「よし、準備できた」
俺はいつの間にか携帯ゲーム機で遊んでいるミカに声をかける……天使ってみんなこうなのだろうか。
「ちょっと待って下さい、もう少しで……あ、死んだぁぁあああああああ」
がっくりとうなだれるミカの頭をなでてあげる。
おや、嫌がらないぞ、じゃあ今度は胸をなでうわなにをするやめ(ry
しばらくするとミカが復活したので、改めて準備ができた事を伝えた。
「じゃあ今貴方を転送しますね。あ、それと向こうで銃器や弾薬の補充をしたい場合は最寄りの教会まで行って武器庫を頭で想像して下さいね」
「なんで教会なんだ?」
「天界に一番近い性質を持つのが教会だからです……ほら、転送しますよ」
そう言うと彼女は何か聞きとれない言葉を詠唱して魔法陣を出現させる。
魔法ってすげぇ。
「ささ、とっととこの上に乗って下さい」
どうやらこれが転送装置みたいだな……うむ、では乗らせてもらおう。
俺は魔法陣の上に立つ……あ、そういえば。
「なぁ、俺は何処に飛ばされるんだ?」
その問いにミカはあー、と一瞬考えて、
「確かどっかの村です、じゃあ行ってらっしゃい」
「え、アバウトすぎ……」
刹那、ゴオォォオオオオオオオオオ!!!!!!
凄まじい音を立てて魔法陣が輝きだした。
そして、ヴォオオオオン。
ミカのにたりとした笑顔を最後に、俺の視界はまっ白な天界から真っ暗闇を捉えたのだった。