小説『神のミスでONE PIECEに転生させられた男』
作者:八咫()

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『新人は仲間の実力に驚きを隠せない』







「闘牛、貴様は斧を使うんじゃなかったか?」

「生憎お前たちがどこかへやってしまった為に今は持っていない」

「そうか、だからといえ手は抜かない」

「当然だ」

ドルトンは体を牛へと変化させる。

「カリファ、援護を頼む」

「了解です」

「いくぞ、ドアドア」

「むっ?」

ブルーノは突然目の前から姿を消した。

「これがドアドアの実の力です。気を付けてください、突然空間から奇襲するつもり

です」

「カリファ、私の背中に」

「はい」

二人は背をあわせ、辺りに気配を探らせる。

室内と言うことで多少なりとも広いスペースはある。

「っ! 上だ!」

咄嗟に気が付いたドルトンは上を見上げる。

「嵐脚」

「ちっ」

「くっ」

二人は素早い反応で回避し、態勢を立て直す。

「嵐脚」

カリファは空中にいるブルーノへ向けて嵐脚を放つ。

「月歩」

対するブルーノは空中を蹴りながら嵐脚を回避する。しかしそこへドルトンが詰め寄

っていた。

「ふん」

「ドアドア」

「くっ、また姿を消したか」

「いくら力が強かろうと無駄だ。指銃」

「紙絵!」

背後から現れたブルーノの攻撃をとっさに紙絵を使って回避する。

「しなる指銃・鞭」

そこへカリファが接近し、指銃でブルーノを狙う。

「鉄塊」

その攻撃を体を硬くすることで防いだブルーノだったが、

「ん……なんだ」

体に違和感を覚えていた。

「かかりましたね」

「カリファ、お前……能力者に」

「スヤスヤの実を食べた睡眠人間です。効果はご自身が分かっているかと」

(異常に睡魔が襲ってくる……まずい)

「しかし、まだトレーニング不足のようですね」

「無理もない。数時間で自分の能力を完璧に使いこなせるのだったら苦労はしない」

「これからも励むとして、そろそろ倒しましょう。他の方々も心配です」

「うむ、ならば、はっ!!」

ドルトンは大きな声を発すると、大きくなっていた上半身が少しづつ小さくなってい

く。そしてほとんど人間状態と変わらない姿になっていた。唯一違うのは顔が未だに

牛の顔をしているということである。

「まさか! 生命帰還!?」

カリファは驚き、珍しく声を荒げる。

「うむ、厳しいトレーニングをこなしてようやく形になったのだ。さてそろそろ決め

るとしよう」

「くっ、来い、帰り……うちにしてやる」

「はぁぁぁ、牛拳!!」

ドルトンの正拳突きがブルーノを襲う。

「鉄塊・剛!!」

両者がぶつかり合う。

「しぶといな……ならば」

ドルトンが再び何かをしようとすると、ブルーノは白目をむいて倒れてしまった。

「ふむ、終わったか」

「その様ですね。しかし驚きました。我流で生命帰還をこなせるとは」

「最近、アスラが必須取得だと言い始めてな。動物系の私は覚えが良くてな。一番に

習得できたのだ」

「アスラさんも使えるのですか?」

「彼もまだ中途半端らしいが、まぁ彼はもうこれ以上強くなる必要が……」

「ああ……」

空気が若干冷めたところでカリファがふと気が付く。

「そう言えば、ロビンさんは手錠をされているのですよね」

「能力者だから当然だろうな。まぁ普通はするが」

「ではカギがどこかにあるのでは?」

「……なるほど、確かに探してみよう」

「はい」

「アスラが君を仲間にしたがるのが分かる気がするな」

「恐れ入ります」


ドルトン&カリファVSブルーノ

勝者 ドルトン&カリファ

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