「うーん。戦ってるところないな〜。」
人間姿でブラブラしながら、ほかの4人が眠っている部屋に来た。
「ふー。お宝は見当たらないわね。」
「あ、ナミちゃん。」
ナミは部屋をあさっているところだった。
「あら、ルリ。どこ行ってたのよ。探してたんだからね。」
ルリは、内心探してないでしょッ!と突っ込んでいたところだ。
「ところで、ゾロが見当たらないんだけど。」
「ゾロさんならあっちで今戦っています。案内しましょうか?」
「いや、大した用はないんだけど。なんだか大きな事がありそうな予感があるのよね。」
におい?ルリは鼻をくかくかとひくつかせた。もちろんなんのにおいもしない。
「よし。」
ナミは人間姿であるルリに飛び乗った。突然のことだったので、危うく倒れそうになった。
「さぁ!連れて行くのよォ!」
「じ、自分で歩いてくださいよぉ〜(泣)」
ナミのニコニコしながらもどこか意地悪な感じがあふれている。ぞくぞくと背中の毛が逆立った。
あわてて妖怪姿に姿を変える。猫姿になっていれば間違いなくつぶされるからだ。
「あれ、ゾロさんたちがいない。」
その代わりに、倒れた100人の賞金稼ぎがいる。
「すごい。本当に一人でやっちゃったよ。」
ほわーと口がぽっかり空いた。
ヒュッと屋根の上にふわりといっぱつで飛び乗った。そしてあたりを見回した。
「参ったな。高いところにのれば見つけられると思ったのに。広すぎてわかんないや。」
「もう。急に飛んだりしないでよ!落ちるかと思ったじゃない!」
ナミが目を三角にしてルリに怒鳴りつけた。思わず首をすくめる。
「わ、忘れてました。」
「まったく。」
「おお。お前ら。」
横からゾロの声が聞こえた。真横で酒を飲んでいたのだった。
「お、お疲れ様でーす。」
「なんか下でやってるわよ。」
そういいながらナミはルリから降りた。ルリも、ナミも、ゾロも下を覗き込んだ。
頭がチリチリになったサングラスの怪しい男、レモンのような女がさきほどのメンバーと何かをやりあっているところだった。
「あ。ルフィ置きっぱなしにしちまったぜ。拾ってくる。」
「こ、このタイミングでいくなァ!」
そんなナミの言葉もゾロの耳には届かず、ひょいと飛び降りた。
「あら。あの人って王女だったのね。え、なになに?莫大な恩賞?へェ〜。」
そういうと、ナミまでがひょいと降りた。
「私はどうすればいいのかな。」
一人屋根の上にポツンと置かれた。何かナミは契約している。
「どうせろくなことしてないよ。ナミちゃんのことだもん。」
そういうと、どっかりとその場に座った。