さくら様、何時も感想ありがとうございます!
僕の作品でも誰かに見て貰ってるんだなと感じることができます。本当にありがとうございます!
第14話 教頭 の 攻撃 ! ソーラーレイ を 放った ! ▼
『キーンコーンカーンコーン♪・・・・くぅおらぁ!席に着いとらんものは早く座れぇぇ!赤点にされたいかぁぁ!キーンコーンカーンコーン♪』
「え・・・・?何今の・・・・?」
校長室を出た直後、1時間目が始まるチャイムと共に、この学校の名物、『教頭先生の赤点にしちゃうぞ★チャイム』がスピーカーからショックウェーブの勢いの如く響き渡る。何故ショックウェーブか?だって窓が割れかけたり鼓膜やられる奴居るから。
「教頭の脅迫チャイムだ。実際に赤点にされた奴居るから。さて!とっとと教室に行くか。ほら、荷物寄越して」
「大丈夫?」
「ナメるなよ。俺はこう見えて裏山の熊とよく組み手をしたんだ。筋力、体力、忍耐力、吸引力にも自信がある。特に吸引力はダイ〇ンに勝る」
「ふぅーん」
「・・・・ツッコミ知らない?」
「知らない」
くそ!やっちまった!キリヤが俺のボケを分かる筈無いのにうっかりボケちまった。これじゃあ本当に俺の吸引力が凄いみたいになっちまう。
「前言撤回。吸引力はありません。でも筋力、体力とかは自信あり」
ヒョイッと教科書の山を持ち上げ教室に向かおうとするとーー
「あ、待って剣介。お願いがあるの」
「おう!なんじゃい!」
「学校の案内して」
「断る」
即・答・拒・否!
「何で?」
「今は授業中だぞ?しかもあの人工太陽が来たら赤点だ」
「人工太陽?ま、兎に角案内してよ。さっきみたいに人が沢山居たら見にくいし。ね?お願い!」
「・・・・わぁったよ。案内する」
「やったぁ!」
「でも!俺の指示通りに動けよ」
俺は教科書の山を降ろし、内ポケットに常備しているある物を取り出す。
「これは・・・・」
「それを無くすなよ」
◇
「わぁ。凄い、これが中庭?広くて木がいっぱいあって、風が優しい」
「俺はたまに此処で昼飯を食べるんだ。冬場はキツいけどな」
此処は河口北東高が誇る中庭。通称『天使の溜まり場』。なんだか天使が悪そうな名前だがとても綺麗で此処に天使が集まりそう、ということから名付けられた。俺は天使を見たことは無いけど。
「・・・・なんだか落ち着く・・・・」
「そうだな・・・・。!キリヤ、あれを装備して!」
「も、もしかして人工太陽!?」
俺は焦り、キリヤはちょっとパニック。キリヤはあれを装備し、我が身をもて余す。
「来るぞ!隠れろ!」
俺とキリヤは近くの大きな木に身を潜め、息を殺す。
「・・・・」
「・・・・来た!うっ!眩しい!」
「あ、あれが・・・・人工太陽!?」
中庭の俺達の方から向かい側の廊下。とんでもなく眩しく光る何かが歩いていた。
「教頭・・・・。彼奴の頭で反射した光は最早武器だ。ソーラーレイだ」
「あの人が教頭。確かにこのサングラスって言うのが無かったら何も見えないわね」
この学校の一番の名物、教頭の禿げた頭は兵器だ。
以前、赤点取って呼び出された生徒の親が教頭と面談した時、教頭が挨拶で頭を下げたんだ。そしたら丁度窓から入った直射日光が反射し、その親の両目は2度と開けなくなったと言う伝説もある程だ。
因みに子供の方はサングラスを瞬時に掛けたお陰で助かったらしい。
「良いか?此処の人間は皆あれが近くに来たときや天気の日にはサングラスを掛けて凌ぐからキリヤもそうするように」
「分かった」
「んじゃ、教頭も行ったようだし見学再開だ」
「おー!」
〔ようこそ河口北東高へ。貴女達とは何時かお話ししたいな・・・・〕
「え?」
「ん?キリヤどうした?」
「今、声が・・・・」
「声?」
「・・・・何でも無い。行きましょ」
「お、おう」
その後、俺達は無事見学を終え、教室に着くと何故か男子達にリンチ喰らってボコられた。
皆眼が血走っていて「何でお前に!何でお前に!」って叫びながら涙流してた。俺はお前達に悪い事なんてしてないのに・・・・。