第二十二話
龍音達ゾディアーテは安土城の天守閣に到達した。
「ここか……………。虎」
「了解」
目の前の綺麗な襖を虎が蹴破り中に入る、が
「ボーバン!!覚………………悟?」
「どうしたの?」
「誰もいねぇ……………」
「なんだと!?」
ボーバンが天守閣にいなかったのだ。すると、
ゴゴゴゴゴゴ……………!!
「やられた………………」
「まさか!?」
「あぁ、奴が蘇る…………」
『『『!?』』』
龍音の一言で場の空気が一気に戦闘モードに変わった。
「地下から高エネルギー反応!!魔王のだ!!」
「総員、城から脱出。後に城を囲むように空に虎、ゼスト、ユーノ、アルフ、アギト。地上にメガーヌ、クイント、ティーダ、ザフィーラ、俺が付く。良いな?」
『『『了解!!』』』
龍音は素早く指示を出し、城を離れた。その直後、
「ハッハッハッハッハッハ…………………」
城の地下から重低音が辺りに響き渡る。そう思ったのも束の間、城が赤黒い光の柱に呑み込まれ、跡形もなく、消え去った。その跡の大穴から人のようなものが浮き上がってくる。
「総員、警戒しろ!!これからラストバトルだからな!!」
『『『了解!!』』』
人影が全て見える位置に来た辺りで動きを止めた。
「ひれ伏せ。我は第六天魔王、織田信長ぞ!!我に背かんとする者は全て殺す。死にたくなければ、我にしたがえ!!フハハハハハ!!」
その人影は第六天魔王、織田信長である。全身から禍々しいオーラ、魔力を放ち、並大抵の人は動けなくなるほどの殺気を滲ませている。
「お前だな?魔王は」
「貴様は…………」
「石田龍音。石田三成の子孫だ」
「石田…………?あぁ、あの猿の屑の子孫か。で、貴様は我に何のようだ」
二人は少し怒りを混ぜて会話をしているように見えるが、かなりの殺気を放ちながら、いかにも“すぐに殺す”と言うオーラをぶつけている。
「………………殺す!!」
先に動いたのは龍音だ。5メートルもの間合いを一瞬で詰め、抜刀した、が
「甘い!!」
右手の剣で龍音の刀を受け止め、左のショットガンを額に向ける。
「消え失せ「まだだ!!」!?」
ティーダが背後から信長を打つ。
「ちぃ………ふんぬぅぁぁぁ!!」
信長は龍音から離れ、ティーダの弾を切り裂く。だがさらに、
「そこだ!!」
ユーノのバインド
「バーチカルアーク!!」
虎の剣撃
「うぉぉぉぉ!!」
ザフィーラの拳舞
「ハァァァァ!!」
アルフの乱撃
「おりゃぁぁぁ!!」
クイントの蹴り
「せぃやぁぁぁ!!」
メガーヌの鞭の連撃
「ぬぅぅぁぁぁ!!」
ゼストの砲撃
「燃え散れぇぇぇ!!」
アギトの爆破がそれぞれ炸裂した。龍音達はやったと思ったのか気を抜いてしまった。それが彼らを敗北に近づけてしまった。
「天下不滅の焦土とかせ!!」
辺りを赤い魔力が覆い、龍音達を呑み込んだ。
魔力が晴れると、辺りに木々や草、川や湖が消えていて、海は3分の1くらいは減っている。辺りはまさに焦土。そこに立つのは事の元凶、織田信長だ。その周りにはゾディアーテメンバーが倒れている。
「フハハハハハ!!我に逆らうからこうなるのだ!!」
高らかに笑う織田信長。たが、
「……………………だ」
「ん?」
「まだだ!!」
「ぬぅ!?」
龍音が起き上がったのだ。
「ハァァァァ!!」
「無駄なことを!!」
龍音と信長の剣がぶつかり合う。だが、
「しまった!?」
刀が飛ばされた。それを好機と思った信長は龍音にショットガンを向けた。
「消えろ」
龍音が死を覚悟したその時、
「ディバイーーーーン、バスターァァァァ!!」
「ジェットザンバー!!」
「ディアボリック・エミッション!!」
桃色の砲撃が信長を貫き、金色の斬撃が信長を切り裂き、白色の光が信長を包み込んだ。