第二十四話
ガキィィン!!
「!?」
龍音は理解出来ていなかった。なぜこんなにも魔力の減りが早いのか。そして、
なぜ、ジャックと遊星がここにいるのか。
「そうだったのか………助かった、ありがとう。二人は信長のほうに加勢してきてくれ。ユーノ、魔力の回復は出来るか?」
「あれを使えばね」
頼んだ、と龍音が言うと、ユーノは集中し始めた。
「開け、白羊の門!!我に汝の力を!!加護を与えたまえ!!」
ユーノが光に包まれ晴れると、髪と服が白くなり、マントにフードがつき、マントとフード、手袋、靴の淵にモフモフとした毛がついていた。
「みんな、十分稼いで!!」
『『了解!!』』
ユーノの声で皆の攻撃が更に激しくなった。
「龍音の魔力基礎を解析。60%、70%、80%、90%、100%。解析完了。大気中の魔力素を吸収。70%、80%、90%、95%、100%。完了。続けて、龍音の魔力基礎に変換70%、75%、80%……………」
ユーノが呟いていると、周りにディスプレイがいくつも浮かび上がる。そこにはなにやら数字がびっしり並んでいて、高速で動いている。
「これより、注入に入ります。ふぅ…………ねぇ、何で龍亞のお陰で魔力が回復したのにまた無くなったの?」
ユーノの問いに龍音は顔をしかめて答えた。
「多分、やつの攻撃に当たると魔力が奪われるのだと思う。出来るだけ当たらないでいけるかが問題だな」
「そうなんだ…………おっ、注入完了。いけるよ、龍音」
「あぁ。遊星、ジャック!!やるぞ!!」
遊星とジャックが龍音のところにやって来た。
「王者と悪魔、今ここに交わる。荒ぶる魂よ、天地創造の叫びをあげよ!!」
ジャックが炎を惑い、飛び上がる。
「龍騎進化!!燃え上がれ、スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン!!」
上空から巨大な炎弾が降ってきたかと思うと、中から真紅のドラゴンが姿を現した。
「続けて、集いし夢の結晶が新たな進化の扉を開く!!光さす道となれ!!龍騎進化!!」
遊星が真っ直ぐ光速で飛んで行き、姿を消した。
「生来せよ!!シューティング・スター・ドラゴン!!」
龍音の後ろから紫の光がさし、白銀のドラゴンが現れた。
「信長、これで貴様との戦いを終わらせる!!」
「戯けが!!我が死なぬことを忘れたか!!」
「だが、無限ではない」
「!?」
「だから…………」
龍音は一呼吸置いていい放った。
「限界までぶち殺す!!」