小説『闇夜にはマロウティーでも』
作者:狂ピエロ(カガク生活)

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連れられてきたバーは、あの夜と同じ場所だ。いろんな物もほとんどそのままだ。ただ人が一箇所に集められてるな。そこくらいか、あの夜と違うのは。
「それでは皆様お集まりください。」
「いや、集まってるだろ。」
「え、ええ?・・・」
警官はあせっている。大丈夫なのだろうか?そこに帯夢が割り込んで皆をまとめた。
「それでは皆様、始めましょうか。皆様にはちょっと事情聴取をさせてもらうだけです。」
「それだけかよ?じゃあ俺らいらなくね?」
「いえ、一応皆様のことを聞きたくて。この中に犯人がいるかも知れませんし。」
その言葉を発した瞬間、周りの空気が固まった。それはそうだろう。そんな人殺しがこの中に紛れているなんて。
「それでは一人ずつ。」
私はその場に放っておかれ、帯夢は奥の部屋に一人だけ連れて行きその姿を消した。

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