小説『闇夜にはマロウティーでも』
作者:狂ピエロ(カガク生活)

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警察署に着くと、正治は車を降りて警察署へ歩いていった。交渉してきてくれるらしい。
私は何をしようか…
「そうだ。ねぇジャーム、なんでさっきあんなこと言ったの?」
『なんのことだ?』
「資料のことよ。なんで資料を見に行けなんて言ったの?」
『お前報道見なかったのか?』
「見たわよ。でも関係ないことばかりだったじゃない。」
『…お前も資料に目を通したらわかる。』
そこで会話は途切れた。正治が帰ってきたのだ。
「交渉は成立したけど、外に持ち出すのはダメなんだって。だから署の中まできてくれるかな?」
「あ、そうなの。わかったわ。」
私は車を降り、正治と一緒に署の中へ入っていった。

―???―
「ククク…あいつらは馬鹿だ。そんな資料、調べたところで…まあ楽しみにすることとしよう。ククク…」

―花茂芽―
署の中には一冊の本が置いてあった。
【2011年 殺人事件資料】
この本に資料が挟まっているのか。
ページをめくりしばらくすると一件の事件が目に入った。
【喫茶店男性毒殺事件】
これか。どれどれ…

【喫茶店毒殺事件】
被害者:栗布 泰武(くりふ たいむ)
担当刑事:知場 帯夢(しるば たいむ)

なんだ。普通の事件じゃないか。興味深い事柄なんて…
その後に書いてあることを見た瞬間、私は目を疑った。

事件関係者:成田 知宇夢
         民斗
      蔵巣 檸檬

…!この事件の関係者、全員この事件に関係しているじゃないか!これっていったい…?
「…どう?なにか見つかった?」
正治が話しかけてきた。そのページを開いて正治に差し出すと、正治は真剣にその資料を読み出した。
そしてしばらくすると私と同じ反応を示した。
「…!これは…そういうことだ?」
「そういうことよ。この事件、まったく無関係って言うわけでもないらしいわ。詳しくは、ジャームに聞いてみましょう。いいわね?ジャーム。」
『仕方ないな…』
すると私はまた深くに落とされるような感じがした。

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