小説『神のミスでONE PIECEに転生させられた男』
作者:八咫()

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『火拳』





「メ―――シ―――屋〜〜〜!」

『おいっ!!』

「あはは、いっちまったな」

「笑ってる場合じゃねぇぞアスラ」

「キャハハ、私たちもご飯食べる?」

「栗ごはんはあるだろうか?」

「そういう問題か?」

ルフィが一人暴走してしまい慌てていたが、アスラたちは呑気だった。

「しょうがない、俺が探してこよう。お前たちはビビの護衛と砂漠を渡る支

度をしててくれ」

『分かった』

アスラはルフィが走って行った方向へ駆けた。

「いくら天眼が使えるからって面倒だな。というか早いなルフィ……」

少し急ごうと剃を使って移動した。

その頃ルフィはメシ屋に特攻し、スモーカーを吹き飛ばしていた。自身の兄

を巻き込んで。

「あっちゃー、遅かったか……」

寸前の所で追いついたアスラだったが、スモーカーを吹き飛ばすのは阻止で

きなかった。

「おーアスラ! お前も飯食うか?」

「ああ、まぁルフィなんだ。食事する暇はないと思うが……」

「ア、アスラってあの?」

「ま、魔槍だ! 魔槍が現れたぞ!」

「あー、やっぱこうなるわな」

「おいル「麦わらっ!!」ぶへ」

開いた穴からスモーカーが現れた。

「あー出てきたな」

「魔槍! てめぇなんでここに!」

「久しぶり、まぁ戦ってもいいけどやめとこうぜ、ここじゃ一般人を巻き込

んじまう。それに俺からは何もする気はないよ、ローグタウンと同じように

そっちから何もしなければな」

「チッ、相変わらずのようだな」

「そっちもな」

「ケムリン! なんでここに!」

「てめぇを捕まえる為だよ麦わら!」

スモーカーは瞬時に煙を発生させてルフィを拘束しようとするが、

「よっと!」

完璧とは言えないが剃を使って回避する。

「なに!」

「ルフィ、ここで暴れるな、客に迷惑だ」

「ん? そうだな、よし、逃げよう」

「勘定ぐらいしろよ。すいませんあいつが食った分払います」

「あ、ああ……」

「待て麦わら!」

店から出たルフィを追うためスモーカーも店から出た。

「いてて、なにしやがんだ」

「よお、大丈夫か?」

「ん? お前…………魔槍か?」

「まぁそうだが」

「オヤジが前にあんたの話をしてたぜ、息子にできなかった男だってな」

「ああ、そういえばそんなこともあったな」

「そういえば弟を知らねぇか? さっきまでそこにいたはずなんだが」

「弟?」

「ああ、ルフィってんだ」

「ああ、ルフィな、それならスモーカーに追われてるぞ」

「そうか、悪いな」

「俺も行こう、あいつとは同盟仲間だからな」

「へぇーあいつが……」

アスラとエースはそのまま店を出た。もちろんアスラはエースの分も支払っ

た。



その頃ルフィはスモーカーに対して未完成ではあるが武装色の覇気を使いダ

メージを与え、驚かせていた。

そこへアスラとエースが現れ、形成が不利と判断したスモーカーは追跡をや

めた。

「いやー皆さん。うちの弟がいつもお世話に」

『いやまったく』

ぶれることなく全員そろって言った。

その後ルフィとエースは談笑をしていたが、

「そういえば魔槍、あんたオヤジに傷を入れたんだってな」

「まぁ昔のことだ」

いつしか話はアスラへと流れて行った。

「アスラは強ぇぞエース、俺たちを鍛えてくれてんだ」

「……なるほど、道理で」

「おいおい、世界最強に傷をつけるって、どんだけとんでもねぇんだよ」

ウソップは恐ろしいものを見るかのようにアスラを見る。

「どうよ、軽く勝負しねぇか?」

「こっちは急いでるんだが……」

「少しぐらいならいいわよアスラさん」

「ビビ……はぁまあお前がいいならいいけど」

「うし、やろうぜ!」

二人は船からおり向きあう。が、

「火拳のエース! てめぇを討ち取ってエージェントに昇格させてもらうぜ

!!」

周囲にバロックワークスの者と思われる男たちが二百人近く表れた。

「めんどうだな……魔槍、勝負を変更しねぇか?」

「……構わないぞ」

「うし、んじゃ」

「どっちが多く倒すか――」

『勝負だ』

「火拳!!」

「砲突き・飛翔!」

『ぎゃああああ!!』

阿鼻叫喚、男たちは一瞬のうちに倒れていく。

「十字火!」

「裂葬!」

『ぎゃああああああああ!!』

「へっ!」

「ふっ!」

互いに不敵な笑みを浮かべる。

「決めるぜ! 大炎戒――」

エースは周囲に炎を展開する。

「終わりだ、軍神五兵――」

それに合わせるかのようにアスラは槍を回転させて炎を纏う。

纏ったまま飛び上がる。下ではエースが炎を出し続けている。

炎を纏ったアスラは槍を投擲した。

『焔槍・挽歌!!』

炎の槍は立っていた者たちを絶句させ、そのまま吹き飛ばした。

「あっつ、すこし焦げた」

「すげぇな、オヤジに傷をつけただけはあるぜ」

「あれは偶然だ。今なら勝てると思いたい」

「はは、もう少し楽しみたいが、そろそろ行くとするわ」

「そうか、ああ、そうだエース」

「ん?」

「お前がさっき話していた男はティーチだろ?」

「!?」

「能力はヤミヤミの実、効果は能力者を無効化すること」

「なにっ……」

「自然系のお前でも殴られる。気を付けろよ」

「ああ、ありがとうよ」

「あいつはずいぶん裏がある顔をしてたからな。仮に俺の前に現れたら倒し
ても構わないか?」

「……隊長である俺が決着をつけてぇが、数年とはいえあの船に乗っていた
んだ。あんたでも構わねぇ」

「ありがとうよ」

アスラとエースは握手を交わす。

「すっげぇー!!! 二人とも強ぇな!!」

メリー号の上ではルフィが大はしゃぎしていた。

「これからも弟を頼むよ」

「まぁできる範囲ではそうするつもりだ」

「ああ、ルフィ! 次に会うときは海賊の高みだ!」

「おう!」

そう言ってエースは一人用の船を使って去って行った。



ビビはカルーに手紙を渡し宮殿へと向かった。

その後ルフィとアスラたちはビビの案内によって砂漠を横断することになっ

た。

「うん、いいトレーニングが出来そうだ」

『勘弁してくれ……』



<あとがき>

どうも八咫です。

今回は調子に乗ってエースとコラボ技を使ってみました。

次回はトトさんの所から始める予定です。

グレゴルン様の疑問を解消できたようでよかったです。

狙撃手の件ですが、今思い浮かぶのがマーガレットぐらいで他に浮かんできません。

こいつがいる。とコメントしていただくとありがたいです。

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