「ウソップさあん!」
ルリはウソップの背中に飛びついた。
「いてっ!爪をたてるなー!」
ルリはあわてて地面に飛び降りる。
「ちょっと聞いてくださいよぉ。猫姿になっても、人間姿になっても、散々な目に合うんです。」
「だったら妖怪姿になればいいじゃねェかよ。」
「んまっ……!」
ルリはふつふつと怒りが込み上げてくる。
「ふざけないでくださいよッ!嫌味ですか?嫌味なんですか?」
「ご、ゴメン……落ち着け。」
フーッ、フーッとしばらく荒い息が収まらない。
「私は妖怪姿が……満月が怖いんです。自分の記憶なしに暴れまわるのが。」
ショボンとなったルリをウソップが見て何かをひらめいた。
「!そうか!」
「?」
ウソップの目がキラキラ輝いている。
「そうだそうだ。ひらめいた〜♪」
そして何かの実験を始めた。そして何かを作り始める。
「ルリ。少し待っとけ。」
「……は・い?」
ルリは部屋から押し出されて、ドアの前に座り込んで首をかしげていた。