小説『ONE PIECE 麦わら一味』
作者:ちわわ♪()

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 すると突然、光が差し込んできた。

 ドアが開いたのだった。

 だれか来た……ナミ?でも見つかってはいけない。そう思って声を抑えた。
 
 しかし、嗚咽が止まらなかった。涙は止まったが。

 ヌゥッとソファの後ろに顔が来た。真っ暗だったため、顔なんかわからなかった。

 もしや……!?

「おば……け?」

 そうつぶやくと、黒いものはため息をついた。そして部屋の電気をつけた。

「ゾロさん!どうしてここがわかったんですか!しかも……しかもここは女部屋ですよ?」

 急いで猫姿に戻ると、棚の上に上って毛を逆立て、フゥーッ!とうなった。

「バカ。そんだけ大声で泣いてりゃァわかるだろ。丸聞こえだ。耳障りなんだよ。」

「なっ……!ひどいですっ!もっと素直になれないんですか?なぐさめに来たとか。」

「慰めに来るか。お前のために。」

「じゃあなんでここに来たんですか。」

「なんとなくだ。」

 ゾロがぶっきらぼうに答えた。

「急に走って行きやがるから。迷子にでもなるんじゃねェかと思って。」

 ルリはまともに受け止めた。

「そうですか。ありがとうございます。」

「……仲間になりたくなかったんだろ。」

 ゾロがボソッといった。

 ルリはズキンと胸が痛くなった。

「……」

 答えなかった。ウソはあまり付きたくない。

「……あの、すいません。わたしはもう眠りたいので……」

 ルリは耐え切れなくなり、目を合わせないようにしていった。

 ゾロはしばらくルリを見つめたあと、黙って部屋を出て行った。 

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