小説『フェンダー』
作者:あさひ()

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(いつか茜ちゃんが自分くらいの年になったら、何があったのかについて伝えたい。)
と思ったのだった。


―数日後
府川署刑事課にて
「おい、未央くん、ちょっと。」
山川は未央に書類を手渡した。その中身を見て
「セクハラが終わったと思えば次は盗撮ですか。」
と未央は呆れた顔をして嘆いた。
「こういった件には女刑事の協力が必要なんだよ。」
山川はそう言って苦笑いした。
(もう一体どうなってるんだか。)
と未央は深くため息をついた。
「はい、よろしく頼んだよ。」
「山川さ?ん、また銃、携帯させてもらえないですかね。」
「素手でねじ伏せろ。」
未央は
「山川さんみたいにここつかって刑事としてひっ捕まえてみせますよ。」
と指で自分の頭を軽く突いてそう言い、山川から受け取った書類を手にし、自分のデスクに戻って大人しく仕事を始めたのだった。




―END―

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