「ちょっと郁葉!寝るなんて酷いです!」
不意に、ミカに揺さぶられる。
どうやら寝てしまっていたようだ、いかんいかん、暖かいとどうも眠くなる……あれ、なんの夢見てたんだっけ?
「あぁ、悪い悪い……って、マァアアアアヴェラスだなおい!!!」
思わずミカの素晴らしい服装を見て叫んでしまう。
ミカはそれを聞いて誇らしげな顔で無い胸を張って見せる……う〜ん、これもまた違う意味でマーヴェラス。
貧乳ロリは神であった。
「ふふん、私だから着こなせるのです!」
そう言うミカの新しい服装は、ややゴスロリに近い紺色を基調にしたブレザーのようなもの。
ブレザーというにはちょっとドレスが混じっていて、そのドレスもごちゃごちゃしたものではなく絶妙にシンプルと可憐さの合間を取っている。
こりゃ世界中の同志達が黙っちゃいませんな。
と、ミカの後ろに居た老人が喜んだように笑った。
「ほっほっほ、そんなに喜んでもらえるとは、わしも鼻が高いよ」
そりゃそうでしょう、世の中の幼女をここまで彩れたら鼻が高いのなんの。
「マエストロ、やっぱり貴方の作品はどれも素晴らしいです!これにします!」
随分とお気に召したみたいだ……うん、俺もそれでいいと思うよ。
おじいさんに礼を言ってお会計を済ませると、俺達は店を後にした。
どうやらおじいさんは気をまわして服を半額にしてくれたらしい……やべぇ、なんか良い人すぎて泣けてきた。