船内が沈みかえっている中、嵐が静まり、満月が沈み、太陽が昇り始めた時のことだった。
ルリは静かに元の姿に戻った。
光も音も出るわけではないから、一緒の部屋にいたサンジとゾロは寝息を立てていた。
ルリも、少し表情が柔らかくなったような気がする。
ルリがムクッと起き上がった。ルリに掛けられていた毛布が滑り落ちる。
「あ……怪我してる……」
ルリは自分の胴体にまかれた白い包帯を見た。ジンジンとした痛みがある。
そしてキョロキョロと周りを見回した。ここはサニー号。そして周りで寝ているのはサンジとゾロ。
ゾロはわき腹を怪我していた。ルリは私がやってしまったかもしれないという恐怖心からその傷を見ることができなかった。
「……なんで私はここにきているの?」
ルリはハッとして天井を見た。
「やっぱり私は暴れまわったんだ。」
ルリは部屋を出る。
「ここも……ラウンジも……壊しちゃった。」
思わずルリは耳をたらした。
「今日謝って、本当のことを言って、みんなとさよならをしよう。」
ルリはさっき寝ていた場所に戻った。