小説『神のミスでONE PIECEに転生させられた男』
作者:八咫()

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『決戦』







「そろそろエニエスロビーに到着するぞ」

パウリ―の言葉を聞いて全員に緊張が走る。

CP9に所属していたカリファから情報を得たアスラたちは作戦会議を行った。

「俺が敵を引き付けるからルフィたちは力を温存しておけ」

「私たちはどうするのアスラ」

「好きに判断してくれ、俺と来てもいいし、ルフィたちと行くのもよしだ」

「キャハハハ、じゃ選択肢は一つね」

「その様で」

「パウリ―たちとフランキー一家は俺が暴れたあとに追撃してくれ」

『了解』

「その後にルフィたちは来い。仲間を取り戻すためだからな余計な力は使うなよ」

「ああ、分かった」

「本当か?」

アスラはルフィの頬を引っ張る。

「わふゃってふよ」

「ならいい。柵と門を破壊するから五分後に来い」

『おう!!』

「リモーネ、カリファ、俺と来る気があるなら来い」

「当然でしょ」

「了解です」

三人は海列車から飛び出す。

月歩で空中に浮いている三人は門の前に到着する。

「何者だ!!」

「おい、そいつはっ!!」

「邪魔するぜ」

「魔槍だ――!!」

海兵の叫び声が聞こえるが次の瞬間にはリモーネに潰されていた。

「キャハハ、お邪魔するわ」

「ここは通らせてもらいます」

リモーネとカリファが海兵を倒している間にアスラは柵を破壊、さらには門に向かっ

て槍を投擲する。

「軍神五兵――閃槍・彗星」

轟音と共に門は巨大な穴を作った。

「行くぞ」

『了解』

三人は中央へと脚を進める。

本島へ入る前にある門へとやって来た三人は海兵の銃撃に会っていたが、アスラの槍

捌きですべて流している。

そこから門周辺にいる敵をリモーネとカリファが撃破して門を再び破壊するが、その

衝撃が原因で巨人の門番オイモとカーシ―が目を覚ましてしまった。

「ふわ……早ぇとこおっぱらうとしようかオイモ」

「そうだなカーシー」

「おお、ドリーとブロギーみたいな奴らだな」

アスラは彼らがなぜここにいるのかを知っているためわざと声に出した。

「っ! おめぇお頭たちのこと知ってんのか!?」

「ああ、知ってるよ、リトルガーデンってところで終わらない決闘をしてるぜ?」

「そんな、バカな、お頭たちは捕まって……」

「おいおい、お前たちのお頭はそんなに弱かったのか? そんなの巨人を味方につけ

たい海軍の方便に決まってるじゃん」

「そんな」

「赤鬼と青鬼と呼ばれてたんだろ? どちらも一億の大金がついてる大物だしな」

「じゃ、じゃあ」

「ああ、海軍はお前たちえおだましてる。そこでだ。俺と手を組まないか?」

「なに?」

「無駄な歳月に涙を流したところで意味はない。ここはうっぷんを晴らさないか?」

「……」

「……」

二人の巨人は沈黙する。

「この後に俺の仲間がやって来る。それまでにこの先で俺たちと共に暴れないか? 

色々言いたいこともあるだろ? それを持っている獲物に乗せてぶつけちまえ」

「……オイモ」

「ああ、カーシー、分かってる」

「手を組もう。名は?」

「アスラ」

「オラたちはお前と共に戦おうアスラ、行くぞカーシー」

「おお!!」

オイモとカーシーは武器を手に本島へと向かう。

「さて、俺たちも行くか」

「その前に連絡を入れておきます。巨人族の二人が味方に付いたと」

「さすがカリファ、よろしくな」

「はい」





「五分たった行くぞ!!」

『おお!!』

フランキー一家のキングブルたちが正面から突入する。

すでに本島まで海兵たちは潰されたり、眠りについている者たちばかりですぐに本島

へとすすめた。

「うおおおおお!!」

「よくもだましたな!!」

「あれがカリファから報告があった巨人族の二人か」

「よし、あいつらと連携して海軍を倒すぞ」

「うおお!! 腕が鳴るぜ」

「仕事と行こうか」

タイルストンとルルが飛び出し、それを追うかのようにパウリ―が出る。

「おめぇたちか、アスラの言ってた仲間は?」

「ああそうだ。ここは連携しよう」

「よしきた。いくぞカーシー!!」

「おう!!」

建物を破壊しながら進む二人の巨人の後を追いながら、潜んで攻撃するものや、素早

く動いて攻撃する者たちはパウリ―たちが引き受けた。

さらに数分が経つとロケットマンに乗ったままルフィたちが突入してきた。

アスラ組とパウリ―組が敵を倒していったのでほどなくして本島裁判所前に到着して

しまった。

「おっ、来たな」

裁判所にいたバスカビルを撃破していたアスラたちは十一人の陪審員たちを山のよう

に積み立ててルフィたちを待っていた。

「アスラ〜ずりぃよー俺も戦いたかったぞ」

「まぁまてもう少しでそうなるからよ、とりあえず挨拶しておこう。屋上に行くぞ」

アスラは月歩で屋上へと登って行った。

それに続いて全員屋上へと上がった。






「どうなっていやがる……なにがどうなってやがる!!」

「ふはは! ざまぁねぇなスパンダ」

フランキーは愉快そうに笑う。

『さらに魔槍アスラがバスカビル裁判長と陪審員たちを撃破! またCP9のカリファ

さんが魔槍と共に行動しています!!』

「カ、カリファが裏切った……?」

唖然とするスパンダムは窓際に近づく。

「なるほど新しい仲間か」

「これも運命」

「ヤハハ、面白くなってきたな」

ファーゴ、オーガ―、エネルは冷静にとらえる。

「クエ……」

「面白いの基準がわからねぇ」

「フフフ、みんなそうよ」

カルーは力が出ずにぐったりしている。カポーティは仲間にする基準に頭を抱え、そ

んな様子をポーラは笑っていた。

「アスラさん、やっぱり来ちゃったんだ」

「んん!! んんん」

「ゲダツ、下唇を噛んでるぞ」

「はっ!」うっかり!

「まぁともかくアスラの怒りを買ってしまったな」

どこかほっとしたような表情を見せるビビ、下唇を噛んで何を言っているのか分から

ないゲダツ、そして笑みをこぼすドルトンはこれからどうなるか予想がついていた。

「ちくしょう!! こうなったらCP9全員に抹殺指令をだしてやる!」

すると外から声が聞こえる。

「ロビ――――ン!! 無事かぁぁぁ!!」

「き、きやがった!! おい! 今すぐ全員集まれ!」

でんでんむしでルッチたちを呼び集める。

「お呼びで長官?」

「おお、よく来たお前たち、今から抹殺許可を出す。フィオナ海賊団と麦わらの一味

を全員抹殺しろ!」

「ふっ、長官、奴ら何かしようとしていますよ」

「何!?」

見るとアスラとルフィが何かを話していた。

「多分よ、ロビンはお前たちのおかげでこれからも冒険したいと思ってるだろうけど

よ、あと一歩踏み出せないんだと思うんだよね」

「んじゃ、どうすりゃいいんだ?」

「んーやっぱあれを潰すしかないな」

アスラはロビンたちがいる建物の屋上にある旗を指さす。

「あれは世界170以上もの国が加盟しているシンボルみたいなもんだ。まぁうち二か

国は俺のシマになってるがな。あれを俺たちが潰しちまえばきっとロビンはお前たち

の仲間でよかったと言うようになるさ」

「そっか、んじゃウソップ」

「ん?」

「あれ、燃やしてくれ」

「了解」

「俺にもやれせろ、あいつらに俺がいることを教えないと」

アスラは背負っていたオーガ―の銃を取り出す。

「騎士は徒手にて死せず」

「ん? なんか言ったか?」

「いや、気にするな、さて、いくぜウソップ」

「おうよ! 新兵器カブトの力を思い知れ! 必殺火の鳥星」

火の鳥を模した炎が旗目掛けて飛んでいく。当たる直前にアスラは五発撃ちこみ、旗

の十字状の丸い部分の中心に的確に当てた。

その後、旗は炎に焼かれた。

「正気かテメェら!? 世界を敵に回すつもりか!?」

ベランダに出て二人の行った行動にかなり声を上げて問いただす。

「望むところだぁぁぁぁぁぁ!!!」

ルフィは大声で叫ぶ。

「お前たちから喧嘩を吹っかけたんだろ? 今更過ぎるだろ」

アスラは冷静に返す。

「ロビン! 今行くからな!」

ルフィたちは全員で月歩を使い塔へと向かう。

「来やがった! おい! 全力で潰せ!」

『了解』

「シャウ! 腕がなるっしょ!」

「浮かれるな新人」

全員戦闘態勢を構えるが、スパンダムは、

「ルッチ、俺を護衛しろ!! 来いニコ・ロビンてめぇだけでも連れて行く」

「いや!」

「ちっ、了解」

ルッチは渋々スパンダムの後を追う。





「今ロビンちゃんが悲鳴を上げてた。俺は先に行くぞ!」

「耳いいなサンジの奴」

「うん」

急に顔を変貌させたサンジに驚くウソップとチョッパーであったが、

「本当だな。ロビンが連れて行かれてる。他の奴らをそのままということはロビンだ

けでも海軍で利用しようって魂胆だな」

アスラが覇気を使って覗いていた。一点に絞ることで天眼の効果を使いやすくする方

法を得たアスラは気分がよかった。

「リモーネ、俺は仲間を助けに行く。お前は好きに暴れろ」

「キャハハ! 了解」

「カリファは俺と共に来い。仲間に合わせる」

「了解しました」






司法の塔にたどり着いた麦わらの一味は役割を決めた。

ルフィはロビンを助けると言いサンジと共に進んでしまった。

だが、そこへCP9フクロウが現れ、ロビンのカギのことを話した。

「よし、なら俺たちはカギを取ることに集中するか」

「なら俺はこの塔の上で狙撃の準備をしてる。カギが集まったら持ってきてくれ」

「キャハハ、私も仲間に入れてもらうわよ」

リモーネも手伝いを表明する。各自散会し、それぞれ目的を果たすために動き出す。

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