小説『ONE PIECE 麦わら一味』
作者:ちわわ♪()

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 しかし、その黒い猫に近づくものがいた。緑髪の3本刀の剣士―ロロノア・ゾロだった。

「なんだこの猫……おい。生きてるか?」

 乱暴にゆすった。返事はない。

 猫の首根っこをつかみ、胸に耳をあてがった。

 トクッ、トクッ、トクッ……小さな心臓の音が聞こえた。

「とりあえず拾っとくか。」

 腹巻の中に入れた。

「あっ、おぉいっ!ゾォロォー!どこ行ってたんだよ、勝手に行くなよ。方向音痴のくせに。」

 ウソップだ。

「おお。クソマリモ。生きてたのか。」

「どういう意味だよ。」

 下手したら取っ組み合いになりそうだ。ナミがゾロの背後に回った。

 ガンッ!

 鈍い音がする。

「グヘェッ!なにしやがるっ!」

「勝手にノコノコ歩くなっ!」

「にしてもすごい荒れた村だなぁ……海賊に襲われたのか?」

 ルフィが腕を組みながら言った。

「そうかもしれねぇな。荒い海賊だぜ。」

 ウソップとルフィは勝手にうなずきあっている。

「あれ、ゾロ。なにその汚い猫。」

 ナミが腹巻の中の猫を指差した。

「ああ、コイツか。……拾った。」

 グッタリとする猫をみなマジマジと見つめた。

「この猫は腹をすかしている……みろ。この骨。だいぶ食ってない。今すぐ船に持ってくぞ。」

 サンジは猫をゾロからひったくって船へ急いだ。

-5-
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