小説『神のミスでONE PIECEに転生させられた男』
作者:八咫()

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『犬はよく吼える』





ローグタウンに着いたアスラはルフィたちを探すが、どうやら早かったようで新

聞で海上レストランバラティエでクリークとひと悶着あったことが分かった。

「少し待つか……まぁたまには休息も必要だよな」

街をぶらぶらと歩いていると、

「止まれ魔槍」

海軍に囲まれた。

「……ずっと監視してたのに来ないからいつ来るのかと思ったぜ白猟」

振り向くとそこには葉巻を複数本口にくわえているスモーカーがいた。

「お前を拘束する。大人しくしてもらおうか」

「……おいおい、スモーカーマジで言ってんの? 正直お前と俺とじゃ格が違う

んだが」

「……この街で何をするつもりだ」

「何も、ただ滞在しているだけさ、そっちが何かしなければこの街は安全だろう

な」

そう言ってアスラは再び歩き出す。

「もし、この街で何かしてみろ、ただじゃおかねぇ」

「安心しろ。この槍にかけてお前たちが何かしない限り俺は何もしないさ」

海兵たちが開けた道を通ってアスラは雑踏の中に消える。




数日後




ようやくルフィたちが来たようで海兵たちが少しあわただしい。

「来たか……」

外食をしていたアスラは料金を支払い広場へと向かう。

丁度ルフィが処刑台の上に立っている所だった。

「こうやって見ると馬鹿なことをしているんだな」

街の者に降りろと注意されているルフィを見ていると原作通りバギー一味に捕ま

った。

「しかしアルビダ変わりすぎだよなーてか実を食ってなんであんな変わるんだろ

うな……余計な物を滑り落としたとか? イヤないか」

そのまましばらくいていると、

「アスラ!」

と呼ばれたので振り向くとオレンジ色の髪を持った女―ナミが嬉しそうな表情で

近づいてくる。

「おー元気そうだなナミ」

「うん、アスラも全然変わってないわね」

原作開始まで不老だった。とはいえないアスラ。

「そりゃ、俺だからな」

「フフッ、なにそれ、あっ、それより麦わら帽子をかぶったバカっぽい男見なか

った?」

「ん、あそこにいる奴だろ」

アスラは捕まっているルフィを指さす。

『なっ!?』

ナミの後方にいたゾロ、ウソップ、サンジ、そしてナミは絶句していた。

「あの馬鹿! なにしてんだ」

「急がなきゃ、嵐が来るわ」

「おい、ウソップ! ナミさんと一緒に先に準備しとけ!」

「お、おお分かった。ナミ急ぐぞ!」

「ええ! アスラはどうするの?」

「後で合流するよ、丁度お前たちの所に厄介になろうとしてたし」

「そう、じゃあ後でね!」

「おおおおお、おい、ナ、ナミ、あいつってもしかしなくても魔槍か!? な、なんでこんなところに」

「説明はあとよ! 急いで!」



ナミは動揺していても魚を放さずに引きずっているウソップと共に走って広場から出て行った。

その頃ゾロとサンジはバギー一味をなぎ倒しながら処刑台へと進むが、間に合い

そうもなくバギーの剣が振り下ろされる。

しかしルフィは笑った。

その表情を見たアスラは、

「天に愛されてるなー」

楽しそうに笑うのだった。

「ん? ち、ほんとしつこいな」

見聞色の覇気で周囲を探っていたアスラは突然港に入ってきた者を見て舌打ちを

した。

まずいと思ったアスラはルフィたちに近づく。

「麦わらのルフィだな」

「ん、だれだおめぇ」

「アスラだ。よろしく」

「おお、よろしく」

「おい、ルフィ! 呑気なことしてねぇで急げ!」

「おう! 悪い俺たち行かないと」

「後でお前たちの船に向かう。世話になりたくてな」

「おう! 待ってるぞ!」

「先にグランドラインに入ってくれ、どうやら海軍が大量に来るみたいだ」

「分かったー!」

ルフィはゾロとサンジの後を追い雑踏の中に消えた。

「さて、俺も行きますか」







「ここにいるわけじゃな」

「はっ! 間違いないかと」

「ふん、ここにいるモンはなにしとるんじゃ、海軍の恥じゃ」

「なんでも、こちらが手を出さなければ何もしないと言っていたようです」

「ふん、海賊の言うこ―」

「そういうなよ犬、あいつは悪くないぜ、むしろ被害を出さない最善の方法だっ

たしな」

「っ!! わざわざ自分から来るなんぞ大した自信じゃな」

「それはこっちにセリフだよ犬、こんなところまで来るとは驚いたよ」

「貴様のような悪がいる限りわし等は諦めたりせん」

「そういうのはバカって言うんだぜ? ああ、犬にそんなこと言っても無理か」

「とにかく貴様はここで消えてもらうぞ魔槍」

「そっちがその気ならここで誓った約束は破棄されるな、あーあ、スモーカーに

申し訳ないなー」

「ふん、犠牲はつきものじゃ」

「まぁそっちがその気ならいいぜかかってこいよ、大将赤犬」

「ふん!」

赤犬は右腕をマグマに変えアスラに襲い掛かる。

「剃」

襲い来るマグマに対してアスラは余裕に交わす。

「六式か、どこで覚えた」

「独学だよ、全部覚える価値がなかったから三つしか習得しなかったが」

「ふん、所詮は付け焼きか」

「三つを六式全部使える奴より極めればいいんだよ、そんなことも分からねぇの

か犬」

「さっきからうるさいのぉ、大噴火ァ!」

「紙絵」

ひらりとマグマの拳を避ける。

「剃」

そこから一気に赤犬に近づく。

槍で喉元を狙おうとするが、

「お〜させないよ〜」

横から腑抜けた声が聞こえた。

「月歩!」

攻撃をやめたアスラは空中へと逃げ出す。

「猿まで来たのか」

「天竜人がうるさくてねぇ〜お前さんを始末しろってうるさいんだよ〜」

「誰が助けろと言った黄猿!」

「けどね〜サカズキ、わっしが助けなかったら死んでいたよ〜?」

「わしは死にはせんわ!」

なぜかもめ始めた二人の大将をしり目に逃げようとするが、

「あらら、逃げよっての?」

「ああ、変な気配がすると思ったらお前か雉野郎」

「お前さん覇気を使わないのかい?」

「この戦いはあまり使う気がねぇな、トレーニングにならん」

「あらら、海軍のトップ勢力三人を前にそれとは恐れ入るね」

青雉は周囲を凍らせていく。雨が降っている為周囲はすぐに凍り始める。

「月歩」

空中に逃げたアスラは眼下にいる三人を見る。

「来いよ桃太郎の家来ども、結局は凶暴な鬼に勝てないってことを教えてやる」




海軍三大将VS魔槍

始まりと終わりの街で死闘が始まる。




<あとがき>

どうも八咫です12ページが無事に終わりました。少し短いですがご勘弁を、

今回は三大将が出てくるところで終わりました。口調がおかしいと思いますが、

それもご勘弁ください。



ヒュームヘルシング様、詩様、ゆや様コメントありがとうございます。

ゆや様につきましては誤字報告ありがとうございます。

詩様のコメントにつきましては、ハンコックは恩人と思っている部分が強い為今

の所恋に発展はしません。



おそらく原作でルフィに惚れたのはソニアを助け、恩人であるフィッシャー・タ

イガーと同じことをする大ばか者がいて、なおかつ人として見てくれたことが恋

につながったんだと思います。



ロビンについては初めて会うと同時に闇を多少晴らしてくれた兄貴のようなポジ

ションだと思っています。すこしおかしな部分がありますが、

よってロビンもそこまでのフラグにはなっておりません。やはりあの言葉だけで

は深く傷ついたロビンは癒すことは出来ないと思うので。



また、ヒュームヘルシング様意見ありがとうございます。実は+特典候補には上

がっていました。槍だけでは飽きられてしまうかな? と思って候補に挙げたの

ですが、いっそもと槍を使いまくろうと考え、EXTRA呂布の宝具を自分なりにアレ

ンジして追加しました。

ヒュームヘルシング様のように他の皆様も何かアイディアがあればコメントして

ください。別段Fate作品にこだわっているわけではありませんので、この作品の

これはどうだろうと言うものをコメントしてください。理由もつけていただける

とありがたいです。



ただし、それをよく検討したうえで追加させるかさせないかを決めます。また自

分が考えた物とは少し変わった物になる可能性もあります。

期限はないので気軽にコメントしてください。お待ちしております。


では次回『三大将VS魔槍』をお送りします。バトルはあまり期待しないでください。

失礼します。

-12-
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