小説『神のミスでONE PIECEに転生させられた男』
作者:八咫()

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『賭け』





「ほっほーう! 現れたな青海人」

一人となって行動していたリモーネの前に現れたのは玉のように丸い体の男だった。

「キャハハ! 何その体、どうやったらそうなるの?」

「ほっほーう! そうやって言っていられるのも今の内だぞ!」

周囲に浮かんでいる白い球体をリモーネへと蹴る。

「そのスピードじゃ当たらないわ」

月歩を使って飛び上がる。するとリモーネに向けられた白い球体から蛇が現れた。

「ほっほーう! それはびっくり雲、俺も何が入っているのか分からない。運がいい

な」

「キャハハ、なるほど、でもあんたを倒せばいいんでしょ?」

月歩で男へと近づく。男の真上へと上がり、一気に体重を重くする。

「ほう、体重を重くして踏みつぶすか」

「えっ!」

自身のすること読まれたリモーネは攻撃を中止した。

(アスラと同じ見聞色の覇気……厄介ね)

「来ないのか? ほっほーう! ならば俺から行くぞ!」

自身の周囲にあるびっくり雲をリモーネへと向ける。

「くっ!」

再び月歩を使って空へと逃げる。

「不思議な技を使うな、だが、逃がさない! びっくり玉蔓玉ドラゴン!」

玉を繋げて龍の形を作り上げ、リモーネに襲い掛かる。

男が糸で操り、周到な読みで追い詰める。

「しつこい!」

リモーネは焦り出す。背後の木にぶつかってしまい、龍との距離が極端に縮んでしま

った。

飛んで回避するが龍は木へとぶつかる。瞬間、玉から火が噴きだし、次々と玉が爆発

を起こした。

「――っ!」

回避することは出来ず爆発を受けてしまった。

「ほっほーう! 俺は森のサトリ、ここは生存率10%玉の試練、まぁ聞いていない

だろうけどな」

「キャハハ! そうとは限らないわ」

「なっ!」

サトリが振り返ると多少なりとも焦げてしまった服装だが、リモーネが木の枝に座っ

ており、無事だった。

「油断してたわ、認める。少なくてもアスラのトレーニングメニューが増えるくらい

はね、けどそれだけよ、それ以上はあり得ない。あの船に乗っている以上負けはアス

ラへ泥を塗る行為、あれだけ鍛えてもらっているんだもの当然」

「き、貴様! どうやって」

「走ったのよ空中を」

「なんだと!?」

リモーネは剃刀を使うことが出来ずにいた。しかし極限状態の形で習得し、軽傷です

んだと言うことになる。

「少なくとも私は負けるわけにはいかないのよ、私を仲間と言ってくれる人の為に」

リモーネは空中を駆け、サトリへと近づく。

「無駄だ! 貴様の行動は心網によって筒抜けだ!」

「ここではそういうのね、生憎だけどうちの船長はあなたの数百倍すごいわ」

リモーネはトップスピードで周囲を駆けまわる。

「無駄だ! 貴様がどこにいるのか分かるぞ!」

そしてリモーネが移動しなくなった。

「ほっほーう! 上にいるの―いない!」

「後ろよ」

「はっ!」

「一万キロシュート!」

サトリの横腹を右から蹴る。重さの乗った蹴りで吹き飛ばされたサトリは気に叩きつ

けられる。

「ぐあ! なぜ、心網が……」

「あなたは頼りすぎなのよ、視覚的に私を捉えられなかった故に私の心を読もうと集

中した。だから引っかかった」

「おの、れ!」

「一万キロハンマー!」

回転してサトリの頭部にかかと落としを当てた。

「だは!」

「あなた程度に苦戦している暇はないのよ」

サトリを一瞥した後去ろうとしたが、アスラのように何か持っていないかポケットな

どを荒らす。手袋を持った時中にダイヤルが仕込まれていた為、ついでに頂いていっ

た。

その後リモーネは再び遺跡を目指した。






一方でファーゴはというと、襲い掛かる神兵とシャンディアの戦士を倒しながら順調

に進んでいた。

「おのれヤマ!」

「ん?」

近くで叫ぶような声聞き、直後「メ―!」と叫ぶ声が聞こえた。

近くにいた敵は全員排除していたファーゴは同じように倒そうと近寄る。

そこには巨体な男がおり、近くの木には大量の切り傷を負った男が倒れていた。

「ンフフフフフフ、また獲物が現れましたね」

「そのセリフ、後悔するぞ」

近寄って来たファーゴにヤマは笑みを浮かべる。

「ならば消えろ! ドロップマウンテン!」

跳躍したヤマはファーゴを踏み潰すかのように落下する。

「リモーネより遅いし、重くもないだろ、足爆」

落下してきたヤマに合わせて蹴りを当て爆発させる。

「げふ!」

攻撃を受けたヤマは転がって行った。

「おのれっ! ならばこれでどうだ!」

ダイヤルを布に包み体に巻く。

「アックスマウンテン!」

「紙絵」

襲うヤマを回避する。ヤマは木にぶつかる。木には斬撃貝の傷が深く残された。

「なるほど、そこの男はそれで傷ついたのか」

「ンフフフフフ、恐れ入りましたか?」

「別に」

「なんですと」

「うちにはもっとすごい奴がいるんでな、その程度で驚きはしない。だが、そのダイ

ヤルは貰うとしよう。いい土産になりそうだ」

ファーゴは腰から二丁の銃を取り出す。一本は自分のだが、もう一本はアスラからの

土産である。

「ふん、今更銃を取り出したからってなんになると言うのだ!」

「フー、今に分かる」

息を弾倉にかける。

「喰らえ! アックスマウンテン」

「……」

ファーゴは二丁の銃をヤマに向けて撃つ。しかし銃弾はでない。

「ンフフフフ、弾を入れていないとはなんとおろ「ドン!!」ぶへ!」

襲い来るヤマが爆発を受けて吹き飛ばされた。

「ガン・ブレス・ボム 愚かなのはてめぇだろ、足で蹴った時なんで能力者だって理

解しねぇんだ」

ファーゴはヤマに近づくと布に巻かれたダイヤルを取る。

「全部で十個か、まぁいいか」

ファーゴはダイヤルを持ったまま遺跡へと進む。






そのころアスラとエネルの戦いは雷を放出するエネルとそれを避け続けるアスラで時

間が過ぎて行った。

「神の裁き!!」

「残念」

「ハァ、ハァ、貴様も心網を使えるとはな……」

「青海じゃ見聞色の覇気って言ってる。まぁ同じとは限らねぇが」

「だが、私に攻撃は当てられまい、どうする? 互いに平行線をたどり続けるか? 

それとも降参するか?」

「お前の悪い所は、相手がどんなことができるか完全に把握してもいないのに余裕ぶ

っているところだ」

「ん? それのどこが悪い」

「こういうことだ」

アスラはエネルに槍を投擲した。が、エネルから少し離れた軌道だった。

避けるまでもないと判断したエネルはそのまま立っているが、槍が通り過ぎた時、右

肩に痛みが走った。

「なに!」

「お前は雷人間だ。だが、決して無敵という訳ではない。青海にいけばお前以上の人

間なんか多くいる」

「くっ、なんだと」

アスラは剃で槍を回収する。

「俺はお前の攻撃を躱して攻撃すればいい、はっきり言おう。お前の勝率は0だ」

「おのれ! 一億V放出!」

「軍神五兵、このまま特攻!」

雷の中、突き進んだアスラはそのまま槍で突く。

「ぐあ!」

右肩を突かれたエネルは悲鳴を上げる。

「さて、どうする? 降参するか?」

「だれが、するものか、私は神なり!」

「生憎だが、神はお前みたいな奴じゃねぇ、所で賭けをしないか?」

「賭け?」

「麦わら帽子をかぶった男がいるんだが、そいつと戦って勝って来れば好きにしてい

い、俺を殺すなりしろ、だが、お前が負けたら俺の仲間になれ」

「…………いいだろう、その賭けに乗ろうじゃないか」

「よし、成立だな。麦わらをかぶった男はルフィって言う。今は……長銃を持った黒

服の男といる」

「ふん待っていろ、すぐに貴様を殺してやる」

エネルは雷になって消えた。


<あとがき>

どうも八咫です。

エネルとアスラの戦いが短いのは能力に慢心しているエネルではアスラには勝てんだ

ろうと考え、こうなりました。そもそも能力者耐性があるためこうなります。

ちなみに悪魔の実がちょくちょく手に入るのは黄金律が原因です。


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