「しかし、他の世界ではそう上手くはいきません。国と国が滅ぼしあい、また人間と魔物が殺しあう無法地帯だったりもします」
まぁ、この世界でも一部はそんな感じだから何も驚かないがな。
「……それで?」
「私達、神の僕の役割はこの争いを収めることにあります。つまり平和の使者です」
それを聞いて、俺は一つ質問する。
「その平和ってのを実現するにはもちろん誰かとやりあうんだよな?」
「はい。平和は武力で勝ち取ります」
いいのか天使がそれで……どっかのソレスタルな方々と同じじゃないか?
だが、なおさら理解できない。
さっきのパンチを見れば分かるが、なんでそんなに強い天使が俺みたいなロリコンに頼むんだ?
「天使達でどうにかすればいいんじゃね?大体強ぇだろ」
その質問にミカは顔を曇らせた。
「天使は個体数が少ない上に、いくつかの世界において共通で1人しか存在しないのです。それに天界と違って力もほとんど使えないんです」
「おいおい、その言い方じゃあれか?一人の人間はある世界ごとにドッペルゲンガーみたいに存在するのか?」
「ええ……ちなみに他の貴方はよくトラブルに遭ってるみたいですね」
きっと俺はどこでもロリコンなんだろうなぁ。