小説『神のミスでONE PIECEに転生させられた男』
作者:八咫()

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『三大将VS魔槍』





三大将が魔槍と激突した。その報告を聞いたスモーカーは悪態をつかずにはいら

れなかった。

「なにをしているんだ。クソッタレ! 住民の避難を急がせろ!」

「そ、それが……すでに終わっていまして」

「なに?」

「なんでも赤い槍を持った男が『嵐の中申し訳ない、この付近から離れていただ

きたいのです。海軍の馬鹿どもが街を破壊してでも俺を倒したいみたいで』と言

っていたようで」

「ちっ、魔槍の奴に借りを作るし、麦わらには逃げられる」

スモーカーは怒りを壁にぶつけた。

「大佐! 三大将と魔槍の戦闘が影響して北ブロックの街はほぼ壊滅状態です」

「ちっ、街中で戦闘を行われちゃかなわねぇ、止めに行くぞ」

『はっ!』









「流星火山!」

「両棘矛」

「八尺瓊勾玉」

三大将がそれぞれの技を放つ。それに対してアスラは、

「紙絵・彷徨」

紙絵を使ってすべて避けきる。

「あらら、全部避けるとはとんでもねぇな」

「こりゃ、まずいね〜」

「いい加減死なんかぁ!」

「そんなセリフを聞いてはいなんて言えるかバカ犬」

気が付けば辺りは平地と化していた。

「いやーよかった。住民を避難させといて、お宅らも感謝しなよ? 罪もない人

たちを殺さずに済んだんだから」

「知ったこっちゃない、こっちは貴様を討ち取るのに命かけとるんじゃ」

「おーご自慢の正義論か?」

「そうじゃ正義はわしらにある。冥狗!」

「正義正義って、お前らの正義は聞き飽きたよ、紙絵」

赤犬の渾身と思われる攻撃もかわされ、

「左腕貰うぞ」

アスラは伸ばしている腕に槍を向ける。

「させないよ〜」

黄猿がビームを撃ち、

「アイスBALL」

青雉がアスラを冷凍しようとするが、

「紙絵・浮波」

二人の攻撃を避けたうえで空中を飛ぶ。

「閃槍・煌」

赤犬の左腕目掛けて投擲する。

以前より成長した投擲能力を使っての技である。

放たれた槍は真っ直ぐに赤犬の腕を貫いた。

「ぐあああ!」

自然系の能力者であろうともその槍を通すことは出来ない。

赤犬が多少慢心していたと言うのがダメージの原因でもある。

「さて、そろそろ終わりにしようか、スモーカーが怒ってやって来るだろうし」

「なめらたもんだね〜」

「ちっ」

赤犬同様すこし慢心したアスラは黄猿の高速移動からの蹴りを回避しそこね、吹

き飛ばされるが、特典の耐性が付いているため、ダメージは少なくすんだ。

「あー油断した。くそっ、これじゃだめだな。まだまだ修行がたりねぇ」

「もう十分じゃないの、そろそろ捕まってくんない? こっちは海軍の威信がか

かってんだよ」

「そんなもんドブに捨ててこい」

アスラは立ち上がり、地面に槍を指す。

「しかたねぇ、新しい力を試すか……軍神五兵」

「あらら、なんかやばそうじゃないの」

「しらんわ! とっとと討ち取るぞ」

「お〜サカズキ君は休んでなよ」

「よそ見は禁物だぜ?」

『っ!』

突然背後からアスラの声がしたため振り向くが、そこには誰もおらず、代わりに

赤犬が吹き飛ばされた。

「お〜わっしと同じくらいの速さかね〜」

「こりゃやばいんじゃないの」

「今更だろ?」

青雉の左から声が聞こえ、

「氷河時―」

攻撃しようとしたが、次の瞬間腹部に強烈な衝撃が走る。

「ぐっ」

バットをスイングするかのようにアスラが青雉を打った。吹き飛ばされた青雉は

意識を失った。

「嵐が酷くなるな……早く終わらせないとな」

「まだわっしがいるよ〜」

再び接近して蹴りかかろうとする黄猿に対し、

「紙槍」

紙絵の状態で攻撃を避け、そのまま槍を黄猿に向ける。

左胸から右に一閃。大量に出血という訳ではないが、血を流した。

「ぐっ、参ったね〜わっしらでも倒せないとは」

「俺を倒したいなら海軍全員でかかってきな」

そう言ってアスラは船を停泊した場所へ急ぐことにした。

「待て魔槍!」

そこへタイミングよくスモーカーが現れた。

「おっ、スモーカー丁度良かった。こいつらまだ生きてるからよろしくな」

「……お前からは何もしていないんだな?」

「ああ、俺からは何もしていない」

「ならいい」

スモーカーは部下に指示するため、離れて行った。

「さてと、俺も行きますかね」








この日海軍の大失態という形で終わった戦闘はもみ消され、アスラがローグタウ

ンをめちゃくちゃにしたと言う形で世界中に流れた。

しかし、白ひげをはじめアスラを知る人物たちは海軍が情報操作したのだろうと

理解していた。

またベルメールは海軍に不都合なことと考え、トップクラスの者が敗北したと推

測した。

ちなみに新聞にこのニュースが載った日コノミ諸島の人たちは大いに盛り上がっ

た。彼らにとって海軍よりもアスラのことを信じているからである。

それを証明するかのように数年前から諸島のいたるところに黒い生地に赤い槍を

書いた旗が挙げられていた。おかげでコノミ諸島で海賊が暴れることはなく、海

軍が干渉することが減った。




「あははは! やるねぇアスラ」

「笑い事ではないぞいベルメール、なんじゃこれは」

「まあいいじゃないあいつのことだしどうせ気にしてないわよ」

「しかしな……」

ゲンゾウは新聞に挟まっていた一枚の紙を見た。



魔槍のアスラ

懸賞金六億九千万ベリー

DEAD or ALIVE



「大丈夫だってゲンさん、あいつはそう簡単に死ぬたまじゃないわよ」

「まぁそうじゃな……」





ちなみに白ひげはアスラの懸賞金が上がってまたもや宴をした。



<あとがき>

どうも八咫です。今回も短くて申し訳ありません。三大将が出てもアスラはこん

な感じで戦うだろうなとイメージして書きました。


赤龍帝様、ゆや様、あかさたな様コメントありがとうございます。


ゆや様またもや誤字報告ありがとうございます。情けない限りです。

ちなみにゆや様がご指摘された部分ですが、淡泊に見せた方が急いでいる感じが

出るんじゃないかな? と思ったのですが、失敗してしまったようですね(笑


赤龍帝様のご質問にはお別れはしないとお答えしておきます。

前々から海軍とアスラには確執があるため……とだけ言っておきます。


あかさたな様のおっしゃることはわかりませんなー(どきどき


また前回のあとがきにも書いてありますが皆様の意見をお聞かせください。

自分一人だと固まってしまうこともあり得ますので多くの可能性を作るためにも

ご協力お願いします。

では次回『砂漠の王女』で、失礼します。

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