「仲間って……あの仲間ですか?」
ルリを除いたみなが、はぁ?という顔をする。なに言ってんだ?
「少し仲間は……考えさせていただけませんでしょうか。」
ルリはこんなことを言われるのは初めてだったから、迷った。
「そんなこと言うなよ。俺たちはお前が妖怪だろうがなんだろうが、構わないんだ。」
ハッとルリは我に返った。
きっとみんなと同じように満月の夜になった瞬間―突き放すはずだ。そんなことをされるぐらいなら仲間なんかにはなりたくない。みんなには事情は話していない。
「ごめんなさい。」
ルリは黙って走り去っていこうとした。
「フギャアッ!?」
ルフィの伸びる手にしっぽをつかまれた。
「手……手が伸びたぁあああッ!」
「ああ、俺はゴムゴムの実を食べた。」
ビヨーンビヨーンと自分の頬を引っ張った。
ルリは顎が外れたかと思った。悪魔の実なんか本当にあったんだ。
「仲間になれよ。」
ニッと笑った。ルフィははなっからルリを仲間にしようとしていた。
「うう……」
ルリは一か八かで仲間になることを決意した。
……満月の夜の仲間の様子を見計らって。