「Take it easy,girl、まぁとりあえず落ち着こうふふふ」
いかん、落ち着くのは俺だ。
おおっと下半身のM82が暴発しちまう! え、お前のは9mmだって?ふざけんなよこの野郎。
案の定、お嬢さんは怒り心頭で頭だけ出してる俺にお湯を掛けてくる。
あっはっは、かっわええなぁ。
しかしこれヤバイな、こういうシチュエーションはエロゲでよくあったからな。
うん最高だ、これは最高に興奮せざるを得ないイベントだ。
「ふざけるな!!!この時間は女湯で……」
「いやいや今は男湯だってばよ!!!!!!」
女湯だなんてそんなバカな。
だってテオが今は男湯だって言ってたぞ。
分かった、この子おっちょこちょいなんだな!きゃわわきゃわわ!!!
と、その時。
不意に、俺たち以外の気配を感じた。きっと他のお客さんの気配。
これで俺の無実が証明できるな、きっと男に違いない。
俺は怒れるお嬢様にむけて自信満々の笑みを浮かべ、
「ほぅら見たまえお嬢さん、あのお客さん達だって立派な拳銃を装備した男……」
の、はずだったのに。
「いやぁ、広いお風呂なんて久しぶりです!しかもほとんど貸切なんて!」
「天界にはお風呂ないんですか?」
「こらベアト、天使様に失礼だぞ……それにしてもあんな変態が天使の遣いだとは」
団 体 様 御 到 着 俺 死 亡 確 定
いやいやいやいやいやいやこれはおかしい、これこそ罠に違いない。
そうだ、テオだ!テオが悪い!テオがきっと俺の溢れ出る紳士の匂いに嫉妬してこんなことをしたに違いないッ!!!!!!
まずいぞぉクリームヒルデとミカはヤバい。
ある意味シェパードよりもヤバイ、いやシェパードもヤバいけども。
「おい貴様」
「ひぃ!!!」
お嬢様の冷ややかな視線が突きささる。
「どう落とし前つけてくれるんじゃ、あん?」
やべぇよ……やべぇよ……
マジ殺される。天使の遣いなのにエロいことして殺される。
「さ、入りま……」
と、その時ミカと目が合った。
目と目が合う〜とかそんなことしてる場合じゃない。
「ち、違うんだッ!!!!!!これは……」
これは死んだ。
「天使様、いかがなされました……き、貴様!!?どうして……ひ、姫様ァ!!!!!!」
え、姫様?
クリームちゃん今姫様って言った?
「え、マジ?マジでお姫様?」
あ、これ死刑?これ死刑なの?
「死刑じゃ!!!!!!」
「ぐっほぉおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!」
刹那、お姫様とは思えないくらいのメガトンパンチが俺の脇腹を深く抉って愉快なオブジェを作り上げた。