」


『うぃーっす!』


『はーいっ!』


クラスメートたちは次々と教室から出ていった中、俺と和樹、そして神城は屋上へ向かう


ガチャッ


階段を踏み上がり屋上に出る扉を開け俺と和樹は神城と向き合う。神城は落ち着いている様子で俺達に言葉を

発する


龍牙 「改めて自己紹介するよ。僕は神城龍牙、訳あってこの学園に転入して来たんだ」


和樹 「どんな理由で?」


龍牙 「僕の兄上で万屋『九十九屋』の社長の龍夜から『彼の手伝いをしてこい』と言われて此処に来たんです」


一誠 「・・・・・その兄上って、俺の両親の事を?」


大体、俺の事になるとお父さん達が絡むと思って聞いた。だけど、俺の問いに首を横にして否定した。違う?

じゃあ何でだ?


龍牙 「禁手化」


『―――ッ!?』


一言漏らすと神城は一瞬の閃光に包まれた。禁手化!?こいつ、神器の所有者だったのか!閃光が止む頃に其

処にいたのはアザゼルとは違う黄金の鎧を纏った龍牙だった。背中には翼と尾が生えていた。胸にはドラゴン

を模した顔が―――って、ドラゴン!?


一誠 「お前・・・・・一体、誰だ」


龍牙 「余は余、それ以外何者でもない」


和樹 「因みにその鎧ってドラゴン系の神器だよね?なんて言う名前なの?って言うか、口調が変わっているし・・・・・」


龍牙 「『輝甲龍皇の鎧(ギガンティック・ドラゴン・スケイルメイル)』龍王ファフニールの神器『輝甲龍

皇の指輪(ギガンティック・ドラゴン・ニーベルング)』の禁手化だ」


龍王・・・・・だと?六大・・・・・いや、五大龍王じゃなかったのか?


龍牙 「別名『忘れ去られた龍』でもある」


忘れ去られた龍?どう言う事だと聞くと禁手化を解いて溜息を吐いてから口を開く


龍牙 「ファフニールはどうも、存在感が薄過ぎるせいか他の存在から忘れられる事が多く、同じ龍王や二天

龍さえも忘れられているドラゴンなんですよ」


そ、それは・・・・・気の毒に


龍牙 「それで、何とか自分の存在をアピールしようと暴れていたところに僕の兄上の龍夜が退治しちゃって

魂をこの指輪に封じ込めて僕に渡したんです」


和樹 「な、何か・・・・・僕、可哀想に思ってきたよ」


一誠 「俺もそう思う、存在しているのに忘れられているなんて可哀想過ぎる」


涙ぐましいくなる俺と和樹。すると、何か思い出したのか両手でパンっと叩くと


龍牙 「そうそう、言い忘れていました。ファフニールって―――」


『ぅぅ・・・・・。良い奴等だなぁ』


龍牙 「既に覚醒していて僕達の話を聞いていますよ」


『それを早く言え!』


ファフニールの事を言い忘れた龍牙にツッコミを入れる。そして、指輪から声が聞こえた。この声の主がファ

フニールか?


龍牙 「話を戻しますが、僕はキミの陣営に加わる為に此処に来たのです。どうか、僕もキミの陣営に加えてもらえませんか?」


『俺からも頼む』


二人?に頭を下げられ懇願するようにお願いされる俺だが


一誠 「良いぞ」


『早ッ!?』


即、了承した。えっ?早すぎる?だって、来る者は拒まずって言うしコイツはドラゴンの力を宿しているん

だ。引き入れないと勿体ないし・・・・・な?


龍牙 「何か、すんなりと受け入れましたね?まあ、嬉しいですけど」


和樹 「考えあっての事だと思うよ?これからよろしくね。神城、ファフニール」


『改めて言おう、ファフニールだ。名前を覚えてくれると嬉しいぞ』


大丈夫だ。ファフニール、ずっと一緒に居れば皆、覚えてくれるぞ


一誠 「それじゃあ、そろそろ帰るか。神城、家の方は?」


龍牙 「ホテルから来ましたので直ぐに支度できます。それと、僕の事は『龍牙』と呼んでも構いません」


和樹 「じゃあ、僕の事も『和樹』って呼んでよ。これから仲間になるんだからさ」


龍牙の兄貴はどうやら用意周到の様だな。俺が受け入れば直ぐに行動を移せる様にホテルに泊めておくなんてな・・・・・ん?


ブーッ・・・ブーッ・・・ブーッ


ポケットに入れてあった携帯が震えだした。誰かが俺に連絡を入れて来たんだろうけど・・・・・誰だ?


一誠 「兵藤です・・・・・っ!お前か、それで何の用だ・・・・・何だと?・・・・・それで、場所

は?・・・・・・解った」


龍牙 「誰からでした?」


一誠 「・・・・・ヴァーリからだ。何でも俺と話がしたいそうだ」


和樹 「何だって!?」


ヴァーリが連絡をした事に和樹は驚愕した。龍牙は首を傾げ解らない様だ。俺だって驚いたぞ。話がしたいな

んて一体何を考えているんだ?


一誠 「取り敢えず俺は待ち合わせの場所に向かう。和樹はこの事を皆に知らせて『心配するな』と伝えてくれ、それに龍牙の事もよろしく」


和樹 「分かった」


龍牙 「良く事態が呑みこめませんが、気を付けてください」


俺はヴァーリが待ち合わせした場所に向かう。和樹は龍牙と一緒にホテルに向かってから家に帰るそうだ。

一体、ヴァーリは本当に俺と話をしたいのか?そうは思えないけど・・・・・



――――――――――――――――――――――



駒王学園と目の鼻の先にある噴水がある公園に足を踏み入れる。空は朱に染まり当りの風景を少しずつ暗くし

ていく最中、噴水の前に佇む一人の青年がいた。その人物は


一誠 「来たぞ、ヴァーリ」


ヴァーリ 「よく来たな。兵藤一誠」


俺を此処に呼び出した「白い龍」アルビオンの魂を宿している現白龍皇のヴァーリ・ルシファー本人だった


一誠 「こんなに早く連絡してくるとは思いもしなかった・・・・・で?話って何だ?」


ヴァーリ 「回りくどい事はあまり好きではないから単刀直入で言う。禍の団に入らないか?」


一誠 「・・・・・何だと?」


まさか、勧誘してくるとは思わなかった。俺達って敵同士だよな?


一誠 「それは禍の団の奴等が俺を勧誘してくるように言ってきたのか?」


ヴァーリ 「俺の独断だ。先に勧誘しないとあいつ等も勧誘するだろうからな」


あいつら?ヴァーリの他に俺を勧誘してくる奴等が居るのかよ


ヴァーリ 「俺はお前の強さに興味を持った。人間でありながら多種多彩な強さを持つお前を・・・・・」


一誠 「もし、断ったら?」


ヴァーリ 「何、簡単な事だ」


そう言うとあいつは瞬時で禁手状態になって白い全身鎧を纏い


ヴァーリ 「強制的に連れて行くだけだ」


臨戦態勢の構えをした。どうあっても、俺を連れて行くつもりだな・・・・・。そしてヴァーリは、光の速度

で俺に向かってきた!

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