メリー号の羊の頭の上に丸まって一息ついていた。
「ルリ。」
ルフィが急にルリを持ち上げて下へおろした。
「ここはオレの場所だ!」
「ふわ……?」
あたたかい日差しのせいで少し頭の回転が鈍くなっていた。
「あ、どうもすいません。」
あくびをしながら2mほど離れた。
「グゴオー、グゴオー……」
とてつもなく大きないびきが聞こえてきた。
柵に寄りかかって寝ているのはゾロだった。
ちょこちょことゾロの横に行くと、ちょこんと座り、毛づくろいをした。
そして、横からゾロの寝顔をじーっと観察した。相変わらずいびきをかいて眠っている。
そっとゾロの膝の上に乗っかった。あたたかい。そしてゆっくりと丸くなる。
「ルーリー……わたしの膝の上で寝て。」
ナミの声だ。そのままフワッと体が軽くなる。
「うーん?」
ナミがルリの頭をわしゃわしゃと撫でた。
「柔らかーい。」
「ナミさぁん?僕も撫でてー。」
サンジが猫なで声でナミに近づいた。
「わたしはルリなの。あんたは撫でない。」
プイッとサンジに背を向けた。
「ああんっ!もう!寝れないじゃないですか。」
ナミの膝の上で体を伸ばした。
「うう。ナミちゃん。」
「もうちょっと触らせてよ〜。」
逃げようとするルリをガシッと捕まえ、ぐしゃぐしゃになるまで撫でまくった。
フゥとため息をつくと、膝の上に顎を置いた。ナミに逆らう勇気はとうていない。
「はい。ありがとう。」
ナミはルリを地面の上に置いた。
ルリは置かれた後に、ビューッと女部屋へ逃げた。
また必死に体中のぐちゃぐちゃになった毛を舐めた。
「猫でもろくなことない。」
ナミには気を付けようと思った。